[週刊ファイト10月27日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼追悼! 北村克哉さんの短すぎる生涯、筋肉モンスター思い出のグラフ
photo & text by 西尾智幸
・一度、その姿を見れば、忘れようのない若手枠を飛び越えた筋肉獣
・同期の岡倫之とは組んでも良し、闘っても良しの間柄
・ヤングライオン杯全勝、年末タッグリーグ参戦と異例の扱い
・北村克哉7番勝負がスタート。第1戦のジェイホワイト戦は印象深い一戦
・RIZIN沖縄大会に突如参戦しボビーオロゴンと対戦
・同期の岡倫之の思いをオーカーンが代弁・・・涙ながらのコメントとなる
追悼! 北村克哉さんの短すぎる生涯、筋肉モンスター思い出のグラフ
10月12日、元新日本プロレスの北村克哉さんが36歳の若さで帰らぬ人となった。突然の訃報に、ただただビックリであった。
北村さんは、アマレスをバックボーンに持ち、木谷オーナーのスカウトにより、2017年3月13日に新日本でプロレスデビュー。
一度その姿を見れば、ヤングライオンという言葉は当て嵌まらず、過去を含めた若手の中でも一番といってもいいほどのインパクトであった。
同期には、同じくアマレス出身の岡倫之(現グレート-O-カーン)がおり、2人共大柄でバックボーンもあり将来を有望視されていた。岡とは、組んでも良し、闘っても良しで、いいライバル関係であった。2人のタッグは、“モンスターレイジ”と命名され、全日本に殴り込みに行くなど若手としては異例の扱いを受けた。
▲2017年6月11日・大阪 海野 翔太&岡 倫之&デビッド・フィンレーvs.八木 哲大&北村 克哉&川人 拓来
▲2017年9月24日・大阪 天山 広吉&川人 拓来vs.北村 克哉&岡 倫之
2017年秋に復活したヤングライオン杯では、総当たりリーグ全勝で優勝!
2017年11月5日大阪では、フィンレーとシングルで対戦するも健闘虚しく敗退。しかし試合後にフィンレーが北村を認め、年末のタッグリーグのパートナーに指名され出場。
▲2017年11月5日・大阪 vs.フィンレー戦
デビューの年にタッグリーグ初出場という快挙を果たすも、結果は全敗で白星配給係となった。
▲2017年11月23日・神戸 北村 克哉&デビッド・フィンレー&ハンソン&レイモンド・ロウvs.バレッタ&チャッキーT&矢野 通&石井 智宏
神戸大会ではダブルのリーグ前哨戦となった。何れにせよ、北村の活躍には、ファンも団体側も大きな期待感を寄せたと思うが・・・。
▲2018年1月4日・東京 1分時間差バトルロイヤル ~ニュージャパンランボー~
更なる期待を込めた7番勝負がスタートするもケガで欠場…そして
年が明け、1・4東京ドームが終わり、新たなスタートとなった1月5日から『北村克哉7番勝負』が開催される。その第1戦は今やバレットクラブの総帥となったジェイ・ホワイト。記者が実際に生で観た北村さんの試合の中では、この一番が印象深かった。
北村は、気合入りまくりで試合に臨む。バックの取り合いから、タックルや逆水平チョップで、果敢に攻め込んでいくが、ジェイは北村を場外に放り投げ、ダメージを与える。
ギリギリでリングに戻る北村。反撃のエルボーを連発するが、ジェイは右ヒザに蹴りを入れ、北村の動きをストップさせる。しかし北村も意地のブレーンバスター。
そして、逆水平チョップ、串刺しエルボー、ショルダータックル、サイドスープレックスとジェイを追い込む。
トドメとばかりに北村は十八番の数珠繋ぎ、スピアーからのジャックハマー! しかし、ジェイは足をばたつかせそれを回避。今度はジェイがエルボー連打で北村をグロッキーにさせ、最後は必殺のブレードランナーで終止符。7分半の試合時間であった。
試合後、ジェイは北村に対し、「いつか素晴らしいファイターになるだろう」と称えた。