(C)Photo Courtesy of UFC
2月27日(現地時間)にイギリス・ロンドンで『UFC Fight Night 84: Silva vs. Bisping』が開催された。
メインイベントではアンデウソン・シウバ対マイケル・ビスピンが組まれた。UFC全階級を通しても他に誰もいない10度の2桁防衛を果たし、最多連勝記録をも保持しているアウデンソン・シウバが遂に復活の時を迎える。その相手は開催地イギリスで総合格闘技人気に火をつけ、パイオニアとして絶大な人気を誇るマイケル・ビスピン。
シウバはブラジリアン柔術、柔道、テコンドーと3本の黒帯を持ち、ムエタイも学んでから総合格闘技に転身。これまで培ってきた多彩な格闘技をバックボーンに、細長い腕と脚を活かしたファイトスタイルから”ザ・スパイダー”の異名を持つ。修斗、Cage Rageでベルトを獲得してからUFCに参戦。デビュー戦から負け知らずの16連勝を達成し、その間にベルトも獲得。12度の表彰、UFC唯一無二の2桁防衛と数々の輝かしい記録を作ってきたミドル級のレジェンドだ。11度目の防衛戦でクリス・ワイドマンにUFCキャリア初の敗戦を喫してベルトを失った後のリマッチでも試合中の骨折でまさかの連敗。1年強の期間を経て復帰した試合では勝利を収めてから禁止薬物が検出されてしまい(本人は無罪を主張)今度こそ復活を果たすことが期待される。
一方のビスピンは貴族の血が流れていることから”ザ・カウント”と呼ばれ、様々な格闘技をバックボーンに多彩なバリエーションで攻めるスタイル。キックボクシング、ブラジリアン柔術、古流柔術などの格闘技をベースとした打撃とテイクダウン両方を武器にし、死角が見当たらない。自身も優勝経験のあるUFC登竜門番組の「ジ・アルティメット・ファイター」のコーチとしても活躍している。これまで何度もイギリスで試合をしてきたビスピンだが、未だ地元イギリスで負けた経験がなく、今回も地元での勝利を狙う。また、意外にもまだタイトルマッチ挑戦に恵まれたことがないが、前回の勝利でランキングを6位まで上げているだけにシウバを倒せばベルトも見えてくる。
最多防衛記録を保持するレジェンドか、地元イギリスのパイオニアか、勝利の女神がほほ笑むのは果たしてどちらだ?試合は、ノーガードで打ってこいと挑発するシウバに向かっていくビスピンという感じでシウバはパンチをかわしているものの、金網際に下がり、パンチも食らう場面もある為、ポイントとしてはビスピンに入る展開。3R終了時に、シウバが強烈な飛び膝蹴りでビスピンからダウンを奪ったものの、ラウンド終了後の攻撃であった為、KOは無効。その後も血だるまになりながら、前に出たビスピンが判定勝ちを勝ち取り、レジェンドに勝利した。
また地元のトム・ブリーズが日本の中村K太郎と対戦し、見事に判定勝ちした。
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■ UFC Fight Night 84: Silva vs. Bisping
日時:2016年2月27日(現地時間)
場所:イギリス・ロンドン
<ミドル級>
○マイケル・ビスピン(英国)
判定 3-0
●アンデウソン・シウバ(ブラジル)
<ミドル級>
○ゲガール・ムサシ(イラン/オランダ)
判定 3-0
●ターレス・レイチ(ブラジル)
<ウェルター級>
○トム・ブリーズ(英国)
判定 3-0
●中村K太郎(日本)
<バンタム級>
○ブラッド・ピケット(英国)
判定 2-1
●フランシスコ・リベラ(米国)
2月27日(現地時間)にアイルランド・ダブリンで『BAMMA 24: Kone Vs. Phillips』が開催された。
BAMMAは、イギリスのメジャーMMA団体としてテレビ放送もされ、定期的に大会を開催してシーンを支えている。日本のライジンと提携を結んだ事で日本の格闘技ファンにも知名度が高まっている。
今大会ではミドル級王座戦が組まれ、イギリス人王者アンディ・デヴェントとの英仏決戦に勝利して新王者になったフランスのチーク・コネ(但し、アフリカ系移民)が、ジョン・フィリップの挑戦を受けた。フィリップとしてはなんとしても英国に王座を取り戻したいところだ。試合は、そのフィリップの思いが爆発。打ち合いを制するフィリップに対し、コネは引き込みグランドに誘うが、フィリップは付き合わず、コネを立たせる。そして豪快な左フックをコネに叩き込み、コネは壊れた人形の様に崩れ落ちる。フィリップが見事なKO勝利で新王者に輝いた。
また、そのミドル級前王者であるアンディ・デヴェントは、ポール・バーンと対戦。デヴェントがすぐさま、バックマウントを奪いパウンド連打でレフェリーがストップ。見事な秒殺勝利で王座返り咲きをアピールした。
■ BAMMA 24: Kone Vs. Phillips
日時:2016年2月27日(現地時間)
場所:アイルランド・ダブリン
<ミドル級王座タイトルマッチ>
○ジョン・フィリップ(英国/挑戦者)
1R 1分05秒 TKO
●チーク・コネ(フランス/王者)
<ミドル級>
○アンディ・ディベント(英国)
1R 0分59秒 TKO
●ポール・バーン(アイルランド)
<フェザー級>
○トム・デュケノア(フランス)
1R TKO
●ダミアン・ルーニー(アイルランド)
2月27日(現地時間)にオランダで『Enfusion Live #37』が開催された。
実質メインでは、アンコ体型ながらトーマス・ヴァネーストとの王座決定戦に勝利してヘビー級王者として君臨しているイスマエル・ラザール(アブダビで行われたGlobal FC 4でもトーナメント優勝)に、キック王国オランダ国籍であり、グローリーでも活躍したジェファー・ウィルニスだ。試合は消耗戦となり5Rまでもつれる混戦となり、判定でウィルニスが勝利。見事に新王者に輝いた。
■ Enfusion Live #37 エンフュージョン37
日時:2016年2月27日(現地時間)
場所:オランダ
<70㎏級トーナメント決勝>
○タイフン・オズカン
判定
●モハメド・ジャラヤ
<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○ジェファー・ウィルニス(オランダ/挑戦者)
判定
●イスマエル・ラザール(モロッコ/王者)
<65kg級>
○イリアス・ブライド
判定
●エドソン・フォルテス
<85kg級>
○イブラヒム・ボウスタティ
3R KO
●パトリック・ファン・リース
<70㎏級トーナメント準決勝>
○タイフン・オズカン
2R TKO
●マディク・カマラ
<70㎏級トーナメント準決勝>
○モハメド・ジャラヤ
3R KO
●ジャマール・ベン・モウ×
<72.5㎏級>
○ヤシン・バイタル
延長判定
●セルジーニョ・カンテス
電子書籍版は金曜4日発売『週刊ファイト3月10日号』に収録されました。
週刊ファイト3月10日号TNA崩壊WWE新日ノア堀辺正史FMW解散回避15周年Deep辰吉丈一郎
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週刊ファイト3月3日号飯伏独立新日社長交代秘策UFC舌戦まなせゆうなラウェイ巌流島アフリカ
『格闘アームチェア探偵団』古吉進一郎(ふるきち)
▼UFCミドル級チャンプのアンデウソン・シウバこそが現代最高のプロレスラーなのだ、というお話
題名には格闘技ファン・プロレスファンともに目を剥くかもしれない。まさに純粋なる格闘家であり一度もプロレス経験のないアンデウソン・シウバがどうして「最高のプロレスラー」なんだよ、と。まあお聞きください(笑)。