(C)Brave CF
6月7日(現地時間)にスロベニア共和国リュブリャナで『BRAVE CF 96』が開催された。
Brave CFは2016年9月23日にシェイク・ハリド・ビン・ハマッド・アル・ハリファ王子(バーレーン王国)によって設立されたMMA団体。元々はハリファ王子が設立したバーレーン最大のMMAチーム『KHK MMA』を母体として生まれている。豊富な資金で世界各国のファイターを参戦させ、定期的に大会を開催している。
BRAVE Combat Federationは、スロベニア・リュブリャナで開催された「BRAVE CF 96」にて歴史的な一夜を演出し、その内容はまさに壮観であった。地元の英雄たちから世界の新星まで、Hala Tivoliの会場は感動、ノックアウト、そして王座を巡るドラマであふれていた。
メインイベントでは、モハメド・ファフレディンがミドル級世界王座を奪還し、BRAVE CFの伝説としての地位を確固たるものにした。BRAVE CF史上唯一の二階級制覇王者であるレバノン出身のスーパースターは、ライトヘビー級王者エルコ・ユンを1ラウンド4分41秒でTKOに下し、自らが史上最高の一人であることを再び証明した。
セミファイナルでは、セルビアのボリスラフ・ニコリッチが世界を驚かせた。バンタム級王者ニコラス・フウェンデを4ラウンド1分40秒、見事なニンジャチョークで一本勝ちし、新王者となった。言葉の応酬で火花を散らしていた両者の因縁に、ニコリッチが実力で終止符を打った。
無敗同士のヘビー級対決、ミハ・フルリッチ vs シャー・カマリは、BRAVE CFヘビー級史上屈指の激戦となり、観客の熱狂を呼んだ。カマリは複数回のダウンを喫しながらも驚異的な根性で応戦し、第3ラウンドまで試合を持ち込んだが、フルリッチが29秒で最後の猛攻を浴びせTKO勝利。無敗記録を守り、ヘビー級戦線に衝撃を与えた。
前半の試合では、モニカ・クチニチがソフィア・バギシュビリとの再戦に決着をつけた。2ラウンド4分55秒、圧巻のTKO勝利で、地元リュブリャナの観衆を大いに沸かせた。
フライ級では、モハメド・モカエフへの挑戦権をかけた非公式トーナメントに注目が集まった。マルシアーノ・フェレイラがビジナ・ガヴァシェリシュヴィリに判定勝ちし、技術戦を制して大きく前進した。
また、地元の人気ファイター、ドメン・ドルノヴシェクはフィリップ・グシャを圧倒し、久々の白星を挙げた。大会オープナーではキリル・ネグルが激しいテイクダウン攻撃を駆使してローベルト・グスに判定勝利を収めた。
王座交代、地元選手の栄光と挫折、そしてファフレディンの新たな伝説の幕開け──「BRAVE CF 96」は、ヨーロッパMMA史に残る夜として語り継がれることとなるだろう。
■ BRAVE CF 96
日時:2023年6月7日(現地時間)
会場:スロベニア共和国リュブリャナ
<ミドル級王座決定戦>
○モハンマド・ファフレディン(レバノン)
1R 4分43秒 TKO
●エルコ・ユン(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
<バンタム級タイトルマッチ>
○ボリスラフ・ニコリッチ(セルビア
4R 1分42秒 ニンジャチョーク)
●ニコラス・フエンデ(ジンバブエ)
<ヘビー級>
○ミハ・フルリック(スロベニア)
3R 0分27秒 TKO
●シャー・カマリ(バングラデシュ)
<ストロー級>
○モニカ・クチニッチ(スロベニア)
2R 4分54秒 TKO
●ソフィア・バギシュビリ(ジョージア)
<フライ級>
○マルシアーノ・フェレイラ(ブラジル)
判定(ユナニマス)
●B・ガヴァシェリシヴィリ(ジョージア)