[週刊ファイト6月25日期間] [ファイトクラブ]公開中
▼ブシロード最後のビッグ・イベント、6.14新日本プロレス大阪夏の陣
by 安威川敏樹
・伸び悩む観客動員、未だに日曜日の夕方に開催する必要性
・地上波プロレス中継を見せる相手はプロレス素人ということを認識せよ
・一般視聴者から見放されるような試合展開
・本当にプロレス・ファンを増やそうとしているのか疑問符が付く編集
・沈没か難破か!? 厳しい船出となりそうな新日本プロレス丸
6月14日(日)、大阪城ホールで新日本プロレス上半期最後のビッグ・イベント『DOMINION 6.14 in OSAKA-JO HALL』が開催された。6月いっぱいで新日の経営から離れるブシロードにとっての置き土産となったのである。
またこの大会は、テレビ朝日系列で22時15分から地上波全国放送された。果たして、今年の新日本プロレス大阪夏の陣は成功したと言えるのだろうか。

▼新日本DOMINION五大王座移動ウルフアロン辻陽太奪還SANADA復帰
伸び悩む観客動員、未だに日曜日の夕方に開催する必要性
まずは大阪城ホール大会が開催された日時から考察しよう。行われたのは日曜日の16時から。ハッキリ言って、中途半端な時間である。なぜ日曜日のこの時間に設定したのだろうか。
答えは簡単で、毎年恒例だからである。6月の日曜日、16時から同大会が開催されるのは毎年のことだ。それは判るのだが、だからと言って1月4日の東京ドームのように、その日時に拘る理由があるようには思えない。
集客したいのであれば、日時の変更を視野に入れてもいいのではないか。正月と違い、季節感などあまり関係ないのだから、もっとお客様のことを考えてもいい。
夕方からの開始だと、終了するのは20時頃になる。普段の18時半スタートに比べれば早く終了するが、それでも翌日は平日だ。多くの人は次の日に仕事あるいは学校になる。お客様の立場から言えば、かなりしんどい時間帯だ。
もちろん、たとえば月曜日開催で18時半スタートとなると終わるのは21時頃で、同じく翌日は平日であり、日曜16時スタートよりも条件は悪い。しかし『サザエさん症候群』という言葉があるぐらい、日曜日の夜は憂鬱なものだ。できれば明日に備えて早く眠りたいというのが人情である。平日の夜9時よりも、日曜日の夜8時の方が気分は重くなるのだ。
ましてや、この日の翌早朝5時からは、FIFAワールドカップの日本vs.オランダが行われる。サッカーに興味のない人ならともかく、W杯を見たい人はこの日の夕方にわざわざプロレスを観に行きたいとは思わないだろう。翌朝に備えて、この日は早めに寝た人も多かったに違いない。
それでは、前日の土曜日に開催すれば良かったのではないか? 当然、翌日は日曜なので、終了時間が少々遅くなっても気にならない。しかも、翌日にW杯の日本戦は無かったのだ。
あくまでも日曜開催に拘ったのは、毎年恒例ということと、今年の場合はテレビ放映も一因かも知れない。つまり、土曜日の夜はテレビ放送枠を押さえられなかったので、テレビ放送が可能な日曜日に開催したというわけだ。どちらにせよ録画放送となるが、早めに放送した方がいい。1980年代の黄金時代なら1週間遅れの放送などザラにあったが、現在ではネットで試合経過をじっくり確認することができるので、テレビ放送は早い方がいいのである。
それなら、日曜日の正午過ぎからの開催だったらどうだろう。たとえば14時開始とすれば、18時頃には終了するので翌日の仕事やサッカー観戦には差し支えない。
ただ、この日の昼間は関西地方で他のスポーツが目白押しだった。京セラドーム大阪ではプロ野球(NPB)のオリックス・バファローズvs.阪神タイガースという関西ダービーが行われ、大阪に近い兵庫県の阪神競馬場では宝塚記念が開催されていたのだ。
もし大阪城ホール大会を昼間に開催すると、これらのイベントとモロ被りになる。それを避けるために夕方開催にしたと考えられなくもない。
野球や競馬が終わった後、大阪城ホールに移動すると前半は無理でも後半はプロレスを堪能できるわけだ。もっとも、野球や競馬とプロレスのハシゴをする人がどれだけいるのかは疑問だが。

さて、気になる大阪城ホール大会の観衆は6,890人(主催者発表)。大阪城ホールのキャパシティが16,000人ということを考えると寂しい数字である。ただ、プロレス開催時ではセットなどの関係で、実際には12,000人ぐらいで満員になるようだ。
ちなみに、去年の同大会では6,525人、一昨年は7,254人、3年前は7,040人と、去年よりは微増とはいえ人気が復活しているとは思えない。札止めとなっていたコロナ前からは程遠い数字だ。