[週刊ファイト7月4日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼ジョシュ・バーネット『Bloodsport武士道』U系郷愁☆昔の名前両国集結
鈴木みのる千両役者~血染ジョン・モクスリー「世界最高のリッチ」宣言
Photo: タダシ☆タナカ by 寺内1/2兵衛などオールスター論客
シュート活字委員会編
・お前はもう死んで・・・なかったU系 「昔の名前で出ています」豪華面子
・ベストバウト鈴木みのるNXT関節教室⇒ノアのティモシー・サッチャー
・4年半ぶりクイントンRampageジャクソン踏みつけ関根“シュレック”秀樹
・ヤベ、重~会話コント+桜庭和志Wリストロック蛇拳サンティーノ・マレラ
・ミスNXTアリアナ・グレイスの父!コブラのポーズ出したのはサクの方
・藤井恵推薦スターダム小波と直後Gleat契約満了退団公表の福田茉耶
・予想通り客入り課題も「ロック様よりリッチ」の意味MOX達成感頂点誇る
・前田日明、飯伏幸太が藤原喜明に特別功労賞~和太鼓オープニング
お前はもう死んで・・・なかったU系 「昔の名前で出ています」豪華面子
―― U系のノスタルジー興行なのかという面子を集めたジョシュ・バーネットの『Bloodsport武士道』両国大会。ABEMAで配信されたこともあるのか、あっちからもこっちからも我々に反響が寄せられた大会でした。
オフレコ 本誌の得意分野?だと思われてるのかなぁ(苦笑)。タブロイド紙の時代からプロレスも格闘技も扱うし、UWF系も十八番やからな。
―― 本誌オールスターからのメールや読者の意見、それらを紹介しつつ、本誌に求められているのはダラダラ試合経緯で文字数だけ膨らませるのではなく、深く濃い分析に違いありません。
オフレコ 要するに3カウントのないU系の様式美やね。今でも佐藤光留のハードヒットとか、GLEATの場合はG PROとLIDET UWFのブランド分けがあるくらいで、今でも一定のニーズがあるというか・・・。
―― フォールがないだけでなく、ロープワークをあまり使わないこともU系の特色なんで、米国のGCW主催で始まったBloodsportはロープ自体がない。円形リングを使う場合もあれば、今回のように通常のリングで支柱がある戦場もあります。
▼JバーネットのBloodsport両国前 LバイスSベイズラー格闘技戦注目
オフレコ GCWだけでなく先日のWWE NXT、4度目となるUnderground名義で格闘技経験のある女子のローラ・バイスが、シェイナ・ベイズラーを裏拳でKOするカードが提示されました。
オフレコ 米国でもU系の闘いに一定のニーズはあるということかな。ロックの業界だと、ビジュアル系は廃れてしまったという意見もあれば、まだまだ死んでないというファンもいるけど。
―― 「お前はもう死んでいる!」~ジョシュ・バーネット本人は、他との差別化について「俺が1本電話したらジョン・モクスリーも、クイントン・ジャクソンも来てくれる。そこが違う」ということになります。
オフレコ 総括はまたあとからやろう。まずはベストバウトの鈴木みのるから。
ベストバウト鈴木みのるNXT関節教室⇒ノアのティモシー・サッチャー
<第8試合 15分1本勝負>
○鈴木みのる
11分17秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒レフェリーストップTKO
●ティモシー・サッチャー
―― NXT時代は関節技教室の怖い先生にして、鈴木秀樹がノアに連れて来たティモシー・サッチャー。そしてU系出身、いや彼の場合はリアルMMAもやっていた経歴がありながら、世界が認める”プロレス王”になった鈴木みのるですから、面白くならないハズがありません。
オフレコ ヨーロピアン・アッパーカットで試合を組み立てるサッチャーに、頭突きで応戦どころか場外戦もやれば、コーナーポスト鉄柱を使った攻撃も織り込み、緩急の付け方が千両役者! やっぱりみのるキングだなぁ。
―― フィニッシュはゴッチ式パイルドライバー! 寺内1/2兵衛さんも「ロープ無しの試合は、猪木対チョチョシビリ戦を思い出しましたが、この選手達で内容が地味になると、集客は次回もキツイかなぁ。ただ、国プロ1969年のゴッチ、ロビンソン、アルバート・ウォール他が繰り広げた、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンの攻防は、新日より大好きです」とのこと。
オフレコ 最前列の前田日明、藤原喜明に「どうだ!」と言わんばかりのポーズを取り、実況席の飯伏幸太には「楽しいことやろうぜ!」なんだからやっぱり”プロレス王”だな。
鈴木みのる「別に何スポーツだろうが何道(どう)だろうが俺には関係ないんだよ。そこに俺が上がる舞台があって、闘う相手がいたら、それは俺にとってすべてがプロレスだからな。リングが変われば? 場所が変われば? 何言ってんだよ! どこでやろうと俺は俺だ。東京ドームのリングでやろうと、マディソン・スクエア・ガーデンであろうと、ここであろうと、公園であろうと、原っぱであろうと、電車の中であろうと! 俺にとってそこすべてが戦場だよ。そこで行われることすべてがプロレスだ。お前らくだらね~こと言ってね~でよ、もっともっと、プロレスを楽しめ! 少年の頃に夢中になってテレビにかじりついて、雑誌にかじりついてこうやって見てた、あのプロレスが今眼の前にあるんだよ!」
4年半ぶりクイントンRampageジャクソン踏みつけ関根“シュレック”秀樹
<第6試合 15分1本勝負>
○クイントン“ランペイジ”ジャクソン
4分29秒 ストンピング連打⇒レフェリーストップTKO
●関根“シュレック”秀樹
―― クイントン“ランペイジ”ジャクソンは2019年12月29日、ベラトールのさいたまスーパーアリーナ大会でエメリヤーエンコ・ヒョードルに1RでKOされて以来4年半ぶりの来日。なんやかんやで、やはり人気者でしたかねぇ。
オフレコ 2003年の8月に遡るんだけど、寺内1/2兵衛さんが六本木スポーツバーの店長時代、深夜0時過ぎにワインが無くなり、ドンキに買い出しに行こうとしたらFriday店の側にランペイジ・ジャクソンを発見。「ウチの店に来れば、安くするよ」と声をかけると、「これから、そこのクラブに友人と待ち合わせしていて行けない。Sorry. 君は、ナイスガイだから、俺のカードをプレゼントするよ」と、気さくさにビックリだったそうで・・・。握手をして「店は、あそこだから、いつか来て下さい」と答え、ハグをして別れたとのこと。
―― 翌2004年10月31日の『PRIDE.28』には、携帯で日本人の彼女にプロポーズしてましたからねぇ。結局別れたらしいんですけど。
オフレコ クイントンのスタミナ持続の課題だけでなく、ボロ出さないためにも最初から5分内とは思っていたけど、シュレック関根はジャーマンで投げたり見せ場はやれていたから、こんなモンかな。
―― フィニッシュは豪快なボディスラム、ストンピングの連打にパウンドで和田良覚レフェリーが試合を止めました。
オフレコ マイクまで与えられて・・・。PRIDEノスタルジーまでも隠し味となった『Bloodsport武士道』でいいんじゃないか?