リコ・ヴァーホーベン王座防衛!「グローリー28」+「WSOF 29」

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 3月12日(現地時間)にフランス・パリでGLORY28「PARIS」が開催された。
 K-1崩壊後、世界最大のキック団体となっているグローリーだが、最近は米テレビ局と長期契約、UFCファイトパスと契約でネット生配信もはじまり、勢いに乗っている。そんな中、本拠地である欧州に戻りパリで行われる今大会には、花形であるヘビー級を含む3大王者戦を行うという豪華な大会となった。
 そのメインであるヘビー級王座戦は、王者リコ・ヴァーホーベンが挑戦者ムラデン・ブレストバッチを迎え撃った。王座を奪って以来、安定して勝利を重ね、長期政権を築きつつあるヴァーホーベンを新鋭ブレストバッチがどう崩すのか?が注目された。試合はヴァーホーベンがいつも通り、圧倒的なプレッシャーをかけて、相手を削り続け隙を与えない。そのまま、ヴァーホーベンが判定勝ちで王座防衛となった。

 またライトヘビー級王座戦、フェザー級王座戦も組まれ、ライトヘビー級王座戦は、王者サウロ・カバラリが挑戦者アーテム・ヴァキトフを迎え撃った。この2人は過去に対戦しており、その時はスプリット僅差の判定でカバラリが勝利している。今回はヴァキトフが雪辱、スタンド打撃で、カバラリが棒立ちになるシーンも見られ、文句なしの判定でヴァキトフが勝利。見事に新王者に輝いた。またフェザー級王座戦は、王者セルゲイ・アダムチュクが挑戦者モサブ・アムラーニからダウンを奪う猛攻で判定勝ちし、王座防衛を果たした。

 更にライト級王座挑戦者決定トーナメントも開催され、シッティチャイ・シッソーンピーノーンが優勝し、挑戦権を獲得した。

■ GLORY28「PARIS」
日時:2016年3月12日(現地時間)
場所:フランス・パリ

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○リコ・ヴァーホーベン(オランダ/王者)
 判定
●ムラデン・ブレストバッチ(クロアチア)

<ライト級王座挑戦者決定トーナメント決勝>
○シッティチャイ・シッソーンピーノーン(タイ)
 判定
●マラット・グレゴリアン(アルメニア/ベルギー)

<ウェルター級>
○セドリック・ドゥンベ(フランス)
 判定
●マーテル・グローンハート(オランダ)

<ライト級王座挑戦者決定トーナメント準決勝>
○マラット・グレゴリアン(アルメニア/ベルギー)
 判定
●アナトリー・モイシエフ(ロシア)

<ライト級王座挑戦者決定トーナメント準決勝>
○シッティチャイ・シッソーンピーノーン(タイ)
 判定
●ダビット・キリア(グルジア)

<ライトヘビー級王座タイトルマッチ>
○アーテム・ヴァキトフ(ロシア/挑戦者)
 判定
●サウロ・カバラリ(ブラジル/王者)

<ヘビー級>
○ザビエル・ビグニー(米国)
 判定
●フレディ・ケマイヨ(フランス)

<フェザー級王座タイトルマッチ>
○セルゲイ・アダムチュク(ウクライナ/王者)
 判定
●モサブ・アムラーニ(オランダ/モロッコ)

 3月12日(現地時間)にコロラド州ラブランドで『World Series of Fighting 29: Gaethje vs. Foster』が開催された。
 UFC、ベラトールに次ぐ全米第三のメジャーMMA団体として定期的に大会を開催するWSOFだが、今大会はライト級王座戦がメインに組まれた。4度目の防衛戦となる王者ジャスティン・ゲイジーに対するは、元UFCファイターであるブライアン・フォスターだ。ケイジーは地元コロラドでの防衛戦だけに、絶対に負けられないという感じだが、UFCだけでなく、タイタンFC、ケージ・ウォリアーズなどメジャー団体を渡り歩いたフォスターは強敵だ。会場ではケイジーがコールされると怒涛の大歓声、そんな中、試合は、初めから両者が激しく手を出し合う壮絶な展開となった。両者、パンチ、キックを出し合い一進一退の中、ケイジーの右ローキックが冴える。これでダメージを受けたフォスターが遂にケイジーのローキックを食らい、足から崩れてダウン。これでレフェリーがストップし、ケイジーが見事に王座防衛。地元の大歓声を受けて勝ち名乗りとなった。

■ World Series of Fighting 29: Gaethje vs. Foster
日時:2016年3月12日(現地時間)
場所:アメリカ・コロラド州ラブランド

<ライト級王座タイトルマッチ>
○ジャスティン・ゲイジー(米国/王者)
 1R TKO
●ブライアン・フォスター(米国/挑戦者)

<ヘビー級>
○ジョシュ・コープランド(米国)
 判定 3-0
●マイク・ヘイズ(米国)

<ミドル級>
○ルイス・テイラー(米国)
 1R 0分29秒 ギロチンチョーク
●コーリー・デヴェラ(米国)

<ウェルター級>
○クリス・ホーカム(米国)
 判定 2-1
●ジョシュ・カヴァン(米国)

電子書籍版は金曜18日発売『週刊ファイト3月24日号』に収録されました。
週刊ファイト3月24日号内藤IWGP藤田逝き場RizinパンクラスMハントIGFロクサンInvicta

【WSOF徹底現場取材レポート】
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日本勢負け越し!渡辺久江5年ぶり勝利!郷野、児山1RKO敗戦!~WSOF-GC 2 JAPAN~
(写真撮影:永井鋭次)
 7日、東京ドームシティホールにてWSOF-GC 2 JAPANが開催。メインイベントのWSOF-GCヘビー級王者決定戦は、エフゲニー・エローヒンが1RKOでブランドン・キャッシュを下し、タイトルを獲得した。

 第1試合の猿丸ジュンジのKO負けに始まり、中島太一が判定負け、児山佳宏、川口雄介がKO負けを喫し、日本勢は4連敗。第5試合に登場した渡辺久江がTKOで5年ぶりの勝利で連敗を止めると、続いて登場した中村優作がスプリット判定で米国のローレンス・ディジーリョから勝利をもぎ取った。第7試合の小見川道大も判定勝利で続くが、第8試合で郷野聡寛がKO負けを喫し、日本勢は3勝5敗で大会を終えた。