フィル・デ・フライズがTKO勝ちで王座防衛!KSW 79

(C)KSW/Polsat

 2月25日(現地時間)にチェコ共和国リベレツで『KSW 79: De Fries vs. Duffee 2』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会は、ヘビー級王座戦が組まれ、王者フィル・デ・フライズがトッド・ダフィーの挑戦を受けた。この両者はUFC時代に対戦しておりダフィーがTKO勝ちしている。しかし、その後、フライズは猪木ゲノム、RCC、ベラトール、M-1といった世界中のメジャー団体を渡り歩き、KSWに定着してからは8連勝で絶対王者として君臨している。対するダフィーは2019年以来の試合とブランクもあり、下馬評ではフライズが圧倒している。そして試合もフライズが圧倒。キックを仕掛けたダフィーをとらえてテイクダウンを奪いパウンド連打、背を向けるダフィーにチョークを仕掛けるフライズ。そして最後はバックマウントからのパウンド連打でレフェリーがストップし、フライズがTKO勝ちで王座防衛を果たした。
 セミファイナルではチェコ大会という事で地元のドミニク・ハンバーガーがホルヘ・ブエノと対戦した。試合はグランドでやや苦戦する場面もあったが、ハンバーガーがスタンドでは圧倒し、判定勝ちした。
 また、あのバダ・ハリとの因縁で試合中に暴動が起きて大会中止事件まで起こしたキックボクサーのアーカディウス・ウルソーセックが、地元勢と言ってよい同じくグローリーでキックボクサーとして活躍したスロバキアの巨人、トマーシュ・モズニーと対戦。キックボクサー同士のMMAで、当然、地元のモズニーに声援が集まるが、ウルソーセックがダウンを奪いまくり優勢。3Rにはカウンターのワンツーを決めて、モズニーがウルソーセックからダウンを奪いあわやという場面は作ったものの、試合はほぼウルソーセックがダウンを奪う有利な展開であり、判定でウルソーセックが勝利した。
 ヘビー級対決となった元UFC戦士ダニエル・オミランチュクとKSWを主戦場としているミハウ・キタの一戦は、予想を覆し前蹴り、膝蹴りでダウンを奪ったキタがグランドで上を奪う展開となり、最後はバックマウントからのパウンド連打でレフェリーがストップ。キタが元UFC戦士にTKO勝ちとなった。

■ KSW 79: De Fries vs. Duffee 2
日時:2023年2月25日(現地時間)
会場:チェコ共和国リベレツ

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○フィル・デ・フライズ(英国/王者)
 3R 3分46秒
●トッド・ダフィー(米国/挑戦者)

<ミドル級>
○ドミニク・ハンバーガー(チェコ)
 判定
●ホルヘ・ブエノ(ブラジル

<ヘビー級>
○アーカディウス・ウルソーセック(ポーランド)
 判定
●トマーシュ・モズニー(スロバキア)

<ヘビー級>
○ミハウ・キタ(ポーランド)
 3R 2分06秒
●ダニエル・オミランチュク(ポーランド)

<ウェルター級>
○ブライアン・ホーイ(オランダ)
 1R 3分52秒
●ジヴコ・ストイメノフ(ブルガリア)

<ミドル級>
○A.グスタフソン(スウェーデン)
 1R 2分33秒 TKO
●デビッド・ホシェック(チェコ)

<ライト級>
○ラムザン・ジェンビエフ(フランス)
 2R 0分19秒 TKO
●ムリーロ・デルフィーノ(ブラジル)