[ファイトクラブ]遅報!新日1・4感じたまま本音総括:まず看板にそぐう内容だったか?

[週刊ファイト1月19日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼新日1・4感じたまま本音総括:看板にそぐう内容だったか?
 photo & text by 西尾智幸
・猪木追悼大会だからこそもっと演出に力を注いで欲しかった
・IWGP女子はいるのか?いらないのか?
・5分では作品作りが難しいと思えたKAIRIvs.中野たむ戦
・メルセデス・モネー登場のため時間割愛じゃないよね?
・ケニーvs.オスプレイは久々に観たいと思った夢のカード
・展開が読めないハイスピード戦ではなく案外ハードコア
・誰もが想像できたオカダの王座奪取、内容はセミに食われたか?
・鷹木が次期挑戦者に名乗り、そして涙のダァー!


新日1・4感じたまま本音総括:看板にそぐう内容だったか?

■ 新日本プロレス
「アントニオ猪木追悼大会 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム ~闘魂よ、永遠に~」
日時:2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00開始
会場:東京・東京ドーム 観衆:26,085人(主催者発表)


 大阪在住の記者としては、実に4年振りとなった1・4東京ドーム大会。先週号で、既に鈴木太郎記者がきれいにまとめてレポートしているので、
 https://miruhon.net/229635
 筆者は違った角度から特に気になった部分を掻い摘んで書いてみたい。

 まず、大会の看板が昨年10月1日に亡くなられたアントニオ猪木さんの追悼となっているが、2ヶ月が経過しており、既にいくつもの団体が追悼のゴングを鳴らし終えている。なので、その総括としては、それ以上のセレモニーを期待したが、実際は本編前にメモリアルマッチとして、藤波辰爾を呼び、6人タッグを行ったくらいで、物足りなくて普通だろう。
 せめて、坂口征二、長州力、佐山サトル、蝶野正洋ら、猪木さんと絡んだ事のあるOB選手が数人でもリングインし、更に海外からスタン・ハンセンやタイガー・ジェット・シンら、ライバルが2~3人でも来れば、それだけでも十分なセレモニーになったとは思うが。やはり、それを看板にする限りは格好をつけて欲しかった。
 試合後、藤波が挨拶し「1、2、3、ダァー!」で締めるが、結果的に最後にオカダもそれで締めるので、演出的には最後の最後にオカダが・・・という流れが良かったのではと思う。

IWGP女子とは結局なんなのか? ぶっちゃけ、いる? いらない?

 昨年11月20日、新日とスターダムとの初の合同興行にて、新設されたIWGP女子王座は同大会のメインを飾り、KAIRIが岩谷麻優を下し新王者に。そして、この日は中野たむとの初防衛戦。
 試合順は2試合目。スターダムファンからすれば、前回の扱いから考えると少し残念な位置ではないだろうか。しかし、そこは試合巧者のKAIRIとたむ。中味で勝負と期待した。でも実際は5分47秒で終わり。確かに、その時間の中で大技を繰り出し、それなりの展開を行ったが、スターダムにおける赤&白のベルト戦と比較するとあまりに短く、名勝負と位置づけする前に終わってしまった感は否めない。
 1年前のスターダム提供試合では、ノンタイトルのタッグマッチでも9分14秒は闘った。このベルトの意味は何なのか? 当初のイメージでは、IWGPとインターコンチを統一したIWGP世界のような感じで、赤&白王座より更に上のイメージだったが、実際は新日の管理下にあり、スターダムの公式ホームページには、このベルトは紹介されていない。
 まあ、試合後にメルセデス・モネー(元サーシャ・バンクス)の登場時間がある為に、試合時間を端折られたのか? それとも、その後スターダムの1・6後楽園大会をたむが欠場した事を考えれば、元々体調が悪く短時間で試合を終えたのか? そこんところはどうでもいいが、折角新設した女子ベルトなのだから、権威のある物にして欲しいと思う。今後も大きな大会に花を添えるだけならいらない。今のスターダムのトップ選手はそれに値する実力があるからこそ是非!





セミのケニーvs.オスプレイは久々に観たいと思った夢のカード

<第8試合>
ダブルメインイベントⅠ IWGP USヘビー級選手権試合
●ウィル・オスプレイ[王者]
34分38秒  片翼の天使⇒片エビ固め
○ケニー・オメガ[挑戦者]
※オスプレイが5度目の防衛に失敗。ケニーが新チャンピオンとなる

 個人的な思いもあるかもしれないが、昭和の頃は夢があった。1979年、まだ高校生だった筆者が世界最強タッグの公式戦でマスカラス兄弟vs.ファンクスが大阪で行われると発表された時、当日までワクワクが止まらなかった。また、日プロから袂を分かったアントニオ猪木とジャイアント馬場が両団体のメンツを賭けて闘っていればどうなったか? ブルーザー・ブロディvs.スタン・ハンセンが実現していたらどっちが勝ったか?
 そんな夢膨らむカードが多かったが、今はプロレスを知り尽くしたからか、魅力のある選手が減ったのか冷静に紐解いた事はないが、ワクワクするカードはあまりない。そんな中で、このケニーとオスプレイの試合は好勝負にならないわけはないし、どっちが勝つというより、試合内容が気になって仕方なかった。それもあり、ギリギリまで悩んだが、東京まで足を伸ばす事となった要因だ。ちなみに、NOAHの正月興行のグレート・ムタvs.中邑真輔も生で観たいと思ったカード。ただ、こちらは試合内容の期待より顔合わせ重視だったが。

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