[ファイトクラブ]現場発 ブル中野 ポール・ヘイマン ロック祖母リア・メイビアWWE殿堂

[週刊ファイト4月18日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼SDアンドレ杯ブロンソン・リード!Sシコアw/ジミー反則ジェイ直前WM
 現場発 ブル中野 ポール・ヘイマン ロック祖母リア・メイビアWWE殿堂
 photo by George Napolitano 編集部編

■ WWE SmackDown Hall of Fame
日時:4月5日(現地時間)
会場:米ペンシルバニア州フィラデルフィア ウェルズファーゴ・センター

 本誌はジョージ・ナポリターノ記者フィラデルフィア派遣の『レッスルマニア』現場取材なんだが、普段の「AEW Dynamite会場行きました」なら早く出すことも重要になるが、どっちが勝った負けたなんか、集大成大会の『レッスルマニア』で専門媒体が外してたらむしろ恥になってしまうこともあり、「自宅に戻ってからパソコンで送るで構わない」とやった手前、ようやくこの記事からになることをお詫びせねばなるまい。
 もっとも、どっちが勝ったとか上辺を知りたいライト層ファンは、そんなのは即刻アチコチに出ているネット時代なので競争の対象外である。あくまで本誌は、他が書かない深淵に切り込むスタイルにしか有料記事の存在価値がないのだ。

 WWEはPLE配信になり、さらに2日間開催のイベントになって以来、一部のメガスターはPPV収益の%までも貰えるとかがなくなり、実際は現地金曜夜のSmackDownから選手は家族や友人に「自分も今年のレッスルマニアに出ました」と言って間違いではなくなっている。ということで、SmackDownアンドレ・ザ・ジャイアント杯のバトルロイヤルはブロンソン・リード(新日本プロレスではジョナ)が優勝。また、本戦直前の仕込みとして、ソロ・シコア w/ジミー・ウーソは、ジミー・ウーソとのシングル戦に反則負けを選んでいた。


 今更遅いと言われそうなので、やはり日本の読者向きにはブル中野の殿堂入りから紹介する。インダクターはアランドラ・ブレイズことメデューサだ。彼女とのセットの連戦巡業で、カードごと全日本女子プロレスにも来たことがあるとはいえ、実際のWWE在籍期間は非常に短いものだし、その解雇理由もタブーにされているので、「なんで選ばれるのか」はあるんだが・・・。そんなことを言い出せば、特に今回2024年のはすべてが酷いデタラメ選考であり、これを本誌がガチ追及やり出せば、記事が終わらなくなる。


 硬いことは言わなくていい。WWEというのを外して考えれば、ブル中野さんはレジェンド中のレジェンドであり、マット界の殿堂入りなんか当然の有資格者には違いないのだ。単純におめでとうだし、大変喜ばしいことではある。
「WWEは巡業の移動が大変で、英語が不自由で苦労した」とかはリアルなスピーチでありよろしかったかと。

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 さて、今年の目玉はローマン・レインズに紹介されるポール・ヘイマンなのである。これもねぇ~。今回からトリプルHの仕切りであり、要するに日本の会社組織理論からすれば表彰することによる「肩たたき」のようなものであって、「これまでどうもご苦労さんでした」という穿った見方が成立してしまう。


 もっとも、ある程度のガチ発言が許されるのが恒例のHall of Fameである。旧ECWのテーマ曲に乗って、ロブ・ヴァン・ダム、トミー・ドリーマー&ババ・レイ・ダッドリー(なぜにBattleground Championship Wrestlingでの大仁田厚の出番が第1試合だったかおわかりかと)に送られて演壇に上がったポールEは、「スポーツ・エンタテインメント業界の皆さんと働けて光栄」と言っておいて、わざと「プロフェッショナル・レスリング」と言い直す悪意モードに。
 トリプルHと呼ばすに、「ポール・レヴェックが私を今年最初の殿堂入りに選んでくれた」から、やがては「ポール・レヴェック・ガイ」になり、隣のECWの帽子かぶってきたステファニー夫人を、「間違ったポールと結婚した」と毒づくんだから、「やりよった!」とニヤニヤして見ていた方は多かったかも。その後の『レッスルマニア』本戦でステファニーの復帰が公になるんだが、ヘイマンの危ないギリギリ演説も「ポール・レヴェック・ガイ」の掌で転がされているだけなのかもなんだけど。


 汚い汚れたダンボール箱からECW時代のレザー・ジャケットや、「これでスティングを叩いた」というトレードマークの旧型の大きな携帯電話を見せて、”1993年の革命”を語ったのはよろしかったかと。そうです、今回のレッスルマニア週間の開催はフィラデルフィアなのであります。
「キャンセルされてはまた次に復帰して」と自嘲気味に語るポールEさん。100回キャンセルされても101回目にまたさらに強くなって戻ってくるそうで、肩叩かれても引っ込む気配ありません(苦笑)。Hall of Fameならぬ”Paul of Fame”と嫌味やって、「ポールがまた業界を混乱させる。始まったばかりだ。これは予想ではない。スポイラー(ネタばれ)だ!」と、得意のフレーズで締めくくっていた。
 ちなみに、SmackDown終了後から始まった番組の順番は、目玉のポール・ヘイマンから。殿堂入りスピーチはある程度のガチが許されるだけでなく、爺さんの晴れ舞台に「巻き」サイン出すわけにもいかず、時間もやや自由なんだけど、ポールE、お前さんはやっぱり長い! 長過ぎです。

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