水垣偉弥判定勝ち!菊野克紀KO負け 新王者TJ・ディラショー! 5・24『UFC 173: Barao vs. Dillashaw』

(C) Photo Courtesy of UFC

オクタゴンと呼ばれる金網に囲まれた八角形のフィールドで行なわれる、世界最高峰の総合格闘技UFC。全米を中心に世界各国で開催され、世界中の格闘家たちが“最強”を目指しリアルファイトを繰り広げる!
メインは、総合格闘技デビュー戦で黒星を喫して以来、無敗を誇る王者、ヘナン・バラオン(32勝1敗1無効試合)に、TJ・ディラショーが挑むバンタム級のタイトルマッチ。2014年1月に正規王者となり、2月にユライア・フェイバーを破って初防衛を果たしたバラオンが王座を磐石のものとするのか? TUFのシーズン14出身のディラショーがタイトルを手にするのか? 熱戦の火ぶたが切って落とされる。
また、日本人ファイターも参戦予定。現在UFCで4連勝中の水垣偉弥が臨むバンタム級の一戦と、1月のUFCデビューで判定勝ちを収めた菊野克紀が登場するライト級のカードにも注目だ。

今大会は5月25日、11時からWOWOW UFC-究極格闘技-で放送されました。

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2014年5月24日にUFCの聖地ラスベガスで、『UFC 173』が開催された。

メインのバンタム級王座戦は無敗の王者パラオンが絶対的に有利と下馬評では言われていたが、なんとTJ・ディラショーが大番狂わせを演じた。1Rに右でパラオンからダウンを奪うとその勢いのまま攻め続け、遂に5Rに、左ハイキックをさく裂させたTJ・ディラショーが、ダウンしたパラオンをパウンドで仕留め、新王者に。劇的なアップセットを演じたTJ・ディラショーに会場は爆発した。

メイン以上に注目されたのがセミファイナルで行なわれた、ダニエル・コーミエと老雄ダン・ヘンダーソンの一騎打ちだ。ライトヘビー級絶対王者として君臨するジョン・ジョーンズを倒す最右翼と言われているコーミエだが、ジョーンズが対戦を避けていると挑発を繰り返している。そういう意味でも、圧倒的な知名度を誇るダン・ヘンダーソンを倒して王座挑戦権を強奪したい考えだ。そして試合は一方的だった。すぐにコーミエがテイクダウンして上からパウンドをするという展開が続く。最後は3R、チョークスリーパーで仕留め、コーミエが完勝。試合後には、「ジョン・ジョーンズはもう逃げられない」と王座戦をアピールした。破れたダン・ヘンダーソンは年齢的に引退も考えられるが、試合後のインタビューでは現役続行をアピールしている。コーミエは、これでストライクフォース時代にジョシュ・バーネット、ジェフ・モンソン、そしてUFCではフランク・ミア、ダン・ヘンダーソンとレジェンド達を倒してきた。WWEのランディ・オートンは、事前に勝敗の決まっているプロレス故、レジェンドを倒し続けたレジェンド・キラーの称号がギミックであるが、コーミエはリアル・レジェンド・キラーとなっている。

ロビー・ローラーは豪快KOで復活、トップランカーであるジェイク・エレンバーガーを相手に圧倒、最後は膝蹴りから左フックで豪快にダウンを奪って劇的な勝利を飾った。ローラーは2001年からMMAの第一線で活躍しており、再びタイトル獲りのチャンスが出てきたようだ。

日本の水垣偉弥は、フランシスコ・リヴェラに判定勝ち。菊野克紀はトニー・ファーガソンのフックを食らってKO負けを喫している。

■ UFC 173: Barao vs. Dillashaw
日時:2014年5月24日
場所:アメリカ・ネバダ州ラスベガス

<バンタム級タイトルマッチ/5分5R>
○TJ・ディラショー(挑戦者)
 5R 2分26秒 TKO
●ヘナン・バラオ(王者)
※ディラショーが新王者

<ライトヘビー級/5分3R>
○ダニエル・コーミエ
 3R 3分53秒 チョークスリーパー
●ダン・ヘンダーソン

<ウェルター級/5分3R>
○ロビー・ローラー
 3R 3分06秒 TKO
●ジェイク・エレンバーガー 

<バンタム級/5分3R>
○水垣 偉弥
 判定 3-0
●フランシスコ・リヴェラ 

<ライト級/5分3R>
○ジェイミー・ヴァーナー
 1R 5分00秒 TKO
●ジェイムズ・クラウス

プレミアム・カード
<ライト級/5分3R>
○マイケル・キエザ
 判定 3-0
●フランシスコ・トリナルド

<ライト級/5分3R>
○トニー・ファーガソン
 1R 4分06秒 TKO
●菊野 克紀

<バンタム級/5分3R>
○クリス・ホールズワース
 判定 3-0
●チコ・ケイマス 

<ライト級/5分3R>
○ミッチ・クラーク
 2R 0分57秒 ダースチョーク
●アル・イアキンタ

<ライト級/5分3R>
○ヴィンク・ピチェル 
 判定 3-0
●アンソニー・ンジョクアーニ

<フェザー級/5分3R>
○サム・シシリア
 判定 3-0
●アーロン・フィリップス 

<ウェルター級/5分3R>
○リー・ジンリャン
 判定 3-0
●デイヴィッド・ミシャウド

電子書籍版は、マット界舞台裏6月5日横アリ惨敗Snakepit15鈴木秀樹REINAマーブルHEAT-UPテリーに掲載されました。

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マット界舞台裏10月31日号川尻、菊野、清水UFC契約-どうなる大晦日
▼川尻達也、菊野克紀、清水俊一のUFC契約発表
川尻達也、菊野克紀、清水俊一のUFC契約が公表された。時を同じくして、DEEPが12月22日開催のディファ有明大会を発表している。これはつまり、DREAM残党組による大晦日の格闘技イベントがないことの再確認でもあった。IGFが両国国技館で石井慧を軸にした総合大会の開催を発表しているが、あらためて年末展望を整理してみる。