[週刊ファイト11月06日]期間 [ファイトクラブ]公開中
10月25日、GLEAT大阪大会が行われた。道頓堀プロレスの提供試合、田村ハヤトの復帰挨拶などの告知もむなしく、過去最低の集客となった。全試合完全網羅でのお届けは勿論だが、今GLEATに何が起こっているのか? 贔屓目なしに、現状を分析する!
▼GLEAT大阪 田村ハヤト・バルク一夜限り復活 道頓堀プロ登場も残念
photo & text by 西尾智幸
・観衆は過去最低の125人
・オープニングマッチはうまく会場を温める
・道頓堀プロ、GLEATファンに通じず
・三宅豪にガチ攻撃!T-Hawk
・三宅豪復帰2試合でまた長期欠場
・キャラ変渡辺壮馬が開花?
・CIMAの複雑な気持ちファンも戸惑う
・バルクオーケストラ一夜限り復活
・中嶋勝彦今更遅い対決、諏訪魔
・見えない人事異動、不透明な選手の扱い
・ぶれていく団体とファンとのズレ
GLEAT大阪 田村ハヤト・バルク一夜限り復活 道頓堀プロ登場も残念
■ GLEAT G PROWRESTLING Ver.97
日時:2025年10月25日(土) 13時開始
会場:大阪・梅田ステラホール
観衆:125人


雨が降ったりやんだりと、ぐずついた天気であったが、スカイビル周辺は国内外からの観光客で賑わっていた。しかし、会場入りすると悲しいほど椅子が少なかったのはビックリであったが、開場から試合が始まるまでは、以前ケガで欠場中だった山村武寛がやっていたように、新たにDJ寿定が会場を音楽で盛り上げた。
更に前説で、この日タッグを組むリンダマンと山村が登場。客に声を出させてしっかりと暖め、第1試合につなげた!
<第1試合 20分1本勝負>
田中稔 愛鷹亮 ○MICHIKO
10分42秒 人でなしドライバー⇒エビ固め
河上“シャーマン”隆一 ●ブラスナックルJUN クリス・ヴァイス

河上“シャーマン”隆一は、自ら金の雨(?)を降らせながら登場。そして、いきなり乱闘からスタート。その札を、愛鷹亮の口に突っ込むなど大暴れ。体格差で、明らかに劣るMICHIKOはクリス・ヴァイスに手を出さないでくれと懇願。
しかし、最後はそのMICHIKOが人でなしドライバーでブラスナックルJUNから勝利した。
第1試合としては、いい火付けマッチになったのではないか? 場外のあちこちでもかなり派手にやりあって盛り上げた。
<第2試合 道頓堀プロレス提供試合 20分1本勝負>
○グリム バイオレンス・ドラゴン
10分45秒 スパインバスター⇒片エビ固め
守屋博昭 ●石川将也

道頓堀とGLEATはカラーが違うので客層も違う。その違う客層を選手経由で引っ張ってくる予定だったのかも知れないが、試合前のカード発表の時から、拍手がまばらで「おや?」と思ったが、さっき暖まった空気が常温に戻った。
道頓堀の選手が悪いとは思わないし、試合内容がお粗末だった訳でもない。守屋博昭はいつも以上に声を出していたが、イマイチ響かなかった。大技が決まると、多少の拍手がある程度。
あと、殴られてもノーリアクションのグリムに客もノーリアクション。確かに、初めて見る人が多いだろうから、逆にどう反応していいのか分からない感じか?
まあ、あとで検証するが観客が異常に少なかった事もあるだろうが、他の試合と比べて明らかに声援が少なかった。ここは提供試合ではなくて、2試合を対抗戦にし、盛り上げも上手いリンダマンやKAZMASAKAMOTOを当てたほうが生かされたのではと記者は思った。
三宅豪大阪復帰戦厳しい洗礼 CIMA心境を吐露 弾けた渡辺壮馬
<第3試合 ~三宅豪大阪大会復帰戦 20分1本勝負>
○T-Hawk
5分10秒 若手式キャメルクラッチ
●三宅豪

10・9後楽園で約1年4か月ぶりに復帰戦を行った三宅豪。
この大阪が復帰2戦目。T-Hawkの一発一発は、蹴りもチョップもヤバイくらいに全力で来る。復帰したばかりの三宅をまた潰しにいくのかと思えるほど!
途中、来い!とばかりに打たせても、その3倍返しが待っている。
一度、三宅がコーナー付近で繰り出した渾身の張り手は、T-Hawkの首元に2本の大きなあざを残させたものの、最後はキャメルクラッチから後ろに大きくのけぞり、そのままタップアウトとなった。
後日、10月29日にGLEATから発表があり、三宅が左顎を骨折し再び欠場だと。
不運としかいいようがないが、前回膝の靭帯損傷および半月板断裂の時は練習中と公表されたが今回は原因が書かれていない。何か言えない理由があるのかと勘ぐってしまう。
<第4試合 20分1本勝負>
○CIMA エイサー8
11分25秒 十字固め
●渡辺壮馬 クワイエット・ストーム

鬼塚一聖の契約違反による引退もあり、しっかりと結束できないまま反GLE MONSTERと闘い解散を強いられたG-RIZE。その内の1人、渡辺壮馬がその反GLEに入ると見せかけ、B.G.Iに加入。しかも、キャラ変で超軽いノリでふざけているのか天然なのか、とにかく自由気ままに行動する。試合には、負けてしまったが、CIMAは今が一番いいと褒めていたし、一皮むけたのではないか?
ビジュアルもいいし、半端ない身体能力なのに、イマイチブレイクしないのはなぜだと言われていたが、無理してキャラ作りをせず、地でいけるならそれに越した事はない。
写真のローリングソバットもそうだが、大体この技はボディを蹴るのがほとんどだが、顔面にヒットさせているのは脅威! 試合後も、負けた腹いせかドロップキックCIMAに見舞いアピール。開花した渡辺に注目だ!

そしてCIMAは、10・9後楽園にてG-REX王者リンダマンに逆指名され11・3横浜BUNTAIで闘う事を了承したものの「これがGLEATで最後の闘いや」と告げ、バックステージでも「今までで、こんな仕打ちは初めてや」と不信感を吐露。この日も長々と試合後に不安を語ったが、最後に気持ちを切り替え「お前ら、俺を誰やと思ってるねん。俺、千両役者のCIMAやぞ! 覚えとけ!!」と言い放った。
その後の28日、GLEATから「10月9日 後楽園ホール大会で、CIMA選手より11月3日 横浜BUNTAI大会をもってGLEATの退団を示唆する発言がございましたが、CIMA選手本人より契約期間内(2025年12月31日まで)は弊社側に一任すると決意表明をいただきました。」と発表があった。これで、年内はひとまずCIMAの出場は確定か?
また、鈴木裕之社長がXで「11.3横浜BUNTAI大会(中略)、その試合をみて感想を聞かせ下さい。私には根拠のない自信があります」と大見得を切った。結果を楽しみにしよう。
そして、休憩をはさみ、今年2月から9か月間休養していた田村ハヤトが登場した!

試合復帰は、11・3横浜。元バルクオーケストラのチェック島谷が11月末で退団するので、その壮行試合が決定。また、島谷ラストマッチとなる次回11・16大阪ステラホール大会では、一夜限りのバルクオーケストラ復活として、チェック島谷&河上“シャーマン”隆一vs.田村ハヤト&KAZMASAKAMOTOが決定。
その気持ちを確認するために、SAKAMOTOと河上を呼び込んだ。SAKAMOTOはOKを出したが、河上は断る。しかし、リーダーだろ?と説得し渋々OKした。
因みに島谷は、退団後メキシコのプロレス団体「AAA(トリプレア)」でファイトをする。