大阪DEEP☆KICK67!足利也真登がKO勝利で王座奪取!

【9.24 大阪 DEEP☆KICK 67 試合結果】

 9月24日(日)泉大津市・テクスピア大阪において『DEEP☆KICK 67』が開催された。大会は第1試合からKOやダウンの連続で始まり会場を大いに沸かすとダブルメインイベントでは真琴が2-1の僅差で鷹介を下し-55kg暫定王者に、-63kg王座決定トーナメント決勝では最終ラウンドでダウンの応酬となるも気迫を見せきった足利がKO勝利で王座奪取と両試合共にダブルメインに相応しい盛り上がりを見せつけた。次週には初徳島興行となる「DEEP☆KICK TOKUSHIMA」も決まっている大忙しのDEEP☆KICK、更なるスターの誕生に今後も期待大だ。

(文・三野龍生/写真・石本文子)


ダブルメインイベント2 足利也真登 vs. 竹内皇貴

 激戦の連続となった「DEEP☆KICK 67」、その締めたるダブルメイン2にて行われたDEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント決勝は正に締めに相応しい盛り上がりを見せたと言える。決勝に進んだ両選手は昨年12月、足利也真登(FightClubRush)は-63kg第4代王者のKENTA (HAYATO GYM)、竹内皇貴(チームドラゴン) は-65kg第3代王者の木村ケルベロス颯太(NJKF心将塾)にそれぞれタイトルマッチで挑むも敗北、再びのベルトへの挑戦者として今回の王座決定戦に辿り着いている。
 向かい合った両者、それぞれに決意の顔が伺える。果たして1R、足利はジャブ・左フック・カーフで出所を探りながらもヒットを重ねていく。対するは竹内、ここまでDEEP☆KICKでいかんなく発揮されてきた竹内の膝蹴りに注目していると、今回はカーフを返しながら左の前蹴りから三日月蹴りと左の蹴り技を軸に中間距離を保つ。多少イメージとは違うも足利はお構いなしにボディ・ハイのコンビネーションを見せると、そこからも熟練のパンチ技術で立ち回り1Rは足利が優勢。
 続く2R、1Rとは打って変わりゴングから激しい攻防が繰り広げられる。ジャブ・左ミドルからパンチを繋げていく足利、竹内はガードを上げながら変わらずカーフ・左ミドルでジリジリ距離を詰めるといきなりの飛び膝蹴り、不発に終わるも会場からは歓声が上がる。しかし足利も止まらない、1Rと違い膝蹴りを小まめに入れ蹴りの本数も上げながら圧をかけてくる竹内に対しジャブを入れながらフック・膝と返す、時折見せる強力な左ボディも好印象だ。2R終了時点でのオープンスコアは2-0で足利が支持される。
 運命の第3R、ここで勝負は急激に動いた。近い距離での打ち合いから始まり、竹内が圧をかけながら膝をバンバン使い足利を後ろに追いやっていく。足利も左ボディ・フックに蹴りと対処していくが最中、竹内のカウンターストレートが足利にヒットしダウン、3Rにて竹内が執念の逆転ダウンを勝ち取る。雄叫びを上げる竹内、しかし試合後に足利は語った「あのダウンでスイッチが入った、「あ、倒そう」って」と。事実、誰もが竹内の逆転KO勝ちかと見守る中、圧をかける竹内に圧巻のパンチラッシュで今度は足利が再開僅か10秒ほどでお返しのダウン奪取、ここでラウンドをイーブンに持ち込み会場はダウンの応酬もあって最高潮の盛り上がりだ。立ち上がった竹内、さすがの根性で再開後飛び膝蹴りで突っ込み立ち向かうも足利は剛腕を振るわせながら左右のパンチラッシュで竹内を追いやっていき、最後は自陣セコンドの真ん前赤コーナー付近でのパンチのラッシュでスタンディングダウンを奪うとレフェリーが試合を止め、3R1分58秒、足利がTKO勝利でベルトを勝ち取った。竹内も最後の最後まで根性を見せ倒れなかったがゴングを聞いた直後に前のめりに倒れこみ、その姿がダウンの取り合いとなった今試合の激しさを物語った。
 3RTKOでDEEP☆KICK-63kg第5代王者となった足利はマイクで「これでちょっとはモテちゃいますかね!」と放ち会場の笑いを誘うと、「初めてDEEP☆KICKに出たのが11年前でベルト獲るまでにこんなにかかっちゃいました、対戦した竹内くんにはモデルコンパでも開いてもらいます」と相変わらずのキャラクターで終始明るい笑顔を見せた。試合後、「ずっと追いかけてたベルトなので取れて嬉しい、そして格闘技初めて20年以上経つけど防衛戦をしたことが無くて、防衛戦をしたいってゆうのが格闘技を始めたころからの目標の1つ、なので防衛戦を超えて本当のチャンピオンになりたいです」と語った。現在37歳とキックボクサーとしては高齢もまだまだ衰え知らずの足利、次なるステップの防衛戦に向けてまだまだ足利の挑戦は終わらない。


ダブルメインイベント1 真琴 vs. 鷹介

 元々はDEEP☆KICK-55kgタイトルマッチとして王者・翔磨(多田ジム)に鷹介(魁塾)が挑む予定だったが翔磨の怪我により試合が中止となり急遽として組まれた-55kg暫定王座決定戦。ランキング1位の鷹介と2位の真琴(NJKF誠輪ジム)がその座を狙い激突した。
 前評判としては近い距離でのパンチの打ち合いが魅力の鷹介と前蹴りやミドルなどの蹴り技に定評がある真琴となり、鷹介が距離を詰めれるか真琴が距離を保てるかの試合になると予想されていたが果たして、1R、鋭いローの蹴り合いで始まると真琴は小まめにスイッチしながら前蹴り・ハイを繰り出す、1つ1つの蹴りも鋭く調子も良さそうだ。対する鷹介はカーフをしつこく蹴りながら距離を詰めていくとそこから一気にパンチの連打で踏み込む。さすがのランキング上位の両者、パンチ・蹴り共に速く威力も見える。鷹介も距離を詰めパンチに繋げてはいけるも真琴がパンチ・膝を放ちながらうまく左右に立ち回りチャンスを渡さない。1Rは互角の印象か。
 続く2R、真琴がジャブ・膝で圧を強める。鷹介はガードを固めながら返すもやや後手に回っている印象。途中真琴がバッティングで試合が一時中断するも真琴は圧を緩めない、膝・ローに左ストレートとどんどん手数を増やしていく。対する鷹介は1撃の重さは見受けられるもやや手数が減ったか、真琴に攻め入られるシーンが増え2Rは真琴がやや優勢か、2R終了時点でのオープンスコアは2-0で真琴が支持される。
 最終ラウンド、後がない鷹介は一気に圧を強め、強力なパンチを振りながら前に押し出る。しかし真琴も冷静、パンチを返しながら距離を保ちなおす。左右への立ち回りもうまい、スイッチしながらの左右のストレートを着々と鷹介にヒットさせていく真琴。鷹介はラウンド中盤にやや失速するも歩は止めず起死回生の一発を狙っていき、残り時間1分前後には連続でストレートをヒットさせまだまだ勝負はここからだと意地を見せる。互いに気力を振り絞ったラスト1分、会場の応援と共に互いに引くことなく打ち合い試合終了。判定は割れるも全ラウンド通じて確かな技術を魅せた真琴が2-1で見事判定勝利、DEEP☆KICK-55kg第7代暫定王者の椅子を獲得した。
 真琴は会場マイクでは「暫定王者ですがベルト負けたので満足です、来年には翔磨くんとやれるそうなので、普段は仲良くしてますが試合となれば全力で倒しに行きます」と暫定から正規王者へとなるため、友人でもある翔磨との対戦について語ると試合後には「来年はNJKFのベルトを取りに行ってDEEP☆KICK・NJKFのベルトを同時にもちたい、そして次はRISEやRIZINのような大舞台に出て活躍したい」と語った。まだまだ発展途上の19歳ながらも手にした初ベルト、そして正規王者、2団体王者、そして更に上のステージを目指していく真琴のこれからに是非期待してほしい。

トリプルセミファイナル3 KING龍蔵 vs. FUJIMON♡

 DEEP☆KICK-57.5kg王者として2度の防衛に成功している宮崎就斗(TARGET)へのタイトルマッチ挑戦権を懸けた挑戦者決定トーナメント決勝、互いにダウンを奪い判定勝利をおさめ決勝に進んできた両者、前トーナメントの覇者であり宮崎へのリベンジに燃えるKING龍蔵(ROYAL KINGS)と今トーナメントが現役最後の挑戦と表明しているFUJIMON♡(京都亀岡キックボクシングジム)が激突、両者が対峙すると静かに燃える龍蔵に気迫を前面に押し出すFUJIMONといった風、見た目は違えど確かな覚悟が見て取れる。
 1R、ステップを踏みながら変則的にロー・ハイと繰り出すFUJIMONに対し龍蔵は冷静、ガードを固めながらプレッシャーをかけていきジャブを突いていく。ローをカットしないところが気になるも鋭いパンチを着々と放つ瀧蔵、FUJIMONも左右に周りながらの蹴りでチャンスを模索する。1Rは互いに様子見といった所か、そして2Rに試合は一気に動き出す。
 2R、変わらずもステップを踏みながらのインロー・左ハイの手数を増やすFUJIMON、龍蔵は固いガードからジャブ・ボディ・膝とパンチを絞らせず返す。そして勝負は一瞬でついた、龍蔵の膝蹴りに対してFUJIMONが左ミドルを返したタイミングでカウンターのストレート一閃。FUJIMONが仰向けに倒れダウンが宣告される、何とか立とうとするFUJIMONだがダメージは深刻、その様子を見たレフェリーが試合をストップし2R1分18秒、龍蔵が自身初のTKO勝利で2度目の宮崎へのタイトルマッチ挑戦権を獲得した。
 試合後のマイクでは「今回のトーナメントは自分が優勝候補やと思ってたんで通過出来てよかったです」と安堵すると、タイトルマッチが決まった宮崎に対して「絶対倒すからな、俺がチャンピオンになります」と大声で会場に宣言した。昨年12月のタイトルマッチでは無念の1RTKO負けを喫した龍蔵だが、そこからは3連勝を記録し再びのタイトルマッチ挑戦に漕ぎつけた。次こそはベルト奪取となるのか、再びの12月、再びの宮崎との1年越しのリベンジタイトルマッチに注目だ。

トリプルセミファイナル2 安尾瑠輝 vs. 龍太郎

 DEEP☆KICK-51kg第2代王者・KING TSUBASA(ROYAL KINGS)が返上したベルトを懸けた-51kg第3代王者決定トーナメントの準決勝。-53kg5位の龍太郎(VALIENTE)と対戦するは先日K-1新体制が発表され早くも出場となったK-1からの刺客・安尾瑠輝(K-1ジム心斎橋チームレパード)。更に活気づくキックボクシング界を象徴するような1戦は圧巻のものとなった。
 1R、開始早々から激しい攻防に。安尾がワンツーからの連打で踏み込むと龍太郎もガードを固めロー・ストレートと返す。そこからも勢いは止まらない、スピード抜群のパンチに左ミドルと存分に打ち込んでいく安尾、龍太郎もカーフを交えながら左右のフックを返していく。互いに1Rからハイスピードな攻防を魅せると2Rになっても勢いは止まらない、近い距離での打ち合いで始まる。互いに疲れ知らずかと言いたくなるような目まぐるしい攻防が広げられるも徐々に安尾がヒット数を増やしていき龍太郎は後手に回ってしまいコーナーに詰められるシーンが増える。2R終了時点でのオープンスコアは3者共に安尾を支持する。
 3R、後がない龍太郎は開始からジャブ・ストレートで前に出るが対する安尾のラッシュに再び後ろに下げられる。その後も安尾はジャブ、フックにボディ・ローと着実にヒット数を稼いでいくと残り時間25秒でコーナーに詰めての左フックでダウン奪取、3R通じて圧倒的な実力を見せつけた安尾が3-0で判定勝利を収め決勝進出を決めた。
 試合後、先に決勝進出を決めたKING陸斗がリング上に上がり、マイクにて「12月は安尾選手を完封してベルト巻きます」と宣言すると安尾は「12月に向けて自分の技術を高めていきたい、同じ言葉で完封して僕がベルトを巻くので期待してください」と返した。互いにまだまだ若さが見えるも12月にはどちらかが王者となる、KING陸斗が無敗のままデビュー1年以内に王者という偉業を達成するか、安尾がK-1のレベルの高さをそのままに見せつけるのか、早くも12月の決戦が待ち遠しい。

トリプルセミファイナル1 JIN vs. KING陸斗

 もう1つの準決勝、同級2位に位置するJIN(楠誠会館)と8月のフレッシュマン1DAYトーナメントを制し出場権を自らの手で勝ちとったKING陸斗(ROYAL KINGS)の1戦。並び立つ互いの身長差は12cmとJINが大きく、並んでみるとそれ以上にも感じるほど。しかし陸斗からするとプロ3戦のうち自分より高い身長はおらず、その中で全勝を重ねてきているだけあって身長差はハンデになり得ないか。
 1R、JINは早速プレッシャーをかけながらストレート・ミドル・膝と踏み込んでいく。陸斗はサウスポーに構え左右に動きながら左フックにローとフェイントをいれつつ細かく返す。徐々にじっくりと構えるJINと左右に動きながら一気に踏み込む陸斗という構図となる、1Rは互角の印象。続く2Rでも細かく動く陸斗にJINはやややりずらさを感じたか、中間距離での手数が減る。対する陸斗は自分のペースを崩さずに細かくパンチ・ローを入れていく。途中、両者に組付きによる口頭注意が入ると、その後JINはワンツーにフックで強引に中に入っていくが、それでも陸斗は中々クリーンヒットは許さず右フック・左ミドルを返していく。互いにこれといった印象を掴めないか、2R終了時点でのオープンスコアは0-1で陸斗が支持となるも互角の印象。
 試合を決める3R、JINは近い距離での打ち合いに向かうも陸斗はスイッチしながら細かく動き距離を保つ。何とか得意の打ち合いにもっていきたいJINだったが陸斗を捉えれない、逆に踏み込みざまのジャブ・左フックを数度ヒットされる。ラウンド後半、左ハイに前蹴り・バックブローと攻め手を変えていく陸斗に、JINはストレートにアッパー・右フックをヒットさせ、互いにゴング終了まで激しい打ち合いを見せ試合終了、終了後には互いが天高く拳を突き上げた。甲乙つけがたい試合となるも判定は最終ラウンドのヒット数がものを言ったか3-0で陸斗が判定勝利をおさめ、一足先に王座決定トーナメント決勝に進んだ。
 今トーナメント優勝候補と言われたJINを倒し、これでデビューから半年で4戦4勝と順風満帆のプロ生活を送る陸斗、そして早くも来る12月「DEEP☆KICK 68」で王座決定戦に出場となる。

第6試合 GUMP vs. 杉本祥

 ジム移籍に伴い濱田祐生からリングネームを変更し階級を上げての挑戦となるGUMP(TEAM TEPPEN)が第3代PRINCE REVOLUTION -58kg王者のタイトルを持つ杉本祥(TARGET SHIBUYA)と対戦。試合開始直後にバックスピンキックを放つなど移籍第1戦目とあって気合が見えるGUMP、対する杉本はボクシング経験者なのか上半身を左右に揺らしながらジャブ・アッパーに繋げ、時折ショルダーブロックを見せる。やや変則的に動く杉本にもGUMPは冷静、ラウンド途中にはパンチのラッシュで好印象を見せるとボディにローとヒットを着実に増やしていく。続く2Rもローを挟みながらジャブにボディに前蹴りと巧みにヒットを稼いでいくGUMP、対する杉本もボディやフックを返していくが少し見すぎな印象、2R終了時点でのオープンスコアは3者共にフルマークの20-18でGUMPを支持。
 3R、杉本は左フックにボディで攻勢を狙いたいがGUMPもボディを中心に着実に返していく。さすがは試合運びに定評のあるGUMP、ジリジリと圧をかけてくる杉本の攻撃をしっかりガードし着々とヒット数を稼いでいく。その構図は最後まで変わらず、結果3-0でGUMPが判定勝利を収めた。試合後は安堵の表情を浮かべたGUMP、ここから-60kgランキングを荒らしていく存在となれるか、今後に期待だ。

第5試合 竹市一樹 vs. 財津大樹

 昨年、ジャパンカップスーパーライト級王者となるもDEEP☆KICKでは未だ勝利がなく先の1勝が欲しい竹市一樹(MA二刃会)、対するはコスプレをしたセコンドがダンスを踊っての入場で会場から笑いを誘った財津大樹(TEAM BEYOND)。182cmの高身長が魅力的だ、1R互いにサウスポーに構えると打ち下ろし気味のストレートが竹市を襲う。しかし竹市も冷静、着実にロー・右フック・ストレートを返しながら圧をかけ、コーナーに詰めるとパンチのラッシュで印象をつける。2Rではインローを入れながらワンツーで踏み込む財津に対しガードを固めジャブにボディ、ストレートとしっかりヒットさせる。逆に財津は手数に比べヒットが少ないか、2R終了時点でのオープンスコアは2-1で竹市が支持される。
 3R、じっくりとワンツーのタイミングを待つ財津に対し竹市は愚直に前進し右フックにストレートと繰り出していく。疲れからか竹市の圧に後ろに下がられていく財津、ワンツーや膝で流れを変えたいが竹市はお構いなしにドンドンと歩を強めていく。結果、3Rの攻勢がものをいい2-0で竹市が判定勝利とDEEP☆KICK初勝利を収めた。来週には32歳を迎える竹市だがまだまだここから、プロ戦績46戦を誇る大ベテランがDEEP☆KICK王者を狙う。

第4試合 吉田亮汰朗 vs. 旬ノ介

 毎試合激戦を魅せるも中々次の1勝が遠い吉田亮汰朗(BKジム)と鹿児島県からの刺客・旬ノ介(K-LIFE)の1戦。試合は1Rから互いにローを蹴り合うと旬ノ介は左ハイを混ぜながら近い距離では左フックや早いパンチのコンビネーションを見せる。吉田はステップを踏みながらジャブやストレートで踏み込むが中々ヒットが奪えないか、後半には旬ノ介のカウンターのストレートが当たるなど1Rは旬ノ介が優勢の印象。
 2R、インローを放ちながら入りどころを探る吉田、対する旬ノ介は早いフック・ストレートでヒットを稼ぐ。そんな最中、吉田のボディジャブからの左ストレートの踏み込みが旬ノ介にヒットしダウンを奪取。ダメージは少ないか、旬ノ介もすぐに立ちあがり再開後はギアを上げて吉田に襲い掛かると吉田の顔が血でまみれドクターチェックが入る。しかしダウンポイントは大きく、2R終了時点でのオープンスコアは3-0で吉田に。
 3R、倒して逆転したい旬ノ介は開始からどんどんと圧をかけていき早いパンチのコンビネーションで吉田を襲う、吉田もカウンターを狙っていくも当たり切らない。ラウンド後半には互いに手数も一気に増え打ち合いとなる。手数・ヒット数は旬ノ介が多いも吉田も倒れずに根性でパンチを返していく。最後まで打ち合いは続き試合終了、判定は3者共に28-28のドローとなり引き分けで幕を閉じた。

第3試合 和斗 vs. ブラックハイエナ

 互いにDEEP☆KICKではデビュー戦、プロ3戦3勝を誇る和斗(NJKF大和ジム)と韓国からの刺客・ブラックハイエナ(エキスパートジム)の日韓戦が執り行われた。試合は1Rからインローを放ちながらじわじわとパンチで圧をかけてくるブラックハイエナに素早く動きながらストレート・フックで踏み込む和斗といった展開に。そこから打ち合いの展開が増えると度々ブラックハイエナの左フックが和斗にヒットしダメージが伺える。2Rにはカウンターの左フックでブラックハイエナがダウンを奪うと、更に和斗の体勢が崩れたところに再びの左フックで2度目のダウンを奪取し2R終了時点でブラックハイエナが3者ともに16-20の大差で支持される。
 3R、和斗は決死の猛攻でブラックハイエナにどんどんとパンチを当てていくが韓国人のタフさというべきか、ブラックハイエナは最後まで倒れずにパンチを打ち返し試合終了。3Rは和斗が支持されるも2Rでのダウンポイントが大きく影響し3-0でブラックハイエナが判定勝利を収めた。各地で絶好調の韓国勢、DEEP☆KICKでも更なる旋風を巻き起こすか。

第2試合 長舩ライオン vs. 瀧

 互いにDEEP☆KICKでは2戦2敗と勝利がない長舩ライオン(NJKF心将塾)と瀧(魁塾)の1戦。身長差は14cm瀧が大きく、事実試合が始まると前蹴り・ジャブを有効に使い瀧が攻勢を見せていく。長舩もロー・左ハイを軸に狙っていくも瀧の動きもいい、顔面前蹴りで1度目のダウンを奪う。すぐに起き上がる長舩だが瀧の膝の連打で下げさせられるとカウンターの右ストレートで2度目のダウン。後がない長舩はここでスイッチオンか、果敢に左右のフックで前に押し出るもコーナー際で3度目のダウンが宣告されTKO、瀧が戦績とは裏腹に確かな実力でプロ初勝利を1RTKOで飾った。

第1試合 岸佑樹 vs. 石原仁

 プロ3戦目の岸佑樹(NJKF健心塾)とプロデビュー戦となる石原仁(teamFIST)、試合は1Rから近い距離で打ちあう。両者ともに少し硬さが見えるか、岸がジャブにローでゆっくりと距離を掴みだすと石原はストレートでヒットを狙っていく。後半やや強引にストレートを振っていく石原だが着々と岸にローを入れられる印象。勝負は2R、互いに硬さも取れたか攻め手にバリエーションが増えると、岸が膝蹴りでダウンを奪う。立ち上がる石原だがボディにダメージが見える、岸は再びの膝で2度目のダウンを奪う。立とうとする石原だが立ち切れずレフェリーストップ、岸が2RTKO勝利を収めた。

〈オープニングイベント〉
NEXT☆LEVEL提供試合

 オープニングファイトでは全3試合が行われ、6月に大阪にオープンした「TEPPEN GYM 大阪」より3名が出場すると1勝1敗1分と酸いも甘いも味わう結果となった。

OP第3試合 棚澤大空 vs. 斉藤大地
OP第2試合 小寺愛斗 vs. ⾦⼦大⻁
OP第1試合 水野梨音 vs. 橋本詩月