番組スタートから3週間…安齊勇馬効果で全日本動員アップの舞台裏

TOP画像:テキサスロングホーン撮影

 “恋に臆病な最強レスラー”というキャッチコピーは、決して番組用の飾りではなかった――。全日本プロレスの若きエース候補・安齊勇馬が出演した『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン4が、プロレス界にも予想以上の大きな波紋を広げている。

 Prime Videoで2026年5月1日から配信が始まった『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン4。配信前から話題となっていたのが、全日本プロレス・安齊勇馬の参戦だった。

 4月中旬に出演が正式発表されると、「恋に臆病な最強レスラー」というキャッチコピーとともに一気に注目を集めた。プロレスファンの間では「ついに全日本もこういう路線に乗り出したか」「イケメン路線強化?」と驚きの声もあったが、安齊本人は「プロレス一色の人生から一歩外に出る経験になる」「プロレスを知らない人にも興味を持ってもらいたい」と真摯にコメント。欠場リスクも覚悟したうえでの挑戦だったという。

 実際、番組が始まると安齊の存在感は想像以上だった。筋骨隆々のプロレスラーでありながら、他参加者よりもガツガツ前へ出るタイプではなく、どこか不器用で控えめ。無理に女性へ距離を詰めず、“友達のような関係性”から自然に近づこうとする姿勢が、視聴者の間で「誠実」「ピュアすぎる」と大きな支持を獲得した。

 加えて、編み物好きというギャップも強烈だった。後に雑誌インタビューで披露された花柄ロングマフラーはSNSでも話題となり、「この体で編み物するの可愛すぎる」「ギャップが反則」と女性視聴者層の心を掴んだ。
 
 そして番組中盤以降、安齊は着実に存在感を増していく。Episode5以降も勝ち残り続け、最終的にはファイナルローズ目前の“最後の2人”まで進出。派手な恋愛テクニックではなく、“真っ直ぐさ”と“安心感”で視聴者人気を高めていった。

 5月15日に配信された最終話では、バチェロレッテ・平松里菜さんが山崎至さんを選択。安齊は最後のローズを受け取ることはできなかった。しかし、涙を浮かべながら「僕が一番笑顔にしていたと思う」と語った姿には、多くの視聴者が胸を打たれた。

 番組終了後、SNSでは「安齊推しになった」「こんな誠実なレスラーいるの?」「人生で初めて全日本プロレス調べた」「プロレス見に行きたい」という声が急増。従来のプロレスファンだけでなく、“バチェロレッテ視聴層”が実際に全日本プロレスへ流入する現象まで起き始めた。

 特に大きかったのが5月17日の大田区大会だ。右足負傷からの復帰戦となった安齊には長蛇の列ができ、サイン会には“明らかに今まで会場で見なかった層”が多数来場。大会動員も3000人超えを記録し、「バチェ効果」が数字として可視化される形となった。

 この日、安齊はリング上で「1回だけじゃなく、2回3回と会場に来てもらえるよう全力でやる」とコメント。さらにバックステージでも「今この瞬間に命をかける」と語り、“番組タレント化”ではなく、あくまでプロレスラーとして勝負していく姿勢を改めて示した。

 その真っ直ぐさもまた、ファンの支持を強めている理由だろう。SNSでは「ミーハー歓迎でいいじゃん」「入口が何でも、最後にプロレス好きになれば勝ち」「安齊がちゃんとリングで結果出してるから説得力ある」という声が多数派となっている。

 もちろん一部には「リング本分を忘れないでほしい」という慎重論もあった。しかし、安齊が番組出演後も真摯にプロレスへ向き合い続けていることで、その空気も徐々に変化。「結果的に全日本へ新規客を連れてきた成功例」という評価が定着しつつある。

 最近のプロレス界では、リング外での個性発信が新規開拓の大きな鍵になっている。そんな中で安齊勇馬は、“恋愛リアリティ番組出演”という大胆な一歩を、単なる話題作りで終わらせず、実際の動員と人気へ繋げ始めている。

 “恋に臆病な最強レスラー”は、気づけば全日本プロレスの未来そのものを背負う存在になりつつあるのかもしれない。