怪獣プロレス旗揚げ戦超満員!モンスターたちの荒々しい息づかいとともに生誕の雄叫びを上げた!

 ダイナミックなバトルを基軸に映像と音楽、演劇のエッセンスを加えた新種のエンターテイメント・怪獣プロレスが、モンスターたちの荒々しい息づかいとともに生誕の雄叫びを上げた。
 怪獣プロレスの旗揚げ戦に並べられたカードは、いずれもシングルマッチの全5試合。地球怪獣、宇宙怪獣、異星人、ロボット、改造人間といったフリークスが体ごと主張をぶつけ合うリングが現出され、プロレスファンに馴染みのウルトラマンロビンや怪獣キングマンドラも存在感を示した。
 恐竜が我が物顔でのし歩く太古の時代にタイムスリップしたかと錯覚するような大怪獣同士の激突で幕開け。もとよりリミッターなど持たない怪物どもは本能の赴くまま暴れ回り、思い思いに強烈なキャラクターを発揮する。そこに人間の思惑も入り混じって闘い模様が織りなされる図式だ。
 最大の注目は、襲い来る敵を迎え撃つ怪獣プロレス代表・雷神矢口と伝説の類人猿型未確認生物ヒバゴンの対決。先だって比婆山中で遭遇した両雄の闘いがプロレスの試合として実現した。矢口はヒバゴンの巨体をバックドロップで投げ捨てて戦意を一時的に失わせ、ラリアットの正面衝突で同体ダウンに持ち込んで意地を見せたが、桁外れのパワーと獰猛さを誇るヒバゴンの前に完敗を喫する結果に終わった。
 さらに矢口を悩ませるのが、急遽メインに登場したバイオモンスター・キラーゴロゴ。かつて矢口に戦力外通告を言い渡された新人レスラーのDNAを元に父親の改造手術を受けて生まれ変わったゴロゴは、その力量を見定めるため矢口が第一の関門に指名したガッツリ星人を一蹴。豪快なチョークスラムで叩きつけてダメージを与え、万力のベアハッグで締め上げて4分あまりで圧勝を飾った。
 ヒバゴンに敗れた上、父の怨念を宿すゴロゴに詰め寄られた形の矢口だが、逆境こそが己を奮い立たせるエネルギーの源ととばかりに、「誰かのセリフみたいだけど、一生一回、好きなことをやって命を燃やしたっていいじゃねぇか!」と訴えかけ、自身のデビュー30周年記念大会を兼ねて11月4日(土)に開催する第2戦で「無謀にも」東京ドームシティプリズムホール進出を宣言すると、その決意を汲み取った超満員の観衆から熱い矢口コールが沸き起こった。
11月4日『KAIJUMANIA』には今回同様、仮面ライダー2号一文字隼人役の佐々木剛をはじめ、超人バロム1白鳥健太郎役の高野浩幸、ウルトラマン80ユリアンの星涼子役の萩原佐代子など戦隊ヒーローものの主役たちが役者として出演する。
 旗揚げ興行を終えてプロデューサーの顔に戻った矢口は、「プロレスラーはみんな“怪獣”だった。それを表現したい。もっともっとクレイジーなことをやって、(自身が少年だった頃の)ワクワクするようなプロレスをもう一度。20%ぐらいしか、やりたいことはできなかった。でも、それでいいと思ってます。そこから次は30%、40%、やがて200%に…」と、確かな手ごたえを感じつつ総括。「こどものファンがいなくなったらプロレスがなくなっちゃう」「プロレスファンじゃない人を取り込む」「すでに海外からの反響が凄い。その熱を(逆輸入の形で)日本に」と、ファン層を拡大してプロレス界に還元するため壮大な野望に向かう新たな挑戦が始まった。
(小野 仁)

■ 怪獣プロレス旗揚げ戦 
日時:2023年9月28日 
会場:P.A.R.M.S秋葉原 イベント開始18時30分 観衆200人(超満員)

<シングルマッチ15分1本勝負>
△大怪獣ギョロン
(時間切れ引き分け)
△大怪獣ブルゲーター△

<シングルマッチ20分1本勝負>
○宇宙怪獣キングマンドラ
(7分58秒、TKO)
●甲府星人
※ボディープレス

<シングルマッチ25分1本勝負>
○ウルトラマンロビン
(6分19秒、KO)
●PO-K2
※スペシウム光線

<シングルマッチ45分1本勝負>
○ヒバゴン
(11分51秒、体固め)
●雷神矢口
※ボディープレス

<シングルマッチ60分1本勝負>
○キラーゴロゴ
(4分4秒、KO)
●ガッツリ星人
※ベアハッグ