アルベルト・エル・パトロン不穏な動き!AAA Alianzas

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 6月21日(現地時間)にメキシコ合衆国ケレタロ州ケレタロで『AAA Alianzas』が開催された。

 AAAは1992年1月、CMLLで企画部長兼ブッカーを務めていたアントニオ・ペーニャによって設立された。同年5月、メキシコシティで旗揚げ戦を開催し、エンタメ性の高いプロレスを推し進め、当時メジャー団体だったUWAを壊滅に追い込み、メキシコでは最王手CMLLに次ぐ規模の団体となった。しかし、2025年4月にWWEによる買収が発表された。WWEに買収されたが、当面は統合される訳ではなく別ブランドとして運営される。

 今大会のメインでは、ルード軍団「エル・オホ」のアルベルト・エル・パトロン、エル・メシアス、メカウルフが、人気者テクニコ軍団サイコ・クラウン、イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.、ラ・パルカに悪徳レフェリー、イホ・デル・ティランテスの協力で料理した。しかし、それ以上に大事件が試合前に起こったのだった。

 それは、エル・オホの中心人物であり、経営陣でもあるドリアン・ロルダンがAAAメガ王者エル・イホ・デル・ヴィキンゴと父親キング・ヴィキンゴを呼び出し、お前は王者ではない、王者はパトロンだと罵り、メシアスとメカウルフがヴィキンゴ親子を襲ったのだった。そしてバックステージに連行し、今度はパトロンが竹刀でヴィキンゴを滅多打ち。しかし、会場のファンはパトロンに大声援を送ったのだった。

 そしてリングに戻ったパトロンにロルダンが握手を求めると、なんとパトロンはこれを拒否。エル・オホと距離を取る可能性が出てきたのだった。ルードだが、会場から大きな声援を浴びているパトロンだけにテクニコ転向の可能性も示唆されると同時に、テクニコ軍を騙す作戦も囁かれている。

 実は以前より、ヴィキンゴの過剰なプッシュに対し、メキシコの観客からは批判でブーイングが出ていたが、WWEの買収を機にテクニコであるヴィキンゴへのブーイングと、ルードであるパトロンへの歓声が強くなってきた。小柄なメキシコ人のプロレス感としては、過剰プッシュ以外にも、小男のヴィキンゴがメキシコ代表にされるより、大型でルックスの良いパトロンを出したいという願望があるし、何よりもWWEがヴィキンゴをプッシュしてる事も、アメリカの団体にメキシコの団体のストーリーを決められる事への激しい反発もあるのも事実だ。この流れを受け、パトロンがテクニコになるのか注目される。

■ AAA Alianzas
日時:2025年6月21日(現地時間)
会場:メキシコ合衆国ケレタロ州ケレタロ ホセ・マリア・アルテアガ・オーディトリアム

<6人タッグマッチ>
○アルベルト・エル・パトロン エル・メシアス メカウルフ
 体固め
●サイコ・クラウン イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr. ラ・パルカ

<6人タッグマッチ>
○オクタゴンJr. ニーニョ・アンブルゲサ ミステル・イグアナ
 体固め
●東京バッドボーイズ(ケント&ノブ・サン&タクマ)

<6人タッグマッチ>
○ダリス チカ・トルメンタ スーシー・ラブ
 体固め
●ラス・トキシカス

<6人タッグマッチ>
○パガノ パニック・クラウン デイブ・ザ・クラウン
 体固め
●ロス・バイパーズ(アビスモ・ネグロJr.&トーラス&ヒステリア)