[ファイトクラブ]Dynastyウィル・オスプレイ闘神ブライアン・ダニエルソン Swerve実家

[週刊ファイト5月2日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼Dynastyウィル・オスプレイ闘神ブライアン・ダニエルソン Swerve実家
 (c) AEW タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・平坦でなかった年間最高試合、最高大会提供までのAEWの苦悩道標
・オスプレイWWE批判の黒幕~唯一歓喜!白川未奈Kissマライア・メイ
・旧NWA総本山ミズーリ初進出ZERO HOUR3、本戦9計12試合-開幕
・オカダ・カズチカ濃厚!ドラゲー経由PAC賞賛 合唱”He’s our Bastard”
・トリオ戦マラカイ黒勝アダム・コープランドTNT王座Double or Nothing
・クリスSky Blue介入ナシ条件ウィロー・ナイチンゲール戴冠 ジュリア♡
・Aコール歩行!カイル・オライリー同門ロデリック・ストロング負けて復帰
・悪ジェリコ帰れ!何でもありFTW王座奪い若手HOOKに教えたとなるが
・メイクなしサンダー・ロサ仕事トニー・ストーム防衛 白川未奈-本誌希望
・ゴング前からHoly Shit!ウィル・オスプレイ激闘ブライアン・ダニエルソン
・ジャック・ペリー加勢驚きも予想済ヤングバックス3度目王者FTR梯子
・Whose House? Swerveストリックランド新王者 サモア・ジョー良お仕事


■ AEW Dynasty
日時:4月21日(現地時間)
会場:米ミズーリ州セントルイス チャイフェッツ・アリーナ 実券6,307人

平坦でなかった年間最高試合、最高大会提供までのAEWの苦悩道標

―― まず、早く速報出す連中に敵わない我々が遅れてPPV『Dynasty』評をやる以上、これまでの流れから説明しないといけません。

オフレコ 現地水曜夜の4月10日Dynamite、AEWはマスコミ用公式写真が遅いこともあれば、なんといっても『レッスルマニア』週間、自前予算でジョージ・ナポリターノ記者を派遣してのフィラデルフィアでの各種大会取材、未だに処理能力オーバーで全部出せてないままという現実もあり、そりゃ見てはいるけど単体での本誌紹介しなかった。

―― 掲載を見送った大きな理由は昨年夏のロンドン遠征大会、かのCMパンクと”ジャングルボーイ”ジャック・ペリーの喧嘩事件があり、それが元でCMパンクが解雇されましたが、その際の音声のないバックステージのセキュリティー映像を一般向けのDynamiteに流したこと。
お茶の間向き、日本表記ゴールデン、米国ではPrime Timeに放送するプロレス番組ですよ。「なんじゃこれは?」でしたから。

▼マット界史更新AEWウェンブリー有料80709人もCMパンクまた喧嘩

[ファイトクラブ]マット界史更新AEWウェンブリー有料80709人もCMパンクまた喧嘩

オフレコ CMパンクがインタビューに答えて、時効とばかり事件のことを話して、AEWの様々な問題点をブチ撒けたことに切れたトニー・カーンが、「だったらあの時のセキュリティー映像を公開してやる、ほら、先にペリーを小突いたのはお前じゃないか、証拠も残ってるんだ」という反証なんだろうけど、正直、代表は気でも狂ったんじゃないかと思った。

―― エンタメ番組にガチ映像って、そりゃ本誌はマスコミですから当時から報道してますけど、ネットまでマメに見ているコア層ファンというのは割合では非常に小さいわけですから・・・。

オフレコ お茶の間のライト層は、CMパンクがいなくなった、ライバルのWWEに出るようになったくらいは相当数が知ってはいても、そんなウェンブリー大会の舞台裏なんか知る由もない。

―― 実況席以下、内部者でも「なんでこんなの流したのか」と批判を口にする者まで出てくる有様です。しかも、最悪の結果で、この回のDynamiteの後半、ヤングバックスの登場に客席から「CMパンク、CMパンク」と合唱が起きてしまうバックファイアーでした。

オフレコ 「トニー・カーンは責任取って辞めろ」議論までネットで見た。実際、マイナス効果にしかなってない始末なんだから、なんの反撃になったのかわからない。
CMパンクの方がペリーにフロントネックらしきものを仕掛ける素振りすると、すぐさまサモア・ジョーやセキュリティーが分けさせたのは映像からも確認できたけど、そりゃ当時から報告されていたこっちゃ。なにか新しい発見があったわけではなかった。

―― だいたいウェンブリー大会<ZERO HOUR 第2試合>、ペリーが車のボンネットやフロントガラスにHOOKを叩きつける明らかに変な展開。「これは本物のガラスだぁ~!」と叫びながら試合やってるペリーの音声はパソコンにも聞こえていて、ライト層ファンでも「なにやってるんだろう?」は把握しただけでなく、そりゃ裏のモニターで見ていたCMパンクが怒ったのは無理もありません。

オフレコ もともと、「本物のガラスを使った危険試合をやりたい」のペリーに、「そんなアホなことやったらダメだ」と業界の先輩CMパンクが叱ったことに端を発するんだが、本誌は当時も今も、喧嘩両成敗が妥当との判断変えてない。ところがしばらく自宅謹慎にされていたペリーは提携する新日のリングに上がり、「スケープゴート(身代わり、生贄)Tシャツ」なんだから、それをキャラにするなら仕方ないにせよ、どうも本人は反省してない風だった。

―― だいたい、トニー・カーンは「身の危険を感じたからパンクを解雇した」との説明だったのに、今回のセキュリティー映像にそんな場面はありません。

オスプレイWWE批判の黒幕~唯一歓喜!白川未奈Kissマライア・メイ

オフレコ さらにトリプルHがウィル・オスプレイをからかうSNS出したことに過剰反応して、「アイツはボスの娘を手籠めにしたから権力握った野郎」とか、反撃?のセグメントを続けさせたんだから驚いた。そもそも、CMパンク事件以上に、そんなネットの”ネタ”まで知っている視聴者って、毎週70万人のウチに1%もいないと思う。

―― ある程度、各自にどうしゃべらせるかを任せるAEWとはいえ、ロンドンから通勤しているオスプレイはテレビに映る用の服まで持ってきてないから、緩いジャージー姿のまま。要するにトニー・カーンがやらせたんです。

オフレコ 毎週、リアルのTVランキング上位の人気番組をプロデュースするってとてつもなく激務であり、プレッシャーも理解すれば疲労困憊だったのに同情こそあるけど、やはり正気じゃないと思った。本誌発売のシンドイ作業が終わって、ネット見たら「ああ、自分だけがそう思ったんやなかった」と確認したけど。

―― 唯一、この回のDynamiteのハイライトは白川未奈の初登場でした。すでにAEW傘下のROHには出ていたとはいえ、本誌的には「それだけでは終わらない」とスポイラー活字に残してあります。「ほらね!」だけでなく、マライア・メイとブチューとキスしたんでインパクト絶大でした。

オフレコ どっちが勝った、負けたとか海外の速報サイト写して早く出す連中は、なにが重要だったのか判断出来てないことが丸見え。プロレスはどう扱うかで書き手の読解力まで裸にされる怖いジャンルやからな。

―― ところが、その肝心のキスの写真が公式写真にありません。壮絶過ぎる大流血戦なんで、凄惨なのは公表を控えたというならわかりますが、出してきたのはシャンパン(らしき水)で乾杯する絵だけ。(上記左の)画像は単なるキャプチャーなんです。

オフレコ ここでトップ画像に使えるイイ写真があったら、セキュリティー映像の失策と合わせて無理にでも1本やっていたんだけど、どこまでもAEW間抜けというか、目立つアイキャッチな絵が確保されて初めて、”見る本”ビジュアル重視の本誌は1本出そうとの判断になるんだが・・・。

―― 次の4月17日、Dynasty直前回のDynamiteもカードの仕込みに終始した番組構成。『レッスルマニア』の超大成功を横目に、「ちょっと最近のAEW大丈夫なのか?」と心配してました。

旧NWA総本山ミズーリ初進出ZERO HOUR3、本戦9計12試合-開幕
<ZERO HOUR第1試合 シングルマッチ>
〇トレント・バレッタ
 8分00秒 フットチョーク
●マット・サイダル w/マイク・サイダル

<ZERO HOUR第2試合 シングルマッチ>
〇オレンジ・キャシディ 柴田勝頼
 12分40秒 オレンジパンチ
シェイン・テイラー ●リー・モリアーティ w/アンソニー・オゴゴ

<ZERO HOUR第3試合 シングルマッチ>
[AEWトリオ王者]アクレイムド(アンソニー・ボーエンズ&マックス・キャスター) Daddy Assビリー・ガン
 14分45秒 ブレードランナー
[ROHトリオ王者]〇ジェイ・ホワイト&ザ・ガンズ(オースチン&コルトン)
※バレットクラブGOLDまたはBang Bang Gangが統一世界トリオ王者に

オフレコ ところがどっこい。蓋を開けてみればもの凄い大会になるという・・・。世の中そういうモンだとも解釈出来るんだが、「プロレスリング中身の質では高評価だったレッスルマニアよりもAEWが上」という、ゴシップ合戦でない本来の競争に戻してくれたことになる。

―― YouTubeでも公開のZERO HOURが3試合、本戦9試合の全部で12試合というのは、相変わらず長過ぎだった点はマイナス評価ですけどね。

オフレコ ミズーリ州セントルイスはAEW初進出。セントルイス大学体育館がキャパ以上の7000人でギッシリ満員。こういう大きさの方がお客の声が体育館内にも、PPV視聴者にもよく聞こえる。最初からSWERVE HOUSEの合唱も聞こえて、新王者待望の雰囲気も届いていた。

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