■RISE179伊藤隆見どころインタビュー[聞き手:中村拓己]
中村 まずは6月15日の大阪大会お疲れ様でした。バラエティ豊かな対戦カードとタイトルマッチもありましたが、大会全体を通しての伊藤さんの感想をお聞かせください。
伊藤 国際戦があったり、勢いのある選手同士がぶつかったり、スーパーフライ級のタイトルマッチは本当に素晴らしかったですし、内容としては満足しております。
中村 僕も大会のコラムで書かせてもらったんですけど、関西の選手たちのエネルギーだったり、選手層の厚さだったりを改めて感じたんですけど、伊藤さんは関西勢についていかがですか?
伊藤 すごいですよね。推しが強いというか、応援の仕方も東京と違いますよ。
中村 熱気とか大阪ならではのものを感じましたか?
伊藤 時期的にも暑かったんですけど、会場がめちゃアツかったです。
中村 その中で特に印象に残った選手や試合はありましたか?
伊藤 やっぱりメインですよね。あれは世界戦と言ってもおかしくないぐらいのレベルでしたね。
中村 あの階級の日本人の強さとRISEの選手の強さもそうなんですけど、政所選手も決して悪くなかったですが、やはり大﨑選手の強さが際立ちましたよね。
伊藤 大﨑の本来の強さが見えたのかなと思います。あとは政所がここまで頑張ってきた分、盛り上がったっていうのもあるので、今後の政所にも期待できますし、あの2人の試合は世界レベルだったと思います。
中村 その大阪大会を経て、2週間後には後楽園ホール大会ですけど、チケットがかなり好評だと聞いています。改めて後楽園ホールのお客さんがしっかり来てくれるマッチメイクになった手応えはありますか?
伊藤 4年ぶりに志朗が後楽園ホールに参戦する事や、他のカードも面白いカードがたくさんあります。やっぱり世界王者が後楽園に出てくる時は満員にしたいじゃないですか。それはそのまま実現できて良かったなと思います。
中村 ビッグマッチ直後の大会でもこういう風にお客さんが来てくれるっていうのは、プロモーターとしても嬉しいことですよね。
伊藤 一安心です(笑)。
中村 志朗選手は、3月の試合の後に色んなマッチメイクのプランもあったと思うんですけど、今回後楽園ホールで試合を組んだというのは、どういうアイディアだったんですか?
伊藤 志朗本人としては6月15日の大阪大会に出たかったんですよね。ただそこの中では枠が足りなくて。次に9月を予定していたのですが、その前に1試合したいっていうのもあって、過去に彼のインタビューで「年間6試合以上したい。後楽園の大会も出ますよ」っていう事も話していたので、後楽園ホールに出ないかなと打診したら快諾してくれました。
中村 なるほど。「後楽園で頼む」っていうよりは「じゃあやります」みたいな感じだったんですか?
伊藤 後楽園ホールも好きな子なので、場所云々はなかったですね。
中村 このタイミングで試合をしたいっていうのが1番の理由だったんですね。
伊藤 そうですね。
中村 前回の志朗選手の試合がアクシデントに終わって、その後志朗選手とお話しして何か反応はありましたか?
伊藤 やっぱり再戦したいと言っていましたね。お互いですけど、志朗は決着をつけたいというか再戦をしたいという思いが強かったです。
中村 そういう中でちょうど6月の大阪大会では、田丸選手が良い勝ち方をして「決着をつけたい」とアピールしていましたけど、この2人の試合は伊藤さんとしてもどこかで実現させたいという思いがありましたか?
伊藤 ファンもそうだし、本人たちもそうなのでどこかでやるべきだなと。30日のダメージとか結果も踏まえますけど、秋にはやりたいですよね。
中村 秋というと9月のビッグマッチもありますし、そこの可能性もあり得ますか?
伊藤 そこは視野に入れています。田丸は全然ダメージがなかったんですけど、志朗のダメージ次第ですよね。
中村 志朗選手について、僕は元々ムエタイ色の強い選手というイメージだったんですけど、RISEに出るようになって色んな部分が変わってきたと思うのですが、伊藤さんから見た志朗選手の変化やRISEファイターとしての志朗選手はどんな所を1番評価していますか?
伊藤 元々ムエタイ上がりなので、倒すムエタイファイトスタイルになったのかなと思います。ポイントの部分で、ムエタイでは取れてもRISEルールでは取れなかったりするので、それをより攻撃的にしたのが志朗のスタイルですよね。
中村 ムエタイベースのRISEファイターの中では理想的ですかね。
伊藤 完成系だと思います。
中村 手堅い試合もするし、リスクを負ってでも倒しに行く場面もあるじゃないですか。あの辺を見ていても魅力がありますよね。
伊藤 今は30歳弱なのかな。今1番良い時期なんじゃないですかね。メンタル的にもコンディション的にも。
中村 尚更試合をして、良いものを見せてほしいですね。
伊藤 そうですね。それで今回の6月30日の後楽園ホールは距離も近くて見やすいじゃないですか。世界チャンピオンの志朗の動きを、皆さんに見てもらいたいです。
中村 僕もK-1をやっていた時に、たまにK-1の選手が後楽園に出ると空気が変わるというか、雰囲気が変わるのを体感していたんですけど、そういった事も志朗選手には期待していますか?
伊藤 そうなると思いますし、そうなってほしいですね。満員の後楽園ホールに世界王者が出てきたらレベルも違うし雰囲気も違うし、盛り上がりも他とは異なるような大会にしないといけないですね。
中村 今回の志朗選手の対戦相手に関しては、どのような印象を持たれていますか?
伊藤 オールラウンダーで、どちらかというと志朗に似ていますね。パンチも蹴りも膝もできて、なんでもできるような選手です。
中村 何かに特別に強いタイプではないからこそ、高度な攻防の技術が見れそうですね。
伊藤 ちょっと玄人寄りの試合になるかもしれないです。志朗のファンってキック好きのファンが多いので、それで後楽園というところで、ぴたりとハマっていると思います。
中村 一か八かみたいなスタイルの選手ではなくて、ちゃんとやり合える選手という事ですね。
伊藤 綿密な計算の上でやっていくタイプなので。
中村 そういう相手とやるからこそ、お互いの技の魅力が見られそうな感じですよね。
伊藤 そうなると思います。
中村 とはいえ難しい選手ですけど、志朗選手としてはここはきっちり勝ちたいところですね。
伊藤 ここでしっかり勝って、次の再戦に向けていきたいですね。じゃないと盛り上がらないし、本人も嫌だと思うので。当日は田丸にも来てもらって、解説席に座ってもらって、お互いやり取りがあったら嬉しいですね。
中村 逆に志朗選手からしても、田丸選手が解説席にいるという事は試合の良い燃料になりそうですね。
伊藤 なると思いますよ。変な試合もできないですし、次の試合を盛り上げるために良い試合をしなきゃいけないですし。
中村 田丸選手でいうと、大阪大会の試合はすぐに終わってしまいましたけど、彼の強さというかトーナメントとは違う一面が見れたと思います。
伊藤 さすがだなと思いましたね。相手の選手も日本人に負けていなくて強い選手なんですよ。何も出させずに勝ってしまったというか、さすが昨年-54kgトーナメントを優勝した田丸辰だなと思いましたね。
中村 志朗選手からしたらあの試合を見せられたら、自分はこういう試合をするよという気持ちにさせられましたよね。
伊藤 志朗だったらもっと良い試合をしようと思うんですよね。
中村 志朗選手のキャリアを見ても今後 後楽園ホールで見れる可能性がない事もあり得るじゃないですか。
伊藤 多分最後だと思います。年内も9月12月と決まっていますし、これが最後の後楽園だと思います。
中村 ぜひその戦いを皆さんの目に焼き付けてもらいつつ、今大会では長谷川選手と花岡選手の試合が組まれています。先ほど大﨑選手の強さが非常に目立ったという中では、この2人の試合はどんなところに注目したいですか?
伊藤 大﨑があんな試合をして、この階級では彼の一強だと思うんですよ。そんな中であの2人はどんな試合を見せられるかですよね。ある意味大﨑を振り向かせる試合をしなきゃいけないですし、期待度を上げるような分かりやすい試合をするべきでしょうね。
中村 長谷川選手と花岡選手については、どんな風に見ていますか?
伊藤 長谷川海翔は勢いのある子で、身長も高くて長いリーチから出す攻撃も驚異的だし、花岡に関してはキックの実績もあって色んな団体でやっていてRISEに移ってきたので、面白い試合になると思いますよ。昨年の-53kgのトーナメントから見てきた、RISEファンからしたらたまらないカードですね。
中村 大﨑選手が一強になっていて、その下の選手たちが競り合う中で、頭一つ抜けるには何かインパクトや勝ち方が必要になってきますか?
伊藤 インパクトですね。我々のことも納得させる部分もありますけど、観に来ている方々やABEMAで視聴している方々も納得させるような内容で勝ってほしいですね。「これだったら行けるんじゃないの」みたいな。
中村 直近にタイトルマッチがあったというのは、2人にとっても良い刺激になっていますよね。
伊藤 ものすごく気合が入っていると思います。
中村 あとは、梅井泰成vs翔や松本天志vs寛人の試合がありますが、奇しくも上位の選手が下位の選手を迎え撃つ形となりました。下位の選手の方が直近の成績は良いというところで、勝ち負けでがらっと立ち位置が変わりそうですよね。
伊藤 RISEらしいマッチメイクではあるんですよ。勢いのある選手と元々上位ランカーとかね。でもこういう試合だから面白くなりますね。
中村 伊藤さんも現役で試合をされていたので分かると思うんですけど、下から上がってきた選手を迎え撃つ側ってプレッシャーはありますよね。
伊藤 嫌ですよ。自分も上に行きたいので、守りに入るのが嫌なんですよ。基本選手ってどんどん挑戦していきたいので、足元から上がってこられると「ちょっと待ってて」みたいな気持ちは選手としてあると思います。
中村 逆にそういう相手を倒せば次に繋がって、負けをチャラとまではいかないけど取り戻せるようになりますよね。
伊藤 やっぱり強いんだなと伝わりますよね。
中村 挑んでいく側の気持ちとしては「ビッグチャンス到来」って感じですか?
伊藤 負けたとしても良い試合をすれば評価されるでしょうし、チャンスだらけじゃないですか。
中村 挑戦者としては余計な事は考えずに、思い切ってぶつかっていくのがベストですか?
伊藤 思い切ってぶつかって、その結果がどうあれそれが全てだと思います。
中村 僕がK-1をやっていた時はランキングがなくて、色んな勝ち負けで組んでいたんですけど、ランキングの数字で序列が分かっているというのは、選手にとっても勝った先の展開が明確で1つのモチベーションになりますよね。
伊藤 ランキングがあるから良い事と悪い事があって、選手たちのモチベーションやここに勝てばタイトルだって分かるのは良い事ですけど、ランキングをちゃんと考えていかなければいけない部分があるんですよ。そういう組み合わせもあるので、良い事と悪いことが2つありますよね。
中村 それこそ長谷川選手と花岡選手はランキング的には上だけど、チャンピオンを振り向かせるとか観ている人を納得させるという意味では、数字や勝ちだけじゃない部分が必要になりますね。
伊藤 インパクトじゃないですかね。久しぶりに後楽園ホールが満員になるので、やっぱり僕らのホームが後楽園なので盛り上げたいですよね。選手と共に会場に一体感も作りたいです。
中村 RISEは後楽園ホール大会を大事にしているのが取材をしていく中で分かってきて、ここからビッグマッチに繋がっているというのがちゃんとできているなと思いました。試合を組む側としては、ビッグマッチだけじゃなくて後楽園大会がベースになっていて、そこが大事だという考えは変わっていないですか?
伊藤 後楽園が1番重要です。後楽園で活躍できなければ上に行けない部分があって、ビッグマッチは年に4回、後楽園は10回やっているので、そこで活躍しないとダメですよね。そこで活躍できない選手がビッグマッチで活躍できる訳ないので。
中村 でもたまに急に出て活躍する選手もいますよね(笑)。
伊藤 爆発するやつはたまにいますね(笑)。
中村 お客様の人数は違えど、観にきてくれたお客様は一緒ですし、そういった人たちを満足させることを覚えるというか、気持ちを味わうってことも大事ですよね。
伊藤 プロなので、自分のお客さんだけじゃなくて他の選手を応援しにきたお客さんもファンにするような試合をすればいい訳で、そしたらその選手のファンが増えていきますよね。
中村 今年の後楽園のシリーズは色んなテーマがありましたが、今回は志朗選手を含めてレベルの部分だったりとか、これまでまでとは違った後楽園大会になりそうですね。
伊藤 今回は色物が少ないと思うんですよ。正統派というかガチ路線というか、そんな感じになっています。今回はタイミングよく出てくれましたけど、志朗を後楽園で観ることは難しくなってきているので、お得だと思います。だからこそチケットも売り切れていると思いますし。
中村 6月30日を終えると、大会的には7月20日のGLORYにはなりますが、原口選手とペッチ選手のタイトルマッチがいよいよ間近に控えてきました。伊藤さんが原口選手と話した感じだと、原口選手の仕上がりは良さそうですか?
伊藤 2連敗してからずっとペットパノムルンの事を考えながらやってきていると思いますし、本当は4月に決まる予定が流れて、6月も流れて7月20日になったんですけど、ずっとペッチだけを考えて練習してきているので、自分の弱みも修正していて、色んな仲間と練習しているので、顔つきはいい顔していますね。
中村 本人も言っているみたいに、初めてペッチと対戦してからはペッチに勝つためだけに生きている感じですよね。
伊藤 あれが相当悔しかったんでしょうね。1回目は何もできないままやられちゃって、2回目はそこそこできたんですけど、ポイントの取り方や見せ方が足りなくて負けてしまいました。今回で3度目なので本人もラストチャンスだと思うんですよ。だからそこに懸ける思いは強いと思います。
中村 しかもその3度目がGLORYのタイトルマッチで、向こうに乗り込んで戦うっていうことも価値のある事だと思います。
伊藤 大変な事だと思いますよ。環境も違うし時差はマイナス8時間なので、彼の試合開始時間は日本時間の朝3時〜4時くらいだと思うので、そういう部分も含めてオランダで戦ってベルトを獲るというのは本当に価値のある事ですよ。元々は6月15日でやり取りをしていたんですけど、本人が「僕は海外に出てベルトを獲る」とすごい嫌がったんですよ。最終的にはオランダでできることになって、彼の望む通りになりました。敵地で獲らなければ意味がないという感覚で、かっこいいですよね。彼ならやってくれると思いますよ。腹も決まってますし、我々も試合の数日前から現地入りしたり、通訳やトレーナーを入れたり色んな部分でサポートするので、期待には応えてくれると思います。
中村 今まで海外でGLORYのベルトを獲った選手はいないですし、RISEにとっても日本の格闘技にとっても大きな快挙になりますよね。
伊藤 RISEでいえば、小林愛三が獲れなくて海人もチャレンジして獲れなかったので、これが獲れたら快挙じゃないですかね。日本の皆さまで応援してもらいたいです。
中村 RISEが世界戦略で色んな形で組んでいますけど、ここで原口選手が取ってくれれば、一気にRISEと原口選手の名前が広がりそうですね。
伊藤 名前も広がりますし、12月に向けたトーナメントも盛り上がります。そのトーナメントにはGLORYのチャンピオンとして出てもらいたいです。
中村 日本のトップ選手が海外のプロモーションにチャレンジして、そこで戦っている流れもある中なので、RISEファンの方はもちろんですけど日本の格闘技ファン皆んなにこの挑戦に乗ってほしいですね。
伊藤 色んな人を巻き込んで応援してもらいたいですね。そのくらい獲ったら凄いことだと思います。
中村 では大阪大会終わりですが、6月30日と原口選手のタイトル戦に向けて大会が続いていきますので、今後もよろしくお願いします。
伊藤 ありがとうございました。
6月30日(日)に開催される「RISE179」の見どころコラムを公開します。
ぜひ大会前にご覧ください。(文:中村拓己)
大会8日前の6月22日、今大会の指定席全席完売がアナウンスされた。急遽数量限定での立見券の販売が決まり、通常の大会で用意される小中高生シートの販売なし・立見完売の場合は当日券の販売はなしという、完全ソールドアウト目前の興行となった。
「RISEではビッグマッチを年4回、後楽園大会を年10回やっているので、僕らのメインホームは後楽園なんですよ。選手たちは後楽園で活躍できなければ上には行けないし、後楽園で活躍できない選手がビッグマッチでは活躍できない。後楽園大会は本当に大事だと思っています」
この伊藤隆代表の言葉通り、2024年のRISEナンバーシリーズ=後楽園大会の充実ぶりが際立っている。1月大会ではチャンヒョン・リーVS大雅のタイトルマッチをメインに据え、2月大会ではRISEの未来を担う若き精鋭たちが勢ぞろい。4月大会は出場選手欠場を受けて急遽「漢気トーナメント」が組まれ(※当初は復活がテーマの試合が並んでいた)、5月大会では小林愛理奈と小林愛三がOFGマッチで拳を交え、女子格闘技の歴史を変える激闘を繰り広げた。各大会それぞれ異なるテーマが設けられ、ビッグイベントで戦う選手たちがメインを締める。その形がしっかりと構築され、ファンに支持される。それが今のRISEの後楽園大会だ。
今大会の最大の目玉は志朗の約4年ぶりの後楽園ホール登場だ。RISE世界バンタム級王者として、RISEのビッグマッチ=アリーナクラスの会場で戦い、THE MATCH 2022では東京ドームのリングにも立った志朗。当初は9.8横浜BUNTAI大会への参戦を予定していたが「志朗自身が『9月の前に1試合やりたい』ということで、過去のインタビューで『年間6試合やりたい』『後楽園でも試合をしたい』と話していたことを思い出して、6月の後楽園出場を打診したところ快諾してくれました」(伊藤代表)と異例の後楽園大会への出場となった。
ずばり志朗が後楽園ホールで試合をするのは、これが最後になるかもしれない。先ほども説明したように志朗はRISEの世界王者で、ビッグマッチの主軸を担う選手である。今回は様々なタイミングと条件が重なって、後楽園のリングに立つことになったが、今後ここまで志朗が後楽園ホールで試合をする条件が揃うことはないだろう。そのプレミア感が多くのファンの心に届き、それが指定席完売という状況に至った。
しかも対戦相手の“The Jewel”クリスティアン・マンゾは一芸に秀でたタイプではなく、攻守のバランスがいいテクニシャン。志朗との対戦ではハイレベルかつ濃厚な技術戦になるだろう。そして志朗VSマンゾを筆頭に、この大会では純粋に技術で魅せられる選手たちが集まった。長谷川海翔VS花岡竜はスーパーフライ級のトップランカー対決、梅井泰成vs翔と松本天志vs寛人は連敗中のトップランカー(梅井・松本)が下克上に燃える下位選手を迎え撃つという図式だ。伊藤代表は今回の後楽園大会を正統派な大会として盛り上げたいと語る。
「志朗と対戦するマンゾは何でもできるオールラウンダーで、志朗とは玄人好みの試合になるでしょうね。志朗ファンはキックボクシングファンが多いので、そこも後楽園という会場にピタリとハマっているのかなと思います。長谷川VS花岡はずっとRISEを見てきたRISEファンにとってはたまらないカードだと思いますし、53㎏はチャンピオンの大﨑一貴が一強という状況です。長谷川・花岡には見に来てくれる方々やABEMA視聴者を『この試合の勝者が大﨑に絡んでいくんじゃないか』と納得させる勝ち方でインパクトを残してほしいです。(梅井vs翔・松本vs寛人は)上位ランカーに勢いのある選手をぶつけるのはRISEらしいマッチメークですし、そういう(シビアな)試合だからこそ面白くなると思います。今回はキャラクターが濃い選手が少なくて、正統派な選手とカードが並びました。選手とともに会場の一体感を作って、後楽園を爆発させたいですね」
ハイレベルな技術の攻防と気持ちのぶつかり合いを期待するファンが足を運んで、会場が超満員になる。そんな格闘技の原点がRISEという舞台で見られるはずだ。
対戦カード・大会概要