エイドリアン・バルトシンスキーが王座防衛!KSW 92

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 5月11日(現地時間)にポーランド共和国ソポトで『KSW 94: Bartosiński vs. Michaliszyn』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会は、二階級の王座戦とアーカディウス・ウルソーセック対アルツール・スピルカのヘビー級戦が組まれた。メインで行われたのはウェルター級王座戦で、王者エイドリアン・バルトシンスキーがイゴール・ミハリシンの挑戦を受けた。下馬評はMMA15戦全勝無敗の王者が有利。試合はバルトシンスキーがテイクダウンしてグランドで上を奪って試合を有利に進め、最後は3Rに膝十字固めを極めて一本勝ち。バルトシンスキーが王座防衛を果たした。
 セミファイナルで行われたウルソーセック対スピルカはまさしく夢のカード。ウルソーセックは、あのバダ・ハリと二度の激戦を行い、一度目は逆転KO勝ち、二度目はファンが暴動を起こして試合中止となった話題のキックボクサー。スピルカはプロボクサーでデオンテイ・ワイルダーのWBCヘビー級王座への挑戦した実績を持ちMMA転向後は、なんとKSWの象徴であり怪力世界一男マリウス・プッツナウスキーにKO勝ちしている。キックボクサー対ボクサーがMMAで行われるという異種格闘技戦のようなカードだ。試合は突っ込んでくるスピルカをウルソーセックは相撲の叩き込みの様に前のめりに倒し、上からパウンド連打。打撃以外でダウンを奪われたスピルカは面喰っているのか動けなくなり、ウルソーセックが秒殺KOで勝利となった。
 暫定フェザー級王座決定戦は、ロバート・ルハラ対パトリック・カチュマルチクで行われ、ルハラが前蹴りでカチュマルチクからダウンを奪ってTKO勝ち。ルハラが新王者にい輝いた。

■ KSW 94: Bartosiński vs. Michaliszyn
日時:2024年5月11日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ソポト

<ウェルター級王座タイトルマッチ>
○エイドリアン・バルトシンスキー(ポーランド/王者)
 3R 4分50秒  膝十字固め
●イゴール・ミハリシン(ポーランド/挑戦者)

<ヘビー級>
○アーカディウス・ウルソーセック(ポーランド)
 1R 0分14秒 TKO
●アルツール・スピルカ(ポーランド)

<暫定フェザー級王座決定戦>
○ロバート・ルハラ(ポーランド)
 1R 0分59秒 TKO
●パトリック・カチュマルチク(ポーランド)

<フェザー級>
○カクペル・フォルメラ(ポーランド)
 判定
●アーメド・ヴィラ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

<ヘビー級>
○シュテファン・ヴォイチャク(ポーランド)
 2R 0分47秒 TKO
●リカルド・プラゼル(ブラジル)

<フェザー級>
○ダヌ・タルチラ(モルドバ)
 判定
●ダヴィド・カレタ(ポーランド)

<ヘビー級>
○イヴァン・ヴィタソヴィッチ(クロアチア)
 判定
●フィリップ・スタヴォイ(ポーランド)