[週刊ファイト10月30日]期間 [ファイトクラブ]公開中
▼映画ミャンマー 王様は笑わない田村彰敏-川端潤監督ポレポレ東中野
photo & text by タダシ☆タナカ
・ラウェイ題材も135民族からなるミャンマーの歴史学ぶドキュメンタリー
・3枚のミャンマー民族音楽CD出した川端潤監督~サインワインの音色
・2004年勝利の田村彰敏 2009年寒川直喜 コーディネーター高森さん
・10年前ポルトガル黒人夫婦他白人ばかりパーティ 『王様は笑わない』
・引退して8年半やっと通院・薬なくなり酒も飲めるようになった田村彰敏
■ ドキュメンタリー映画『A KING with a cold smile-王様は笑わない-』
日時:10/19(日)16:10の回上映後
会場:ポレポレ東中野
トークイベント<登壇>
田村彰敏 (2004年 ラウェイに挑戦/元修斗世界ライト級王者) × 川端潤(本作監督)
ラウェイ題材も135民族からなるミャンマーの歴史学ぶドキュメンタリー

格闘技ラウェイを題材としながらも、礼節を重んじる135の多民族から成るミャンマーの歴史を知るドキュメンタリーでもある。記者は早めにポレポレ東中野に到着。川端潤監督を捕まえて色々伺ってみた。
てっきり、ラウェイ映画として先行した『迷子になった拳』がヒットしたため、二匹目のどじょうでも狙った企画なのかと、ぶしつけの質問をしてしまったのだが、なんと10年かけた作品であり、こちらの方が長いスパンの執念で完成させた作品と知り驚いた。
▼人はなぜ戦うのか?映画『迷子になった拳』必見推薦作
格闘技もラウェイも詳しくなくても感動出来るドキュメンタリー
3枚のミャンマー民族音楽CD出した川端潤監督~サインワインの音色
川端潤監督は、木村威夫監督作品の音楽とプロデュースを担当しており、ドキュメンタリー映像作家というわけではない。一般映画でも実績があり、写真家、作曲家でもある。本作品をプロデュースした「エアプレーンレーベル」の社長なのだ。ドキュメンタリー作品としてはミャンマー3部作というか、すでに『Beauty of Tradition』、『Mandalay Star』が発表されており、この2作品はミンマーの民族音楽サインワインを題材にしている。そして、ラウェイに使われる音楽もまた、このサインワイン楽団の生演奏なのだ。
いざ上演が終わって、音楽が耳に残る作品だった。タイのムエタイは、どちらかといえば吹奏楽の音色なんだが、ミャンマーのラウェイに使われるこのサインワインは、アフリカのカリンバのような響きがあり、小さな太鼓をタムタムのように円形に並べて叩くリズムと相まって、打楽器が目立つ音楽になる。
サインワインは和音がない特徴があり、ピッチも違う独特の音階であり、もとは村のお祭りなどで行われていた1000年のラウェイの謎に迫るなら、音楽の効果は外せない作品の本質でもある。
もともとボクシングのファンで、ジャッカル丸山などを後楽園ホールに見に行っていた監督なんだが、「格闘技ファンだけでなく、女性客にも見て欲しい」と語った通りだ。歴史を知り、音楽に触れと、幅広い客層にアピールできるドキュメンタリーに仕上がっている。
10/23(木)16:10の回上映後
トークイベント<登壇>
Marin Harue (本作カメラマン) × ミン (本作通訳/コーディネーター)
10/24 (金)16:10の回上映後
最終日舞台挨拶<登壇>
川端潤(本作監督)
2004年勝利の田村彰敏 2009年寒川直喜 コーディネーター高森さん

映画は、2004年にラウェイに挑戦した田村彰敏がある種の主役というか、他にも2011年の寒川直喜、ラウェイを日本に紹介したコーディネーターの高森拓也さん、長崎でラウェイ大会までやった西良典先生なども出てきて証言していく構成だ。
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週刊ファイトにはラウェイ生還者にして、レフェリーの資格も有する紅闘志也記者がいるため、上記諸氏の名前はサイト内検索窓に入れたら多数出てくるのと、映画を見て下さいがあるので本稿では上映後に行われたトークの模様に絞りたい。