[ファイトクラブ] 潮崎豪2度目ノア退団に見た「退団を正解にするしかない」現実

[週刊ファイト10月16日]期間[ファイトクラブ]公開中

▼潮崎豪2度目ノア退団に見た「退団を正解にするしかない」現実
 photo & text by 鈴木太郎
・契約満了という表現には色んなニュアンスがある
・伝説残した”2020年潮崎時代”も悩まされたケガとの闘い
・プロレス大賞殊勲賞がMVPを喰らう『2020年の潮崎豪』
・幾度とない怪我でも結果を残した潮崎
・潮崎退団暗示していた? 『N-1』2025優勝決定戦
・「評価したくても厚遇できなかった」潮崎豪の現在地
・4年で半年以上の長期欠場3回という事実
・怪我がちだと計算が立てづらいジレンマ
・潮崎ノア2度目退団は「退団を正解にするしかない」自己証明
・気になる新天地とストーカー被害問題
・ノアの本流を今ぶつけられるのは潮崎だけだった


 潮崎豪が2025・9・30を以て、契約満了に伴いプロレスリング・ノアを退団したことが発表された。
 2004年にプロレスリング・ノアでデビューを果たした潮崎は、2012年末にノアを去って全日本プロレスを主戦場にした過去がありながらも、ノアにリターンした2015年末以降は批判を浴びる中で徐々にファンからの信頼を取り戻していき、2020年にはGHCヘビー級王者としてコロナ禍のプロレス界に鮮烈な印象を刻み付けた。いつしか潮崎は『I AM NOAH』を自身の代名詞として用いるようになり、2024年に立ち上げたユニットにも『TEAM NOAH』という名前を付けたことから、キャリアをノアで終えると思われていた。

 そんな中、ノアの旗揚げ25周年イヤー終了を待たずしての離脱劇。ノア公式から潮崎本人によるコメントは発表されず、退団リリース後に潮崎が更新したXでは、仲間やスタッフ、ファンへの感謝が綴られる中で「これからは、自分を必要としてくれる場所で挑み続けます。」というコメントが残された。この不穏な発言もあり、一部ファンから「ノアは潮崎を大事にしていない」という批判意見も見受けられた。
 契約満了と言っても色々な事情があるだろう。団体側が契約を結ばないと通告することも、選手側から契約延長の意思を示さなかったことも、団体と選手で条件面等の折り合いが付かなかったことも、契約満了という表現が出来てしまうのだから・・・。そのやり取りの全てがノアや潮崎本人から明かされていない以上、退団理由は外野の憶測にしかならないし、潮崎の置かれている現状を下にしてそれらしい理由を推察するのが精一杯だろう。今回の記事も、そのスタンスで進めざるを得ない。

伝説残した”2020年潮崎時代”も悩まされたケガとの闘い

 しかし、一部ファンが挙げている「ノアは潮崎を評価していなかった」という指摘に関して筆者は肯首しかねる。何故ならば、今の潮崎が置かれている現状やノア側の扱い方を鑑みるに、ノアは「潮崎を冷遇した」というよりも、「潮崎を厚遇したくても出来なかった」という事情の方が筆者としてはしっくり来るからだ。1度は全日本プロレスに移った過去があるものの、潮崎がノアの主力選手かつ功労者であることに疑いの余地は無かった。

 中でも、新型コロナウイルス禍が世界を襲い、観客を入れて興行が打てなくなった2020年のプロレス界において、無観客興行を配信することで流れを止めず前進したノアを、GHCヘビー級王者として先頭から牽引した功績は図り知れない。同年の『東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞』では惜しくも殊勲賞という結果に終わったが(MVPは内藤哲也)、今回の潮崎ノア退団がリリースされた際、ファンを中心に語られた思い出で最も多く耳にしたのが『2020年の潮崎豪』だったのだから、MVP選出はならずとも、後世に深く刻まれる伝説を潮崎は残したと言えよう。

 2020年に鮮烈な印象を刻み付けた潮崎豪であったが、その後、度重なるケガに悩まされながらキャリアを歩むことになる。

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