大阪プロ剛腕 入江茂弘レギュラー参戦 ライトヘビー級トーナメント開幕

■ コスメフェリーチェ株式会社Presents 第3回 大阪ライトヘビー級トーナメント 開幕1回戦
日時:5月25日(土)
会場:アゼリア大正ホール
観衆300人(超満員札止め=主催者発表)

<第1試合 タッグマッチ20分1本勝負>
ゼウス ●佐野蒼嵐
 10分52秒 DKボム⇒片エビ固め
○桜島なおき 野崎広大

 九州プロレスと大阪プロレスの対抗戦から開幕。のっけからゼウスと野崎がド迫力ファイトでリングを大きく揺らす。成長著しい佐野も積極果敢に攻め立てるが、九州勢の倍返しに苦戦。ゼウスも佐野と共に猛反撃に出るが、最後は九州勢怒涛の畳みかけから野崎が豪快に佐野をマットに沈めた。

<第2試合 3wayマッチ30分1本勝負>
○くいしんぼう仮面
 12分23秒 体固め
●大坂丈一郎


 大阪の伝統芸能コミカル・プロレスの真髄が詰まった一戦は、大阪名物世界一の丈一郎に二人が集中砲火を見せる。数々の定番ムーブからくいしんぼうが必殺パターンで勝利か思われたが、えべっさんが覚醒し大暴れ。丈一郎がリング上でダウンしているのを尻目にえべっさんがラリアットでくいしんぼうを倒し、悠々とフォールの体勢に入った。しかしレフェリーは丈一郎に対してくいしんぼうが抑え込んだと判定し、くいしんぼうがタナボタ勝利を収めた。試合後、収まらない3人は6月23日TTホール大会で「大阪名物世界一戦」を提唱し、これが決定した。

<第3試合 大阪ライトヘビー級トーナメント1回戦 30分1本勝負>
○アルティメット・スパイダーJr.
 13分05秒 変形ゆりかもめ
●ARASHI

 アルティメット・スパイダーJrがトーナメント準決勝進出。前年度覇者スパイダーに急成長のARASHIが挑む1回戦屈指の好カード。勲章が欲しいARASHIが先制しペースを握るが、スパイダーの荒技で後頭部をしたたかに打ち付け大ダメージ。その後は一気に動きが鈍ったが奮起して師匠譲りのフライング・クロスチョップ連打で活路を拓こうする。スピーディな丸め込み連発で勝利を狙ったが、スパイダーも丸め込み合戦に持ち込み目まぐるしい展開の中、スパイダーの秘技がズバリと決まり薄氷の勝利。スパイダーが準決勝進出一番乗りを決めた。

<第4試合 大阪ライトヘビー級トーナメント1回戦 30分1本勝負>
●ツバサ
 4分33秒 クロスフェイスロック
○大瀬良泰貴

 大瀬良泰貴がトーナメント準決勝進出。ローグ軍を引き連れて、リング上で持ち込んだ椅子に座り不遜な態度で待ち受ける大瀬良の態度に業を煮やしたツバサが蹴りを叩き込んで荒れたスタート。場外乱闘で大瀬良はペースを握ったかにみえたが、首に負傷を持つツバサは短期決戦を狙って勝負をかける。しかし大瀬良はツバサの怒りを逆撫でするかのようにマスクを強引に掴んだ状態でクロスフェースを一気に締め上げツバサは無念のタップ。2月のタッグフェスに続いてツバサに煮え湯を飲ませた形で大瀬良は意気揚々と引き上げていった。

<第5試合 6人タッグマッチ30分1本勝負>
松房龍哉 ○入江茂弘 ザ・ボディガー
 15分12秒ビーストボンバー⇒片エビ固め
●クワイエット・ストーム TORU ゴリアテ


 入江茂弘という強力な援軍を得た正規軍のやる気を削ぐかのように、ローグ軍はド派手な場外乱闘でペースを握り返す。松房にターゲットを定めたローグ軍だがボディガーと入江の援護射撃を得て渡り合う。ローグ軍は反則を織り交ぜて攻めるが、レギュラー参戦が決まり意気上がる入江が王者ストームとの剛腕対決を制し、最後は勢い充分の剛腕で強引にねじ伏せ見事に逆転勝利を飾った。
 試合後マイクを握った入江は大阪プロレスにレギュラー参戦することを発表。「参戦するからには中心に立ちたい!」と、ストームの持つ大阪シングルのベルトに挑戦を表明した。

■ コスメフェリーチェ株式会社Presents
第3回 大阪ライトヘビー級トーナメント 準決勝 優勝決定戦
日時:5月26日(土)
会場:アゼリア大正ホール
観衆300人(超満員札止め=主催者発表)

<第1試合 大阪ライトヘビー級トーナメント準決勝戦 30分1本勝負>
<第1試合 大阪ライトヘビー級トーナメント準決勝戦 30分1本勝負>
○タコヤキーダー
 13分52秒 逆打ち⇒十字固め
●ビリーケン・キッド
※タコヤキーダーがトーナメント決勝戦進出

 前日の1回戦で不本意な勝利でフラストレーションが溜まるビリーと、師匠超えで勢いに乗るタコヤキーダーによる準決勝から開幕。
立て続けに先輩超えを狙うタコヤキが試合開始から猛攻を仕掛けてトぺを敢行し気合十分。しかしビリーもエプロン上での断崖式コウモリ吊り落としや雪崩式コウモリ吊り落としなど、強烈な技で対抗しタコヤキのピンチが続く。
 タコヤキも自らを奮い立たせて立ち上がり、ビリーの猛攻にもことごとくカウント2.9で返す意地を見せる。
最後はコウモリ吊り落とし連打で仕留めにかかったビリーの一瞬の隙をついてタコヤキが逆打ちで取逆転勝利し、決勝進出を決めた。

<第2試合 大阪ライトヘビー級トーナメント準決勝戦 30分1本勝負>
○大瀬良泰貴
 9分40秒 変形クロス・フェースロック
●アルティメット・スパイダーJr
※大瀬良泰貴がトーナメント決勝戦進出

 相棒タコヤキーダーの決勝進出に触発されたスパイダーが悲願のタコスパによる決勝戦を実現すべく気合のリングイン。
 しかし大瀬良はローグ・ネイションのストームを引き連れふてぶてしく入場。スパイダーの闘志をはぐらかす。
 正攻法で戦うスパイダーに対して大瀬良はのらりくらり戦法でペースを譲らない。
 姑息な反則技や場外での椅子攻撃などでスパイダーをいたぶるがスパイダーは負けじと反撃し、場外に落ちた大瀬良にトぺコンを狙ったところをストームが介入し飛ぶことができない。
 ストームに気を取られている間に背後から大瀬良がスパイダーを捕えてバック急所蹴りから腕と肩を決めた状態でのクロス・フェースロックがガッチリ決まり、スパイダーは無念のギブアップ。

<第3試合 6人タッグマッチ30分1本勝負>
タイガースマスク ツバサ ●くいしんぼう仮面
 12分35秒 通行止めスリーパーホールド
ザ・ボディガー ○えべっさん ARASHI

 これぞ大阪ごちゃ混ぜ文化を体現した大阪プロレスらしい華やかで賑やかで楽しい試合。
 ツバサとARASHIの華麗なるルチャリブレ対決やタイガースとえべっさんの問答対決などに拍手と笑いが絶えない。
 ボディガーの猛パワーに及び腰だったくいしんぼうだが得意のムーブで対抗する。
 ARASHIに続いて場外空中弾を狙ったくいしんぼうの背後から忍び寄ったえべっさんが、スリーパーホールドで絞め落とした。

<第4試合 3way マッチ30分1本勝負>
菊池悠斗 ○クワイエット・ストーム ●入江茂弘
 9分10秒 クロズライン・フロム・ニューヨーク⇒片エビ固め

 珍しい顔合わせによる3wayマッチは戦前の予想を裏切る攻守がめまぐるしく変わる白熱の好勝負に。
 それぞれの持ち味を大いに発揮した技の高度な駆け引きが繰り出される中、菊池が入江の背後から椅子で叩きのめし、棒立ちになったところをストームが剛腕を叩き込み、前日の雪辱を果たした。
 マイクを握ったストームは入江の前日の挑戦表明に対し、TTホール大会でこれを受けることをアピール。両者によるタイトルマッチが決定した。
 またその後にマイクを持った菊池がヒールとしてローグ・ネイションと共闘していくことを宣言し、ブーイングを浴びながら引き上げていった。

<第5試合 6人タッグマッチ30分1本勝負>
ゼウス 松房龍哉 ●大坂丈一郎
 19分16秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
○桜島なおき 野崎広大 佐野蒼嵐

 九州勢と大阪勢による肉厚な一戦は戦前からゼウスと丈一郎が小競り合いしている中、九州勢は大暴れ。
 集中砲火を浴びた丈一郎は命乞いをするほど攻め込まれる。しかし桜島が過去の記憶を呼び起こし、懐かしのムーブをきっかけに館内全体を使ったド派手な場外乱闘に。
 その後も6人が激しくぶつかり合い次第に熱を帯びてヒートアップしていくが、丈一郎と佐野がロープ際の攻防から展開がガラリと変わり、桜島の呼び込みにより野崎も大阪の洗礼を浴びる。
 完全にペースに引き込み、チャンスと見た丈一郎がゼウスにフライング土下座してまで試みた回転地獄車は壮絶な失敗に終わり、呆然自失の丈一郎に桜島の鮮やかな人間橋が炸裂し終止符。

<第6試合 大阪ライトヘビー級トーナメント優勝決定戦 時間無制限1本勝負>
●タコヤキーダー
 23分46秒 トラキア⇒片エビ固め
○大瀬良泰貴
※第3回 大阪ライトヘビー級トーナメント優勝は大瀬良泰貴
※大瀬良泰貴が大阪ライトヘビー級選手権の挑戦権を獲得

 序盤こそクリーンファイトで優勝の栄誉に向けて互いのテクニックをぶつけ合う。
 しかしタコヤキーダーのトぺを椅子で迎撃してから大瀬良は場外乱闘でタコヤキーダーをいたぶりペースを握る。
 そこからはタコヤキーダーの苦しい防戦が続くが、闘志までは消え失せず、トぺを成功させてからは反撃に転じる。
場内の大「王子」コールに後押しされて一撃必殺からタコヤキボトムで優勢にたって追撃を狙ったが、大瀬良はレフェリーを巻き込んで回避。無法状態となったリング上でタコヤキーダーの脳天に椅子をフルスイング。ストームが椅子の山を築き、その上に雪崩式ブレーンバスターを狙ったが、耐えたタコヤキが雪崩式タコヤキボトムで反撃。

 そこからはタコヤキーダーがソバット、ダイビングエルボーで必勝パターンに持ち込み、逆打ちを狙ったところを大瀬良はギリギリで回避する。
 大瀬良はクロス・フェースロック、ジャーマン2連発から温存していた必殺トラキアで優勝を栄冠を手にした。

《試合後》
 次回6月23日TTホールで松房の持つライトヘビー級王座への挑戦権をゲットしてローグ・ネイションのタイトル総取りを宣言。

 王者・松房を呼び込み早速挑発。
 松房は反則を織り交ぜて勝ち上がった大瀬良に不快感を表し成敗を宣言。
 早速激しい舌戦を繰り広げ、今年のライトヘビー級トーナメントは幕を閉じた。