[ファイトクラブ]Dynamite250回59分オスプレイ陥落MJF新!オカダSwerveケツ無

[ファイトクラブ]先行公開 [週刊ファイト7月25日号]収録

▼Dynamite250回59分オスプレイ陥落MJF新!オカダSwerveケツ無
 (c) AEW 編集部
・60分続く格闘技とは何か?オスプレイとMJFが奏でた底なし沼の真髄
・天龍Pで脳震盪の鈴木みのる、The Learning Treeクリス・ジェリコ戦へ
・TBSメルセデス・モネ顎固めナイラ・ローズ Sting仮面ブリット・ベイカー
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・お約束SwerveストリックランドChampion同士オカダ・カズチカ決着せず
・次週、Elite軍対チームAEW☆特番仕様2面リング『Blood & Guts』決定


■ AEW Dynamite
日時:7月17日(現地時間)
会場:アーカンソー州リトルロック シモンズバンク・アリーナ

60分続く格闘技とは何か?オスプレイとMJFが奏でた底なし沼の真髄

 前提として、WWEネットワークでの放送が同じ木曜になるNXTを見て記事を仕上げ、それからAEW Dynamiteという順番になる。そのNXTのメイン、オバ・フェミvs.デューク・ハドソンが凄い試合だったと記したばかりなんだが、予備知識ナシの素の状態で見始めた250回記念のDynamite。最初の試合がMJFというのは、Dynamiteでは定番フォーマットなのでそこに驚きはない。また、『Forbidden Door 禁断の扉』のSwerveストリックランド戦で、AEW所属になって以来では初の黒星となったウィル・オスプレイが、ここで負けることになるのも大人のファンなら読めていたことだろう。

 しかしである。まさか、公式発表59分58秒。いや、パソコンで視聴しているなら下段のバーで時間もわかるから実際は60分超えていたんだが、TV番組でこれをやるとはビックリなのだった。見ていて途中で、「え~、まだやるの」、「ほえ~、もっと続くのか」と、思わず声を出してしまったんだが・・・。

 もとからPPV級のカードをDynamiteでやるのかと謎だったんだが、そういうことだったのかぁ~と。だいたい、SmackDown-RAWなんか、一般向き番組だから実際の試合時間なんか数分だけなのが大半である。あとはスキットと呼ばれるマイク合戦だの、大河ドラマの進行の方が尺を足したら長くなる。例えばBllodlineとコディ・ローズの抗争なんか、「また、同じことやってる」と、焼き直してあるにせよ繰り返しも多いのだ。
 その点、同じWWE内でも試合の質で差別化を図るNXTは、比較的長い尺を与える。例えばロクサーヌ・ペレスは十分に本隊のPPVでも、しっかりとした試合がやれるとの判断になる仕組みなんであるが、Dynamiteは直接にはWWE本隊ではなく、NXTと競争しているから、ある程度の尺を与えたカードもTV番組ながら組んできた。それにしても、まさか60分超えのカードをここでやるとは・・・。

 そして、勝った負けたの競技には真似のできない、プロレスという崇高なスポーツ芸術の真髄が試される、60分続く格闘技という神話劇の幕が開いた。当初は、跳躍力で飛び回るオスプレスのヒザ狙いで、動きを封じる作戦に出たMJF。だが、途中から肩への集中攻撃が始まり、試合中にも待機するリングドクターが呼ばれ、昔の新日の山本小鉄よろしく、腕を入れ直すspotも挟みながら、40分、50分と未曾有の領域に突入していくのだ。

 実況が、「タイムリミットは60分、このままだとドローになります」と述べるのを合図に、フィニッシュはいつものMJFのズル勝ちなんだが、ダウンしたレフェリーに隠れてダイヤモンド・リングで殴っての3カウント・フォール。ただ、両者フラフラなんでMJFには酸素ボンベが口にあてがわれ、その恰好のままインターナショナル王座のベルトを掲げるのであった。

 セール演技とはいえ、オスプレイはハンディを負いながら、最後はズルされて負けたことになり、恐らくウェンブレー大会での再戦になるんだろう。ただ、それは回してくための仕込みなんだから、どうでもイイことなのだ。とにかく「凄いものを見た!」なのである。

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