[週刊ファイト12月7日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼Jewels関西勢3連勝 松田亜莉紗-無敗戴冠 須田萌里十字殺 あきぴ
photo & text by ケーシー 公式写真(c) DEEP w/編集部編
・ケーシー画伯「あくなき挑戦!あきぴラウンドガールからファイターへ」
・関西勢3連勝!メイン松田亜莉紗、無敗で戴冠 セミ須田萌里、十字殺
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・須田萌里、49秒腕十字!クライマックス見事ケージに登れた感動の涙
・名勝負数え唄のストロー級王座甲乙無理か松田亜莉紗[判定3-2]万智
■ DEEP JEWELS 43
日時:11月23日
会場:竹芝ニューピアーホール
ケーシー画伯「あくなき挑戦!あきぴラウンドガールからファイターへ」
10月、それは突然だった。11月23日『JEWELS 43』のカードが発表となり、いいカード並んでるなと見ていたら、そこにあきぴの顔が!! グラップリングルールでの試合が発表されていたのである。
青天の霹靂とはこの事で、その夜のあきぴの配信ではその話題でもちきりであった。
本人も、「もう発表されるとは思わなかった」ぐらい早かった。
ラウンドガール卒業の挨拶にRIZIN事務所に行った時にDEEP代表の佐伯さんと話し、とんとん拍子に決まったとのこと。
佐伯さんからの提示されたカードは2つ。有名選手とのエキシビションマッチか、横瀬選手とのガチファイト。
あきぴは柔術の大会は参加費を払って出ているが、プロ興行に出場するのは初めてだ。今までやってきた事を証明するために後者のガチファイトを選んだ。
その時のあきぴは柔術の試合に階級を上げて出場することにして増量して、60㌔近くあったという。試合は54㌔契約で約6㌔減量する必要があった。
1ヶ月かけて少しづつ落としていき、一週間前には残り1キロまでになった。試合直前に女性特有の状態になって苦しんだが、契約体重をクリアした後も塩抜きし、公開計量に向けて腹筋を出すため更に体重を落とした。結局52.2㌔まで落とし、1.8㌔アンダーだった。
試合前、2週間はジムのパーソナル練習を増やし練習の虫になっていた。喉が潰れ、恥骨結合炎にもなり、首のヘルニアもあまり良くないという満身創痍の身体で、何があきぴを突き動かしたのか?
あきぴは言う。「応援してくれる人が後押ししてくれてから頑張れたんだ」と。「自分1人では途中で挫折していた」と。毎日欠かさずやっている配信で「みんなにエールをもらい最後までやりきれたのだ」と。
試合当日のあきぴはすっきりした顔をしていた。あとは練習してきた事を出すだけになっていた。
全選手入場式や入場時は笑顔だったあきぴの顔が、試合開始とともに戦士の顔に変わっていた。
横瀬選手のタックルを警戒し、自ら座り下の状態を選び下からの得意な攻めで勝負する作戦だった。
相手の横瀬選手は12歳年下でパワーもある。上から自由自在にあきぴをコントロールし始めた。全然思うことができず焦るあきぴ。
それでもブリッジて身体を返そうとしたり、足を上げて得意の三角を狙おうとしていた。
しかし、それらを全て横瀬選手が潰していきバックを取りスリーパーの形に。我慢したあきぴだったが、首のミシミシいう音を聞きタップする事を選んだ。
負ける勇気を持って勝ちに行くを実践したあきぴを誰が責めよう? 筆者は拍手であきぴの退場を見送った。
あきぴ本人は惨めな負け方をしたと控室で泣き崩れたという。泣きたい時は泣いて、前を向いて立ち上がってくるあきぴをみんな待ってる。
会場の外に出てジムの応援団に会った時は、笑顔のあきぴに戻ってみんなに謝っていた。
謝らなくていい、立派に闘いぬいたんだから。
翌日の午前中、ABLAZE八王子にはあきぴの姿があったという。
そういう姿にみんな魅了されると納得した。
負けても這い上がるあきぴに期待だ。
<第2試合 DEEP JEWELS 54kg 以下 グラップリングリール 5分1R>
〇横瀬友愛(BELVA)
1R 3分25秒 リアネイキッドチョーク
●あきぴ(ABLAZE八王子)
▼ケーシー画伯の「あきぴ★RIZINラウンドガール2023落選の謎」解析
関西勢3連勝!メイン松田亜莉紗、無敗で戴冠 セミ須田萌里、十字殺
今年最後のDEEP JEWELSは思わず観戦したくなるカードが並んだ。出し惜しみしないところがDEEPの良いところだとつくづく思った。
特に後ろ3試合は関西勢が赤コーナーを陣取った形だ。メインはどう考えても万智選手が赤コーナーだと思ったのだが、セミ、セミ前の関西勢が赤コーナーのため、松田選手も赤コーナーになったのではと推測する。