12月9日、新宿FACEで開催されるPPPTOKYO大会において、元セクシー女優・八神のえみが「虎牙のん」のリングネームでプロレスラーデビューを果たすことが発表された。彼女は今年1月にセクシー女優としてデビューし、9月に引退。そこから急ピッチでリングへの準備を重ね、プロレス界へと新たな一歩を踏み出すこととなった。

　デビュー戦の相手は、師匠であるちゃんよた。かつて同じくセクシー女優からプロレスラーへと転身し、現在はプロレス団体PPPTOKYOで実績を積み重ねている実力者である。ちゃんよたが主宰する「究極生命体スクール」の第一期生として入門した虎牙は、半年間にわたる練習期間を経て、プロとしての覚悟とスキルを培ってきた。

　会見の場で虎牙のんは「初の弟子として入らせていただいたので、実際に師匠に成果を見ていただけるのと、皆さんにも成果を見ていただけるということで、ちょっとプレッシャーはありますが、精一杯12月に成果を見せられたらいいなと思います」と語り、さらには「ちゃんよたさんが師匠なので、力を見せられるような、強さを見せられるような技をやってみたい。NABBAというボディコンテストの大会経験者でもあるので、力強さはテーマとして持っていきたい」と、肉体的アピールに自信をのぞかせた。

　一方で、ちゃんよたも「最初は厳しい声もあるかもしれないけど、それが応援に変わるのを私は実際に体験している。まずはデビューしてからがスタート」とエールを送り、プロレス界での厳しさと、その先にあるファンの声援の温かさを説いた。

　虎牙のん自身も「セクシー女優というバックボーンに偏見があるのは承知しているが、自分の今後の技術や見せ方、立ち回り次第で評価は変えられると信じている」と語り、「私は一つに集中して真っ直ぐ進みたいという気持ちがあったので、女優業に幕を引いてプロレスに挑むことに決めた」と、リングに懸ける真剣な覚悟を明かしている。

　イラスト専門学校を卒業したという意外な一面も持ち、今後はPPPTOKYOを題材にした漫画制作などにも興味を示しており、リング内外での活躍も期待される。

　リングネーム「虎牙のん」に込められた決意の炎が、初陣でどのような化学反応をもたらすのか。師弟対決という形で迎えるデビュー戦は、単なる新人の第一歩ではなく、女性レスラーとしての価値観を広げる可能性を秘めた注目の一戦となるはずだ。