全日プロ安齊勇馬3冠ヘビー級 諏訪魔&尾崎魔弓&雪妃魔矢6人防衛

■ 全日本プロレス スーパーパワーシリーズ2024
日時:2024年5月29日(水)
会場:東京・後楽園ホール

 2024年5月29日、東京・後楽園ホールで開催された全日本プロレスの大会は、多くの熱戦と新たなドラマが繰り広げられた。

 全日本プロレス三冠ヘビー級王者・安齊勇馬(25)は、チャンピオン・カーニバル(CC)覇者の宮原健斗(35)を下し、初防衛に成功した。試合は序盤から場外戦での鉄柵攻撃や頭突き、DDTといった宮原の猛攻に苦しんだが、エプロンでの攻防でパイルドライバーを狙われた安齊が巧みに体を入れ替えて反撃した。その後も一進一退の攻防が続いた。20分が過ぎたところで、安齊は宮原のシャットダウンスープレックスをかわし、ジャンピングニー2連発からのギムレットで勝利を収めた。

 試合後、安齊は「三冠防衛したぞ!」と絶叫し、観客の大歓声を浴びた。そして、リングに現れた鈴木秀樹から挑戦を表明され、「誰が挑戦者だって受けてやる」と宣言した。

 世界タッグ王者・斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ=37)は、The End(パロウ&オディンソン)を下し、初防衛に成功した。序盤から巨体が激突する肉弾戦が展開され、挑戦者コンビの攻勢を受けたが、斉藤ブラザーズは強烈なスピアーやフライングラリアートで反撃した。最後は合体技「DOOM」で3カウントを奪った。

 試合後、斉藤ブラザーズは土井成樹の加入を発表。「俺たち3人で斉藤ブラザーズや」と高らかに宣言し、会場を沸かせた。

 全日本プロレスTV認定6人タッグ王者の諏訪魔(47)、尾崎魔弓(55)、雪妃魔矢組は、鈴木秀樹、ZONES、ChiChi組を下して防衛に成功した。試合は荒れた展開となり、王者組のラフ攻撃が続いたが、中盤には尾崎のチェーン攻撃が諏訪魔に誤爆する場面もあった。それでも、最後は雪妃がZONESを丸め込んで3カウントを奪い、防衛に成功した。

 試合後、諏訪魔は「シャトレーゼのケーキ」を贈って尾崎と雪妃の機嫌を取り、石川修司への対戦を要求した。ケーキの力もあって、尾崎と雪妃も協力を約束した。

 アメリカから参戦したNWA世界ヘビー級王者・EC3は、本田竜輝との王座防衛戦で激突した。試合は序盤から本田が積極的に攻め込み、強烈な打撃とサブミッションでEC3を追い詰めた。しかし、EC3はそのパワーとテクニックで応戦し、最終的には必殺技「エッセンシャルカッター」で本田を下した。この勝利により、EC3は王座防衛を果たし、全日本プロレスでの存在感を一層強めることとなった。

 今回の全日本プロレス後楽園ホール大会は、安齊勇馬の三冠ヘビー級王座初防衛、斉藤ブラザーズの世界タッグ王座防衛、諏訪魔の6人タッグ王座防衛、そしてEC3の勝利と、多彩な試合が展開された。各選手の活躍と新たな挑戦者の登場により、今後の全日本プロレスの展開にますます期待が高まる。この熱い夜の戦いは、ファンの心に深く刻まれ、全日本プロレスの新たな歴史の一ページとなるであろう。

※6月7日金曜発売[週刊ファイト]に拡大版収録予定