[週刊ファイト7月20日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼倫敦帰国血流劇MSG久々満員AJキャリオン・クロス/Gウォラー初SD
photo by George Napolitano 編集部編
・ダークマッチから生中継終了後のボーナス2王座戦まで完全網羅!
ロンドンでのMITBがビジネス的にも大成功を収めたWWE御一行は、やはり英国から戻るとなっていきなり遠い中西部や西海岸の都市ではなく、やはり飛行機はニューヨークに降りたようだ。まずRAWがメリーランド州ボルチモアから。そして満を持して現在の視聴者数からは看板番組になったSmackDownが、マンハッタンの聖地MSGに乗り込んできた。
ご存知のように本誌歴代の海外特派員が現地に張り付いていた時代は、MSGがホーム会場で毎月の定期戦開催だったわけだが、全国制覇を遂げてからは会場費の高いMSGである必然がなくなり、ニューヨーク地区での興行にせよロングアイランドのナッソーコロシアムやブルックリンのバークレイズ・センターが事実上の拠点になり、たまにMSGでやってもなかなか満員にならない事態が続いていたのだが、さすがに今はアメプロの超黄金時代である。
現地金曜夜8時から地上波FOXで生中継され、ガチに金曜夜のプライムタイム(日本表記ゴールデン)で全チャンネル1位のとてつもない視聴率を稼いでいる昨今なので、今回はMSGが本当に札止めになった。そうなることは事前にわかっていたので、本誌はジョージ・ナポリターノ記者を派遣。放送された2時間番組だけでなく、最初のダークマッチや、中継が終わってから出てきたサミ・ゼイン&ケビン・オーエンズvs.英国キザ男組プリティ・デッドリー、さらにはセス・ロリンズvs.フィン・ベイラーの黄金カードまで、余すところなくMSG大会を現地レポートする。
まずは地元のプエルトリカン、ゼリーナ・ベガがレイシー・エバンスを片付けるダークマッチから。なにしろゼリーナの親父は、あの9・11の悲劇で親父がツインタワーの飛行機が突っ込んだカンター・フィッシュジェラルドで働いていたので即死だった経験があり、マンハッタンの大会なら出さないといけないのであった。
さて、生中継番組が始まってからなんだが、お茶の間向きというか、一般のライト層に合わせて制作されるSmackDownは繰り返しが多く、また、地上波のSDしか見てない大衆も多いことから、延々と3分以上もMITBのメインとなった、ローマン・レインズ親分が2019年の12月以来、初めてピンフォール負けを喰らった映像ハイライトを流されて、全部見ている専門媒体的には早送りしたい衝動に駆られるのは仕方がない。いくらロンドンO2アリーナの収益記録を更新と言っても、PPVまで見てない普通人の方が多いことにあらためて気づかされるのだ。
ということでようやくリング上から始まった番組は、やはりウーソズのマイクからで、そこにローマン様が出てきてとなるのだが、これが事前に予告されていた「部族の審問裁判」なのかと思ったら、短い2時間番組なのに、さらにもう一度Bloodlineのファミリー崩壊大河ドラマをやり直すとわかり、繰り返しもここまでしつこくやるのかと呆れるのだが、この日はビンス・マクマホン御大もバックステージにいたそうで・・・トホホ。
ということで、いったんが部族長交代?の儀式なのか、サモアの花輪(とうがらしの実?)をフォールしたジェイにかけてやり、膝まづくローマン様なんだが、そんなワケねえだろうとばかり急所打ち見舞ってリング上は大荒れに。お約束なんだけど・・・。
ジェイは担架送りにされて、中継番組では確かに救急車がMSGのグルグル回る搬入通路に消えていくのであるが、これがなんと、番組の最後でまた出てくるのだった。
試合はオースチン・セオリーのUS王座戦からでシェイマスが挑戦者。放送終了後に試合することになるプリティ・デッドリーの顔見世を兼ねていて、ブッチ&ホランドのBrawling Brutesとの乱闘を挟んで、どさくさに紛れてセオリーが丸め込むという業界用語”クイック”での防衛でした。
続いてが「NXTで実験されたことをSmackDown-RAWでやる」の典型例であり、グレイソン・ウォーラー・エフェクトのコーナー引っ越しである。ゲストが大物のエッジであって「重大発表というのは引退か」と詰めよるエッジに、「冗談じゃない。なんならお前とやってやる」となるのである。ドラフトで昇格が決まったもののケガしてたからグレイソンにはこれがSmackDown初の試合になり、このカードがセミで組まれるとなるのであった。
今のAJスタイルズは”ミーチン”ミア・イムとのセットで出てきます。キャリオン・クロス w/スカーレット戦なんだが、やはりSmackDownのTVマッチは尺が短すぎて・・・。スカーレットの毒霧とかお約束やってるんだけど、これじゃレスリングは堪能出来ないのがお茶の間向け番組の欠点になろう。AJがフェノメナル・フォアアーム決めてました。
日本からの視聴者の関心的にはここでアスカが出てきて、例によってNo one ready for ASUKAとやり出すのだが・・・。