スティペ・ミオチッシ秒殺勝利TKO!5・31『TUF Brazil 3 Finale』

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 オクタゴンと呼ばれる金網に囲まれた八角形のリングを舞台に繰り広げられる世界最高峰の総合闘技【UFC】。日本では、WOWOW UFC-究極格闘技-FOX SPORTS UFCページが放送している。

 この大会は6月1日、20時からFOX SPORTSで放送されます。

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 2014年5月31日にブラジル・サンパウロで『TUF Brazil 3 Finale』が開催された。
 大会名の通り、ジ・アルティメット・ファイター・ブラジル版シーズン3のファイナルで、当初は、コーチ対決でチェール・ソネンとヴァンダレイ・シウバが組まれていたのだが、怪我で延期になり、結局、シウバがネバダ州の検査を拒否してライセンスが発行されずカードそのものが流れてしまった。代替えカードとして前ヘビー級王者であるジュニオール・ドス・サントスとスティペ・ミオチッシが組まれたものの、ドス・サントスも怪我で欠場の為、結局、ミオチッシ対ファビオ・マルドナードとなった。

 レスリングをベースとして高いKO率を誇り、UFC連勝中のスティペ・ミオチッシ。 対するファビオ・マルドナードはボクシングで22戦全勝という記録を打ち立て、UFCでも3連勝中と勢いに乗っている。タイプの違う両者はどう戦うのか?
 しかし、試合は圧倒的だった。ミオチッシが、すぐに右でダウンを奪うと追撃パウンドでTKO勝利。一方的な35秒殺勝利となった。もっとも、マルドナードは上記のように急に参戦したのだから準備不足もあったと思われる。

 ”TUF: Brazil 3″トーナメント決勝は、ヘビー級とミドル級でそれぞれ行なわれた。神々の階級と呼ばれるヘビー級はどうしても選手層が薄く、こうした育成番組ではなかなか組まれないものだが、今大会では、貴重なヘビー級トーナメント決勝が行われ、柔術家のアントニオ・カルロス・ジュニオールとキックボクシングベースのヴィトー・ミランダが対戦した。試合は、テイクダウンを決めて、終始、グランドで圧倒したジュニオールが判定勝ちして、優勝となった。

 ミドル級トーナメントは、試合を優位に進め、最後は3E、ギロチンチョークを極めて一本勝ちしたワーレイ・アウヴェスが優勝した。

 デミアン・マイアとアレクサンダー・ヤコヴレフの柔術対サンボの異種格闘技戦的なカードは、2R終盤にヤコヴレフがグランドで上を取り返す事があったものの、マイヤがダウン、テイクダウンを奪い、全ラウンド、マウントポジションをキープして攻め続け判定勝利となった。

■ TUF Brazil 3 Finale(UFC Fight Night: Miocic vs. Maldonado)
日時:2014年5月31日
場所:ブラジル・サンパウロ

<ヘビー級>
○スティペ・ミオチッチ
 1R 0分35秒 TKO
●ファビオ・マルドナード

<”TUF: Brazil 3″ ヘビー級トーナメント決勝>
○アントニオ・カルロス・ジュニオール
 判定 3-0
●ヴィトー・ミランダ

<”TUF: Brazil 3″ ミドル級トーナメント決勝>
○ワーレイ・アウヴェス
 3R 0分25秒 ギロチンチョーク
●マルシオ・アレッシャンドリ

<ウェルター級>
○デミアン・マイア
 判定 3-0
●アレクサンダー・ヤコヴレフ 

<フェザー級>
○ロビー・ペラルタ
 判定 2-1
●ホニー・ジェイソン

プレミアムカード
<ライト級>
○ラシッド・マゴメドフ
 判定 3-0
●ホドリゴ・ダム

<ライト級>
○エリアス・シルヴェリオ
 3R 4分21秒 チョークスリーパー
●アーネスト・チャヴェス 

<ウェルター級>
○ガサン・ウマラトフ
 判定 3-0
●パウロ・チアゴ

<フェザー級>
○ケヴィン・ソウザ
 2R 4分52秒 TKO
●マーク・エディーヴァ 

<ミドル級>
○ヒカルド・アブリウ
 2R 1分06秒 チョークスリーパー
●ヴァグナー・シウバ

<バンタム級>
○ペドロ・ムニョ
 1R 2分47秒 TKO
●マット・ホーバー

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