この春、何度か週刊ファイト誌上で紹介してきたロイ・ウッド公認ライレージム京都において、ＧＷ期間中の5月3日（祝）に松並修代表による『19世紀までの英国レスリング事情』の講演と「19世紀英国と蛇の穴の技術」の実演が行われることになった。
▼現代プロレスの礎となる「蛇の穴」の謎がついに明かされる！英国史考
▼トークイベント成功！ロイ・ウッド公認蛇の穴ライレー・ジム京都に潜入
蛇の穴の先輩、後輩であるカール・ゴッチとビル・ロビンソンの攻防
プロレスファンになると必ずや、“プロレスの神様”カール・ゴッチや“人間風車”ビル・ロビンソンの存在を知ると同時に“蛇の穴”や“ランカシャーレスリング“とういう名前を目にする機会も増え興味が湧くが、その深い部分まで探る事は少なかったと思われる。是非、この機会に英国プロレスの歴史と蛇の穴の技術を体感して頂ければ幸いです。
レスリングの歴史を振り返ると、人類最古のスポーツとも言われるレスリングは、古代オリンピックの競技種目となるなど、世界各地で古くから様々な形式で行われていた。イギリスでも、ジャケット専用のコーニッシュ・スタイル、日本の相撲のようなカンバーランド・スタイルなど、各地特有のレスリング体系があった。
中でもランカシャー地方のレスリングは1800年代にルールの改正を重ね、他のスタイルと比べて制限が少なくなった。よりエキサイティングな試合が繰り広げられるようになったが、「野蛮で残酷なスポーツ」と酷評されることもあり、賛否両論があったようだ。しかし、屈強な男たちが集う炭鉱の町ウィガンでは受け入れられ、ランカシャーレスリングはラグビーをも凌ぐ大人気スポーツとなってゆく。また、名称がキャッチ・アズ・キャッチ・キャンとも呼ばれるようになった。毎日10時間以上の過酷な肉体労働を強いられていた炭鉱夫たちは、厳しい環境下での仕事から脱却するため、大金を賭けて戦っていくことになる。
ロイ・ウッド公認ジム・“ライレー・ジム京都 ”
ルールがさらに改良されていくと、次第にキャッチ・アズ・キャッチ・キャン（ランカシャー・レスリング）の人気は、イギリス全土に広まっていった。1800年代後半、アメリカが大英帝国に迫る超大国として台頭してくると、レスリング界では、ヨーロッパの強豪レスラーたちがアメリカに集うようになる。エドウィン・ビビーやジョー・アクトンらランカシャーのトップレスラーたちも、新天地に戦いの場を求めた。彼らの活躍により、グレコローマンスタイルなどが主流であったアメリカでも、ランカシャースタイルの“キャッチ・アズ・キャッチ・キャン”が普及していくことになる。
ビリー・ライレーは、イギリスにおけるキャッチ・アズ・キャッチ・キャン最盛期の1896年に、ランカシャー地方ウィガンで誕生した。当初は仕事をしながら、地元の炭鉱夫と賞金を賭けて戦っていたそうだ。連勝を重ねて試合で稼げるようになると、仕事を辞めてレスリングに専念し、10代でプロデビューを果たす。その非凡なる才能はすぐに開花、若くして次々とチャンスを与えられ、アメリカ遠征の際には世界ミドル級王者、南アフリカで大英帝国ミドル級王者にも輝いた。
現役引退後の1950年頃、のちに伝説となるジムを地元ウィガンに建てる。ライレーの指導の元、ビリー・ジョイス、トミー・ムーア、ライレーの息子のアーニーら、トップクラスのレスラーが激しい練習でしのぎを削り合っていた。いつしかジムは、“Snake Pit（蛇の穴）”と呼ばれるようになる。
ビリ－・ライレー氏 当時の“蛇の穴”の様子
このようなランシャーレスリングが世界に広がりをみせる19世紀までの英国レスリング事情を松並氏より詳しく説明、さらには蛇の穴の技術も実演される事により、参加される事により今後興味が湧くチャンスかもしれない。是非とも“ビリー・ライレーに学ぶ会”に奮ってご参加ください。
■ ビリー・ライレーに学ぶ会 プレ旗揚げ戦！
日時：5月3日（祝）
開演：14:00 （開場13:30）
会場：ライレージム京都（京都市山科区西野今屋敷町21-6）今屋敷21番街
入場料：1,500円
“ビリー・ライレー最後の弟子”ロイ・ウッドにより『ライレージム』の称号を与えられた当ジムが、ビリー・ライレーの現役時代～コーチ時代、教え、技術、人生をついに大公開！
・トーク
「19世紀までの英国レスリング事情」を貴重な写真と映像とともに紹介
・技術実演
「19世紀英国と蛇の穴の技術」を詳しい解説付きで実演
・問い合わせ rileygymkyoto@gmail.com (075)-285-2403
※600円電子書籍e-bookで読む（カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応）
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