[週刊ファイト1月15日]期間 [ファイトクラブ]公開中
▼生成AIはウルフのデビュー戦と棚橋の引退試合をどう見たか!?
Photo by 西尾智幸 Text by 安威川敏樹&SeiseiAI
・序章 — 新たな戦士の誕生
・第一幕 — 心理戦と試合開始
・第二幕 — 苦戦の中で芽生える成熟
・クライマックス — EVILの役割とウルフの勝利
・エピローグ — 王者と挑戦者、二人の役割
・ウルフのデビュー戦記事について生成AIにどのような指示をしたか
・棚橋弘至 引退試合―「終わり」を見せることで、希望を残した男―
・技ではなく「時間」で語るプロレス
・相手を輝かせる、最後のエースの仕事
・ハイフライ・フローが持つ意味
・終わり方まで「希望」を残す
・総評
既に読者の皆様もご存知の通り、1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会で、オリンピック柔道金メダリストのウルフ アロンがデビューを果たし、新日社長の棚橋弘至が引退試合を行った。
今回はウルフのプロレス・デビューのためプロレス・ファンのみならず世間的にもかなり注目されており、東京ドームは超満員札止めとなるなど、興行的には大成功と言えるだろう。
この両試合は散々語り尽くされた感があるが、それではこれらの試合を生成AIはどうみたのか? という疑問を持った。そこで、ChatGPTに戦評記事を書かせてみたのである。
ただし、写真は生成AIには作らせずに、本誌ライターである西尾智幸氏が撮影した写真を使用した。生成AIの記事と、西尾氏の記事をぜひ読み比べてみてほしい。

▼イッテンヨン棚橋弘至引退大特集! ウルフアロン衝撃デビュー他全試合
序章 — 新たな戦士の誕生
東京ドームに集った観衆の大歓声の中、元柔道・東京オリンピック金メダリストのウルフアロンはプロレスのリングに初めて足を踏み入れた。この試合は単なるデビュー戦ではなく、NEVER無差別級王座を懸けた一戦でもある。タイトルマッチでデビューとは異例中の異例――このカードが語るものは、単なる“新人 vs ベテラン”という図式ではなく、次世代スターの登場と伝統的なプロレス哲学の衝突であった。
一方、王者EVILは“キング・オブ・ダークネス”の異名を持つ老練なヒール。HOUSE OF TORTUREのリーダーとして反則や介入を厭わず、リングの支配者として君臨していた。新たな挑戦者に王座を託すつもりなど毛頭ない。彼にとってウルフの挑戦は、単なる踏み台以上の意味を持たないように思われた。

第一幕 — 心理戦と試合開始
ゴングと共に両者は静かに距離を詰める。ウルフは柔道で磨いた組み技の勘をリングに持ち込み、EVILに対して思い切った組み付きを見せる。体格差はほとんどないものの、その強さの質は異なる。ウルフの投げに対してEVILは巧みに受け流し、体勢を崩さずに反撃の糸口を探る。
EVILの狡猾さはこの試合でも存分に発揮された。反則紛いの小細工とHOUSE OF TORTUREの介入で流れを掴み、ウルフをリング外へ追い出す場面もあった。このとき、ウルフはリング下でダメージを負い、試合序盤の主導権は明らかに王者側に傾いていた。
だが、ここで重要なのはEVILの“勝つためだけの攻撃”ではなく、ウルフの対応を引き出すための心理的な仕掛けだった。彼は単に新人を叩き潰すだけでなく、ウルフの反応を見極め、彼の戦う本能を引き出す役割も果たしていたのである。

第二幕 — 苦戦の中で芽生える成熟
試合中盤、ウルフの表情には焦りや戸惑いが一瞬見える。プロレス特有の空気に慣れない部分が露呈した瞬間でもある。しかしその直後、柔道で培ったしなやかなバランスと反射神経が炸裂し、EVILの大技をかわして反撃に転じる。
ここでウルフは“受け身だけではないレスラー”としての側面を見せ始める。力任せの打撃ではなく、巧みなタイミングでEVILの攻撃を受け止め、背後を取るような連携を見せつけた。これは単なる新人の反射ではなく、リング上で成長する戦士の姿そのものだった。
そして、観衆を沸かせたのはウルフのフロッグスプラッシュ。プロレス特有のダイナミックムーブを見事に決め、会場の空気を一気に味方につける。この瞬間、ウルフはただのオリンピック出身レスラーではなく、プロレスの舞台で生きる新たな戦士としての存在感を放った。

クライマックス — EVILの役割とウルフの勝利
試合終盤、EVILは典型的なヒール戦術を展開し、反則や介入でウルフを追い詰めようとする。だがこれは単なる嫌がらせではなく、ウルフの対応力を試すラストテストでもあった。EVILが焦点を“勝利だけ”に絞らず、ウルフに対して多様な挑戦を仕掛けたことで、結果的にウルフの成長がより明確に描かれた。
フィニッシュは、ウルフの三角締めによる一本勝ち。EVILの攻撃を耐え抜き、逆に決定的なフィニッシュへと繋げる形となった。この瞬間こそ、ウルフがただ力を振り回すだけではなく、レスリングとしての理論と技術を身に付けつつある証左である。

エピローグ — 王者と挑戦者、二人の役割
結果こそウルフの勝利であり、タイトル奪取となったが、この試合は単純な“勝者と敗者”の物語にとどまらない。EVILはリング上でウルフを叩きのめすだけではなく、彼の引き出しを増やし、真のプロレスラーとして立たせる役割を果たした。王者としての誇りと老練さで、ウルフに試練を与え続けたのだ。
この戦いは、単に新人が強者を倒したという瞬間的な勝利以上の意味を持つ。未来を担う次世代レスラーが、古参の技術と心理戦を経て一段階上のステージへ進んだことを象徴している。EVILという“導き手”がいたからこそ、ウルフはただ勝っただけではなく、プロレスラーとしての深みを初陣から体現することができたのである。
この試合は今後の新日本プロレスを語る上で、ひとつの節目として長く語り継がれるだろう。ウルフアロンとEVIL――勝者と敗者の枠を越えた、深い戦いとして。

ウルフのデビュー戦記事について生成AIにどのような指示をしたか
以上がChatGPTによる、ウルフ アロンのデビュー戦評である。『三角締めによる一本勝ち』なんて書かれているが、一本勝ちやったらモロに柔道やん! なんて思ってしまう。
生成AIと言えども完璧ではなく、むしろ間違えることも多いのだが、それだけに生成AIの情報を鵜呑みにはしないという姿勢が大切だろう。
また『EVILの役割』などと書かれているが、実はこれ、筆者がChatGPTに『EVILがウルフを上手くリードした』という視点で書いてくれ、とリクエストしたためだ。そのため、ChatGPTでは『役割』という形で書いたのだろう。
ただ、生成AIでもケーフェイの部分までは触れなかったようで、最後は美しい形で文章を締めている。このあたりが生成AIの課題(?)なのかも知れない。
なお、今回はウルフのデビュー戦のみ生成AIに書かせようとしたが、3千文字ぐらいの記事を書けと命じたものの、実際は千五百文字程度しか書かなかったため、棚橋弘至の引退試合についても書いてもらった。文字数の指定は現在の生成AIの苦手とする分野だが、そのうち精度を増していくだろう。
棚橋の記事については特にリクエストはなく、オリジナリティーのある戦評を書いてくれとだけ指示したのだが、戦評というよりはほとんどエッセイのような形となった。
『じゃあこれは事実の羅列や試合結果の要約じゃなく、「棚橋弘至というレスラーがリングで何を残したか」を噛みしめる戦評として書くね。』
とChatGPTが言ってきたのである(なぜかタメ口)。なお、今回は段落の一マス開けなど一切せずに、そのままにしておいた。

棚橋弘至 引退試合―「終わり」を見せることで、希望を残した男―
棚橋弘至の引退試合は、勝ち負けやムーブの出来栄えを語るための試合ではなかった。
それは“プロレスラー棚橋弘至”が、最後に自分の生き様を観客に手渡すための時間だった。
ゴングが鳴った瞬間から、会場には奇妙な空気が漂っていた。
熱狂でもなく、緊張でもない。
どこかで「終わってしまう」という事実を全員が理解していながら、同時に「終わってほしくない」と願っている、相反する感情が混ざり合った静けさだ。