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11月2日(現地時間)にメキシコ合衆国ヌエボ・レオン州モンテレイで『AAA アリアンサスツアー』が開催された。
AAAは1992年1月、CMLLで企画部長兼ブッカーを務めていたアントニオ・ペーニャによって設立された。同年5月、メキシコシティで旗揚げ戦を開催し、エンタメ性の高いプロレスを推し進め、当時メジャー団体だったUWAを壊滅に追い込み、メキシコでは最王手CMLLに次ぐ規模の団体となった。しかし、2025年4月にWWEによる買収が発表された。だが、WWEに買収されたが、統合される訳ではなく別ブランドとして運営されている。

今大会のメインでは、AAAラテンアメリカ王座戦で、王者イホ・デル・ドクター・ワグナーJr.に前AAAメガ王者であるイホ・デル・ヴィギンゴが挑戦した。ヴィギンゴは団体から過剰にプッシュされているとファンから反発を買い、テクニコ(善玉)のエース格でありながら、常に激しいブーイングを浴び、WWE所属で外敵であり、ルード(悪役)であるドミニク・ミステリオがヴィギンゴから団体最高峰王座であるAAAメガ王座を奪っても、ミステリオに声援が集まり、ヴィギンゴはブーイングされるという事態に陥っていた。遂にヴィギンゴはルード転向し、まずは自分の代わりにAAAテクニコのトップに立ったワグナーJr.の王座獲りに挑む事なった。しかし、試合中になんと、前座でワグナーJr.の弟ガレノ・デル・マルに勝利している、ミステリオの仲間、つまり外敵WWE勢であるエル・グラン・アメリカーノがワグナーJr.に味方して介入。結果、ワグナーJr.が王座防衛となったが、アメリカーノは、自分はメキシコの味方だと、ベルトをワグナーJr.に巻いてあげるサービス。だが、波乱はこれだけでは無かった。王座防衛を果たしたワグナーJr.を後ろから襲い掛かってきたのが、WWE所属のイーサン・ペイジだった。ペイジはNXT北米王者であり、今大会でAAAミクスドタッグ王座も奪取。次はAAAラテンアメリカ王座を奪うとアピール。ワグナーJr.との王座戦が決定したのだった。
セミファイナルでは、オクタゴンJr.、ラレド・キッド、クルス・デル・トロ、ホアキン・ワイルドのAAA正規軍が、悪の軍団エル・オホ(エル・メシアス&メカ・ウルフ&サンソン&フォラステロ)と全面対決。エル・オホのリーダーであるAAA首脳陣のドリアン・ロルダンが当然、試合に介入し、反則ローブローで、フォール勝ちをさせ、エル・オホの勝利となった。


また、AAAミクスドタッグ(男女混合タッグ)王座戦も組まれ、王者ラ・イエドラ、ミステル・イグアナにWWEからの刺客イーサン・ペイジ、チェルシー・グリーンの挑戦を受けた。しかし、イグアナに惚れているWWE所属のローラ・バイスがイグアナに付き試合中もイグアナに寄り添い続ける。これにはパートナーのイエドラも激怒し、何をやってるんだとイグアナと揉めるが、その隙をついてグリーンが、イエドラを丸め込みフォール勝ち。なんと王座移動となってしまった。試合後、当然、イエドラは怒ってイグアナを殴り倒して、遂にタッグチーム解散となった。バイスがイグアナに寄り添うが、イグアナは痛い振りをしてバイスに甘える始末。この三角関係は今度、どうなるのか注目される。
■ AAA アリアンサスツアー
日時:2025年11月2日(現地時間)
会場:メキシコ合衆国ヌエボ・レオン州モンテレイ ショーセンター
<AAAラテンアメリカ王座タイトルマッチ>
[王者]○イホ・デル・ドクター・ワグナーJr.
体固め
[挑戦者]●イホ・デル・ヴィギンゴ
<8人タッグマッチ>
○エル・オホ(エル・メシアス&メカ・ウルフ&サンソン&フォラステロ)
体固め
●オクタゴンJr. ラレド・キッド クルス・デル・トロ ホアキン・ワイルド
<AAAミクスドタッグ王座タイトルマッチ>
[挑戦者]○イーサン・ペイジ チェルシー・グリーン
丸め込み
[王者]●ラ・イエドラ ミステル・イグアナ
<タッグマッチ>
○ロス・サイコ・サーカス (マーダー&デイブ・ザ・クラウン)
体固め
●ロス・ガルサ (エンジェル&ベルト)
<シングルマッチ>
○エル・グラン・アメリカーノ
体固め
●ガレノ・デル・マル
<シングルマッチ>
○ラ・パルカ
体固め
●リンセ・ドラド
<6人タッグマッチ>
○エル・フィスカル ニーニョ・ハンブルゲサ ピンピネラ・エスカルラータ
体固め
●コルミージョ・デ・プラタ アビズモ・ネグロ トーラス