中村拓己さんの見所「2025年のRISEのテーマは“王道”。安本晴翔が真価の問われるメイン登場、査定マッチは結果はもちろん内容が勝負」
2025年の“RISE初め”となる後楽園大会が迫ってきた。昨年のRISEは年末のGLORY RISE FEATHER WEIGHT GRAND PRIX開催など本格的な世界進出が始まる一年だったが、RISE内のトピックスとしては王座決定戦を含めて5階級で新たな王者が生まれた年でもあった。
今大会のメインイベントで中国のワン・シャンチンと対戦する第6代RISEフェザー級王者の安本晴翔もそのなかの一人だ。アマチュア時代から強豪選手として名を馳せ、キック&ムエタイで数々のタイトルを獲得し、2022年からRISEに主戦場を移した安本。参戦当初はRISEルールに不慣れな部分もあったが、徐々に戦い方をRISEルールにアジャストさせ、昨年10月に門口佳佑をフルラウンドの末に判定で破り、第6代RISEフェザー級王座に就いた。
2大会連続で後楽園大会のメインイベントを務めることになった安本だが、門口戦と今回とでは大きく状況が異なる。前回の門口戦は安本がチャレンジャーとして挑む立場だったが、今回は安本が王者としてシャンチンを迎え撃つ立場だ。ベルトをかけた日本人対決として熱を生んだ門口戦と違い、初参戦の外国人選手=シャンチンが相手ということで、見る側の目線は安本が王者としてどんな試合をするか?に集まる。
それでいてシャンチンは昨年9月のRISE横浜大会で中村寛をあと一歩のところまで追い込んだエン・ペンジェーの同門。ペンジェーと同じく“マジカルスタイル”と呼ばれる独特のファイトスタイルの持ち主で、海外ではペンジェーよりも高く評価されている、いわゆる未知の強豪だ。
さらに今大会では安本と同じフェザー級で3試合(平野凌我vs大森隆之介、宮崎就斗vs拳剛、山元剣心vs指田烈)が組まれており、安本にとっては他のランカーたちにも差を見せなければならない試合でもある。
安本がRISE王者に相応しいファイターなのか。そしてこれからRISEの中心人物になっていけるか。ベルトこそかかっていないものの、安本の王者としての真価が問われる戦いだ。
そして今大会では2025年の行方を占う試合も組まれた。セミファイナルの常陸飛雄馬vsエン・ペンジェーは今年開催される61.5kg世界トーナメントの査定マッチと言える一戦。サモ・ペティvs憂也はミドル級、宮本芽依vsチャ・ミンジュは女子ミニフライ級の次期挑戦権につながる戦いだ。
どれも明確に次が見える試合だからこそ、RISE伊藤隆代表は「ここで勝ったからトーナメントに出場できる・タイトルに挑戦できるのではなく、選手たちには内容が求められる。常陸VSペンジェーは世界トーナメントに相応しい試合、サモ・ペティvs憂也と宮本芽依は『チャンピオンの海人と小林愛理奈に勝てるんじゃないか?』と期待感を持たせる試合をしてもらいたい」と語っている。
伊藤代表が掲げた2025年のRISEのテーマは“王道”。強者と強者が最強を目指して戦い、その戦いでファンに感動と興奮を届ける。今年もRISEは格闘技の聖地・後楽園ホールから王道を驀進する!
【RISE185】伊東龍也『試合前の盛り上げ方と試合後も注目してもらい続けるのがプロだと思う』
–去年は4戦して2勝2敗で終わりましたが、去年の1年を振り返ってみていかがでしょうか?
伊東 4戦2勝2敗は微妙ですよね。今年は全勝を目指したいです。
–その中でも、大きな収穫という部分と課題があれば教えていただけますか?
伊東 課題は負けない事と、あとはとにかくもっと盛り上げたいですね。
–昨日もその気持ちの一環で、大森選手とインスタライブをやっていたみたいですね。
伊東 「僕らで盛り上げていくしかないでしょ」って事でやっていました。
–現状で伊東選手は、このキック界やRISEをどのように盛り上げたいと考えているんですか?
伊東 まず見てもらえないことには盛り上がらないし、Breaking Downの人たちや朝倉未来選手も「プロの選手が嫉妬しているはずだ」っていうことを言っていたんですけど、僕はシンプルに嫉妬していますね。それに負けたくはないし、あれ以上に実力はあるんだし、盛り上がらないといけないなと思っています。
–具体的にはBreaking Downのどのような部分に嫉妬されているんですか?
伊東 やっぱり知名度ですね。実力で言えばRISEの方が100倍以上強いと思うので。僕の中で野球で例えたら、そんなに良いものではないけどBreaking Downが甲子園で僕らがメジャーリーグみたいな感じなのに、甲子園の方が知名度もあって稼ぎもあるみたいな状態だと思っているんですよ。それは嫉妬ですよね。
–どうしたら元に戻る、もしくは逆転できると思いますか?
伊東 それがまだ模索中で、それを話せたらと思って昨日のインスタライブをしていました。模索しつつ今できる事は一旦SNSで色々言ったりすることしか分からないからやっていくしかないんですけど、それが分かり次第どんどんそれを盛り上げていかなければと思っています。
–伊東選手は朝倉未来選手に憧れている部分もあるという風に聞いています。
伊東 シンプルに憧れているし、カリスマ性も凄いなと思うし、彼の存在で実際この格闘技界が盛り上がっているのも事実なので、今でもリスペクトしています。
–これからのキックボクシング復興のためにも、今回の2025年第1戦は非常に重要になってきますよね。
伊東 そうですね。試合だけではなくて、試合前も試合中も試合後も見せ方が大事なんじゃないかなと思っています。
–大森選手がSNSで「もっと盛り上げないとダメだ」っていう趣旨のことを発言されていますが、その意見には賛同されているわけですよね?
伊東 もちろんそうですね。ただ、僕が大森君と全く同じ事をやっても大森君がやってくれているからそんなに意味もないので、ここで言うのもなんですけど、僕がダークヒーローでも悪役にでもなって盛り上がるんだったらなんでもやります。
–ダークヒーローになりたいって事ですね。
伊東 ダークヒーローになりたいって言ったらダサいから、“ダークヒーローでも”って感じですね笑。
–今回の相手の京谷選手は非常にくせ者だと思いますが、試合が決まった時はどんな心境でしたか?
伊東 シンプルに実力的にランキングが上だから、美味しい選手だなとは思うんですけど、みんなご存知の通りSNSとかで返事をいただけてないからどういう心境なのかなと思っています。でもこれはオフレコな裏話なんですけど、昨日大森君とインスタライブをした時に、大森君が京谷さんと関わりがあるみたいで、僕に対してすごくイライラしていて燃えているって話を聞いたんですよ。それで僕は安心したので面白くなると思いますし、試合が楽しみです。
–前哨戦としてイライラさせた自分の勝利だという捉え方ですね。
伊東 どうなんですかね。相手が返事をしないのはそれも作戦の内かもしれないので、何とも言えないです。
–どんなメッセージを京谷さんに投げかけて、アンサーを返してもらえていないんですか?
伊東 色々言ったんですよね。だいぶ前に言ったことだから忘れちゃいました。でも僕、ずっと前から京谷さんと試合がしたいって言ってたんですよ。1年前もインスタでメンションしたりしていたし、僕のYoutubeでも返事した方がいいって言ってたんですけど、全部無視されて返事がないままですね笑。
–それは結構辛いですね。
伊東 5,6回アクションを起こしているんですけど、ノーアクションですね。
–試合が始まったら伊東選手が嫌がる事を京谷選手はしてくると思うのですが、そういった京谷選手の戦い方についてはどう思いますか?
伊東 最近は打ち合うというよりもジャブで距離を取っていて、僕が1番嫌な戦い方をしているので、攻略して僕が倒しにいきたいなと思っています。
–その攻略方法はバッチリですか?
伊東 そのために練習しているので。あまり練習しているって言いたくはないですけど笑。
–それは練習をするのは当たり前という考え方ですか?
伊東 練習しているのは当たり前なのに発言するのは微妙かなっていう…。試合前と試合中に頑張るのって、それだけだとアマチュアだなって思うんですよ。試合前の盛り上げ方と試合後も注目してもらい続ける運動をするのが最近のプロの形なのかなって最近は思っていて、あまり練習をしているっていうのは言いたくないなっていう考え方ですね。
–今日のインタビューの趣旨にあった答えだと思います。
伊東 ありがとうございます笑。
–そのサイドストーリーを作っていくのは、練習をしながらだと大変ですよね。
伊東 大変だけど、それがプロじゃないですか。プロレスとかもだから“プロ”ってついていると思うし。
–その辺りの伊東選手の姿勢については、HAYATO GYM会長のHAYATOさんはどういう風に受け止めてくれているんですか?
伊東 どうなんですかね。ジムの中ではそういう感じを出さないので笑。僕がSNSでちょこちょこ言っているのもHAYATOさんが見ているのか見ていないのかも分からないです。
–そこについての話し合いは無いんですね。
伊東 全く無いです。
–SNSを見ると、今年はRIZINに出たいという事も発言されていますけど、それも1つのゴールとして今年1年を頑張っていきますか?
伊東 RIZINは前から出たいと思っていましたけど、日に日に出たい気持ちが強くなっていますね。
–ではそのためにも京谷祐希というハードルを超えてください。
伊東 一旦そこは乗り超えないとダメですね。
–伊東選手の戦いぶりに注目しているファンの皆様に熱いメッセージをお願いいたします。
伊東 僕は試合前も後も盛り上げたいし、もちろん試合中に盛り上げられるのが1番大事だと思っているので、倒す試合で皆さんを魅了できるようにやっていきます。
【RISE185】平野凌我インタビュー『RISEのチャンピオンになることしか考えていないので、勝ってフェザー級のトップ戦線に行きます』
–5月に双子のお子さんが生まれるとお聞きしました。その前に平野選手が結婚しているという事についてもお話を聞かせていただけますでしょうか。
平野 去年の10月に結婚したばかりです。
–交際期間は長かったんですか?
平野 そんなに長くはないです。
–奥さんはキックボクシングに理解がある方ですか?
平野 はい。元々格闘技が好きだったんですよ。
–じゃあ減量食なんかのサポートも始めてもらっているんですか?
平野 してもらっています。
–減量食は何が美味しいですか?
平野 全部美味しいです笑。
–結婚するとかそういうことがあって、去年の3月31日からブランクが空いていたんですか?
平野 そういうのは関係なく、オファーがなくて試合が決まらなかったっていう感じですね。
–焦りはありましたか?
平野 試合はコンスタントにしていきたいので焦りはありました。
–今回ようやくRISEからオファーが来て、13ヶ月ぶりにRISEのリングに上がる事になりましたが、オファーが来たときはいかがでしたか?
平野 もう楽しみでしかなかったです。嬉しかったです。
–対戦相手は関係なかったですか?
平野 対戦相手も含めて最高でした。
–対戦相手が大森隆之介選手になりましたが、対戦相手についてはいかがですか?
平野 強いし良い試合ができそうだなと思っています。
–大森選手は最近、リング上の戦いだけではなくてSNSを通じて強いメッセージを発信し続けていますが、その辺りについてはどう思いますか?
平野 そういう所も凄いなとリスペクトしています。
–同じ日にBreaking Downがあるからと色々発信していましたが、あのようなメッセージを見てどんな風に思われましたか?
平野 純粋に良い試合がしたいなと思っています。
–平野選手も大会そのものとして、他に負けたくないっていう気持ちは強いですか?
平野 負けたくないですね。
–RISEで久しぶりの公式戦になりますが、どんな試合を見せたいですか?
平野 やっぱり自分の存在アピールですかね。ここで良い勝ち方をしたらフェザー級のタイトル戦線に絡んでいけると思っているので。それしか考えていないです。
–先ほども話に出た大森選手についてですが、選手として見たらどんな印象がありますか?
平野 トリッキーで手足も長くて強い選手だなと前から思っていました。
–“もし自分と戦ったら”っていう事は前から想像していましたか?
平野 戦うとは思ってなかったです。
–戦略は練っていますか?
平野 練っています。
–全て明かす訳にはいかないので、一部だけでも教えていただけますか?
平野 相手の弱点だったりを、映像を見てトレーナーたちと練習しているって感じです。
–その作戦はハマりそうですか?
平野 勝てる自信しかないのでハマると思います。
–平野選手の武器はどんな所に注目していたらよろしいでしょうか?
平野 1番の得意技はハイキックなので、ハイキックで倒したいです。
–それは言っても構わない感じですか?
平野 大丈夫です。狙っています。
–相当自信がありますね。
平野 あります。
–平野選手がいるフェザー級ですが、去年チャンピオンが変わってタイトルが移動しました。これについてはどう見られていますか?
平野 安本選手が参戦してきた時から、ずっとSNSでも戦いたいと言ってきたんですけどできませんでした。あとはチャンピオンではなくなってしまったけど、門口選手とも戦いたいですね。門口選手の階級がどうなるか分からないですけど、どっちとも戦いたいです。
–どちらの方と戦いたいですか?
平野 まずはフェザー級に残るのなら門口選手じゃないですかね。
–それはやはり過去に1度負けているからですか?
平野 負けているしチャンピオンじゃなくなったからですね。
–フェザー級のランキングは気にして上から下まで見る方ですか?
平野 ランキングは気にします。
–今のランカーで要注意人物は誰になりますか?
平野 要注意人物はいないんですけど、門口、魁斗、安本の3人の内誰かとは戦いたいなと思っています。
–東京のファンはそんなに知らないと思うんですけど、去年の3月31日はRISEに参戦している國枝悠太選手とMAで戦っているんですよね。その時はどんな勝ち方をしたんですか?
平野 1発も攻撃をもらっていないような感じで2ラウンドKOをしたので、はっきり言って何で僕の方がランキング下なのかなっていう感じです。
–ちなみにその時のフィニッシュブローは何を出したんですか?
平野 最後はパンチの連打です。1ラウンドに左ストレートでダウンを奪って、2ラウンド目に左肘と右ストレートとパンチ連打で3回ダウンを奪って勝ちました。
–完勝ですね。
平野 はい。
–大森選手に勝って、その次に國枝選手の名前が出てきたらどうしますか?
平野 やれって言われたらやりますけど、やる意味はないと思っています。
–そのやる気っていうのは、もうすぐ自分が双子の父親になるっていう事も関係ありますか?
平野 それもあります。早く今年チャンピオンになりたいです。
–今MAのベルトも持っていると思いますが、RISEのベルトも欲しいですか?
平野 “RISEのが”欲しいです。RISEのチャンピオンが本当のチャンピオンだと思っているので、そのベルトを巻きたいです。
–今回大森選手に勝って、レギュラー参戦の座を狙うっていう感じになりますか?
平野 はい。
–今回は奥さんからどんな発破の掛けられ方をしていますか?
平野 試合に関しては「頑張れ」くらいです笑。
–会場には応援に来てくれますか?
平野 応援に来てくれます。
–結構お腹も大きくなっているんじゃないですか?
平野 結構大きくて、今年は子供が生まれたら見に来れないので、「これが見にくるの最後になると思う」って言っていたので絶対に勝ちたいです。
–奥さんのお腹に耳を当てたら心臓の鼓動などは聞こえてきますか?
平野 最近動くのが分かり始めたなっていうくらいです。
–じゃあそれもやりがいになりますね。
平野 なります。
–最後に平野選手の復帰を待ちわびていたファンの皆様に熱いメッセージをお願いします。
平野 1年以上ぶりのRISEの参戦になるんですけど、チャンピオンになることしか考えていないので、これに勝って今年はフェザー級のトップ戦線に行きます。応援お願いします。
【RISE185】大森隆之介インタビュー『(RISEを盛り上げるには)自分が引っ張っていくしかないと思っているし、僕より上の知名度や実力のあるファイターからの協力が見られないのであれば、僕が実力で1番上に立つしかないなと思っている』
–5ヶ月ぶりの試合になりますね。
大森 あんまり空いている感覚がないですけど、ついこの間やったなっていう感じですね。久しぶりな感じはしないです。
–そんなに久しぶりな感じがしないですか?
大森 元々試合数が少なくて、年間2試合ペースなのであんまり久しぶりだと思わないですね。
–実際去年も2試合でしたけど、意図的に2試合にしているんですか?
大森 去年はRISEさんが呼んでくれませんでした笑。
–本当はもうちょっとやりたかったですか?
大森 年間4試合くらいはできたら良いなと思っていますし、少なくても3試合は絶対にやりたいなと思っているんですけど…。ぶつぶつ言われて決まらないです笑。
–去年の年末は体調崩していたと聞きました。
大森 2週間くらい入院するかしないかの瀬戸際でした。
–風邪から肺炎になったとかですか?
大森 インフルって検査では出なかったんですけど、39度の熱がずっと続いていて、その状態でインフルって出なかったから門口君の試合のセコンドとその後のStand UPも39度の熱が出ながらやっていたんですよ。そこから2週間、39度の熱が1回も下がらなくて、ちゃんと検査したら肺炎にもなっていました。
–39度の熱がずっと続くって相当キツくなかったですか?
大森 本当にベッドから1回も立ち上がれないくらいでした。解熱剤を飲んだらやっと少しご飯が食べられるようになりましたね。
–元々免疫力が低いという話も聞きました。
大森 そうなんですよ。めっちゃ風邪引くしインフルなんかも毎年かかっていますし、コロナももう4回かかっているんです。
–4回もですか。
大森 コロナの第一波でもかかっていて、そこから4,5回はかかっていますね。
–じゃあワクチンもしっかり打っているんですね。
大森 いや、僕ワクチン否定派で打たないんですよ。マイノリティなんです。笑
–でも体を動かしていれば免疫力もついてくるような気がしますが、そういうわけではないんですね。
大森 昔から白血球の数値自体がめっちゃ少なくて、ちょっと風邪を引いたら白血病が疑われるくらい免疫力が下がるみたいです。
–2025年は免疫力をつけて、年間3試合を目指してください。
大森 そうですね。年間3試合はやらないとですね。一昨年の1年は怪我も多かったんですけど、それが「何でなんだろう?」って考えたら厄年だったんですよね。“それや”って思って厄年って本当にあるんだなと実感しました。厄が取れたのが去年だったので、だから大活躍の1年だったじゃないですか笑。
–特に山田虎矢太戦は大活躍でしたね。
大森 そうですね。だから今年も大丈夫です。
–今年1発目の試合は平野選手と対戦が決まりましたが、この1戦はフェザー級で行われます。今までバンタム級で戦ってきて現時点で4位にランクインしていますが、階級を変えて戦うのにはどういった意味があるのでしょうか?
大森 バンタム級から離れるというわけではなくて、鈴木真彦選手と戦わせてほしいと京谷選手に勝ってからずっとRISEに言い続けているんですけど、相手の試合の都合だったりとか、鈴木選手も負けが続いていたことでモチベーションの変化もあったりで試合をしていない期間があったじゃないですか。そういうのがあって鈴木選手とはうまく噛み合わなくて。55kgのランキングで言うと次は下の選手に当てられると思うんですけど、予想屋の撮影をした後のご飯中の会話で「大森が57.5kgに行くのも面白いよね」っていう会話になって、それも面白いなと感じたので気合い入れて1階級上げてみました。
–つまりノリですか?
大森 ノリです笑。
–体重差はあまり関係ないですか?
大森 ほんまに減量はないです。昨日寿司食ったり、一昨日は焼肉を食ってるし笑。
–食べる量を減らす生活とは無縁ですね。
大森 こんなのは初めてなので逆に焦っています。これで大丈夫なのかなって。ただスパーリングは階級が上の人とやることが多いので、そこで当たり負けしているかと言われたら特に感じていないし、今までの55kgでもフィジカルで負け切ったと思う事もなかったので、感覚的に大丈夫じゃないかなと思っています。
–対戦相手の平野選手にはどんな印象をお持ちですか?
大森 逆にどんな印象がありますか?
–私の中だと、1発が非常に強いという印象があります。
大森 確かにそうですね。色んな大会に出ている選手なので、動画が出ている試合と出ていない試合があるんですけど、ノってくると勢いがあってラッシュで倒し切る事もあるし、逆に静かな戦いだとカーフをしっかり蹴って削る戦い方もできますよね。SNSをやっていないのであまり目立っていないですけど、しっかり強い選手だなと思っています。
–もう戦略は立てていますか?
大森 戦略なんかいつも立てないですよ。大﨑君の時も虎矢太の時も立ててないです。
–ではいつも通りですね。
大森 いつも通りです。ここまで来て自分を変えるのも違うので、僕はいつも通り自由に戦います。
–今回の1月25日はBreaking Downと同じ日に開催なので、「負けたくない」とXで発信していましたが、そのポストが波紋を呼んでいましたね。
大森 良い意味では、嬉しい声をいただいたり、自分の声にファイター達が反応してくれて、僕はすごく嬉しいと思いました。ただ僕も気持ちはすごく分かるんですけど、自分より上のファイターに関してはアクションを得られませんでしたね。僕は今回の試合に限らずこれからも変わらないし、この業界として大きくしていきたいというか、後世に残る業界にしていきたいと思っているので、ちっぽけなところで意地を張らないで乗ってほしいっていうのが本音ですね。こんな言い方をしたら乗りたくなくなるんですけど、逆に他の選手がそういう事をやっていたとしたら僕は絶対に乗るので、本当にみんな全力で「1番盛り上がっているところをここにしようぜ!」と思っています。
–そこに関していえば“努力したい”ではなくて“努力する”という感じですね。
大森 もう自分が引っ張っていくしかないかなとは思っているし、僕より上の知名度や実力のあるファイターからの協力が見られないようであれば、僕が実力で1番上に立つしかないなと思っています。だから今回の試合は本当に大事ですね。
–今の大森選手の発言はすごくメッセージ性が強いと思われますが、それに関してはどう思いますか?
大森 僕自身すごい意識しているので、伝えられる側の人間というか僕らは人に見られる側なので、何か発していかないといけないとは思っています。それが自分のマインドも含めて良い方向になっていて、僕より下のファイター達だったり、今出てきているファイター達に対しては、すごく良い風に刺さっているなとは感じているので、それは本当に僕の中でやりがいになっています。
–大森選手の発言を受けて、試合会場のムードも違っていたら良いですね。
大森 Breaking Downの熱量はマーケットとして格闘技で大きくなっていると思うんですけど、僕が親だったら子供をそこに入れたいとは思わないので、20,30年後を見た時は衰退しているだろうなっていうのが僕の持論です。格闘技をスポーツとして盛り上げていく熱が大事だと僕は思っているので、ある意味政治家的な煽り方をしているというか笑。なのでそういう意図があって、メッセージ性のあるポストをさせてもらっています。
–以前にnoteにも記していましたが、それを人に伝える努力は惜しまないという事ですよね?
大森 今後もそれは続けていこうと思うし、何かを作る上では絶対に大事なので、そういう意味ではもっと皆んながプロになってほしいなと思いますね。
–今年も大森選手のメッセージが世の中に伝わる事を祈っています。
大森 どんどん記事にしてください。
–最後に大森選手の再起を待ちわびていたファンに熱いメッセージをお願いいたします。
大森 今回はタイトルマッチからの復帰戦で、厳しい目で見られると思うんですけど、57.5kgのチャンピオンが安本選手という事で正直全然狙えると思っています。なので55kgでも57.5kgでも、どちらもで良いので絶対にチャンピオンになります。そこから僕が影響力を持って、今続けている業界を良くする運動をもっと世界に広めていくので、そんな所まで僕と一緒に歩んでもらえたらなと思います。
■ RISE185
日時:2025年1月25日(土) 開場17:00/開始17:15予定
会場:東京・後楽園ホール
<メインイベント(第11試合)SuperFight! -58kg 契約 3分3R延長1R>
安本晴翔(日本/橋本道場/第6代RISEフェザー級王者)
vs.
ワン・シャンチン(中国/仏山温拿拳館)
<セミファイナル(第10試合)-61.5kg契約 3分3R 延長1R>
常陸飛雄馬(日本/TARGET SHIBUYA/スーパーフェザー級2位)
vs.
エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)
<第9試合 ミドル級(-70kg)3分3R延長1R>
サモ・ペティ(スロベニア/Nak muay team/同級1位、FFC-70kg王者)
vs.
憂也(日本/魁塾/同級3位、第2代DEEP☆KICK-65kg王者)
<第8試合 バンタム級(‐55kg)3分3R延長1R>
京谷祐希(TEAM TEPPEN/同級6位)
vs.
伊東龍也(HAYATO GYM/同級9位、Stand up King of Rookie 2022 -55kg級優勝)
<第7試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R>
平野凌我(MTS/同級5位)
vs.
大森隆之介(EX ARES/バンタム級4位)
<第6試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R>
宮崎就斗(TARGET/同級10位、第2代DEEP☆KICK -57.5kg王者)
vs.
拳剛(誠剛館/同級12位、元DEEP☆KICK-55kg王者)
<第5試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R>
山元剣心(PHOENIX/同級15位)
vs.
指田烈(TEAM TEPPEN)
<第4試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R延長1R>
宮本芽依(日本/KRAZY BEE/同級1位)
vs.
チャ・ミンジュ(韓国/大邱玄風ソルボンジム)
<第3試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R延長1R>
きたりこ(FASCINATE FIGHT TEAM/フライ級5位、初代X-FIGHT QUEENSフライ級王者)
vs.
夢空(Croire)
<第2試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R>
堀佑太郎(IDEAL GYM/2024年Amateur RISE Nova全日本トーナメント-65kg級優勝)
vs.
内田聖那(新宿レフティージム)
<第1試合 ライト級(-63kg)3分3R>
杉田優牙(D-BLAZE/2023年Amateur RISE Nova全日本トーナメント-55kg級優勝)
vs.
雅志(RIKIX)
チケット
12月22日(日)一般発売
・SRS席 18,000円
・RS席 10,000円
・S席 6,500円
・A席 5,000円 若干数
・小中高生シート 2,000円(当日販売のみ予定)
※当日は500円プラス
※未就学児は保護者膝上に限り無料
※「小中高生シート」は当日のみに販売されるチケットとなります。前売券にて全席種完売の際には発売されませんので予めご了承ください。
※「小中高生シート」をご購入の場合は、当日券売場にて対象となるご本人様同伴の上で、年齢の確認できる身分証明書(学生証・健康保険証など)をご提示ください。
※前売券で事前に購入されたチケットと当日にのみ発売される「小中高生シート」を別々に購入された場合は、連番でのご用意は致しかねます。連番を希望される場合は、前売券または当日券でまとめてのご購入をお願い致します。前売券での購入は「小中高生」のお客様でも前売料金となります。
※チケットを紛失されたり、当日にお忘れになった場合など、いかなる理由でも再発行はいたしかねます。ご購入の証明があってもご入場できませんので、大切に保管しお持ちください。
【販売】
・イープラス https://eplus.jp/rise/(PC&スマートフォン)
・チケットぴあ http://pia.jp/t/