7月3日、新大阪メルパルクホールで「修斗」が開催された。大阪では、約7ヶ月ぶりの興行なので、多數の観客が今か今かと期待にときめく胸を押さえながら、開場をまちわびていた。
メルパルクホールのシアター方式も悪くはないが、豊中の176BOXや、西九条のコレガスタジオ、難波のエディオンアリーナ第２競技場での興行も見たいものである。
毎週、日曜日には大阪の何処かしらの会場で、プロの格闘技興行（プロレス・ボクシング・相撲含む）が開催されているのに、この日は「修斗」だけであった。近隣の兵庫県神戸市では、プロレスの「ドラゴンゲート」は、開催されてはいたが、各団体同士が日程調整をすることは事実上不可能なので、興行が重なり観客の取り合いにはなっている。マニアもどこに行こうかと悩み、複数の団体をはしご観戦する猛者もいる。
前日は、「RIZIN」が沖縄で開催されていた。この日 訪れた観客が会場内でその話をしているのを、ちらほらと耳にした。「那須川天心 対 武尊（たける）」をメインカードに要したTHE MATCHが直前でフジテレビ放送中止になったばかり。なんと無料で放送を視聴できるという、榊原代表の英断だ。
プロ興行は観客ファーストであるということを理解しているので、観客のCS（顧客満足度）も高いのであろう。大阪を本拠地にしている「道頓堀プロレス」も、「RIZIN」と同様で、南国で興行を開催した。沖縄ではなく奄美大島なんだが・・・。
その道頓堀プロレスにキャプテン☆アメムラという、マーベルのキャプテンアメリカをパロった覆面レスラーが参戦している。なんと、この日の「修斗」の興行にもキャプテン☆アフリカと名乗る選手が参戦した。出花祟太郎選手の別名らしい。
彼のセコンドには妻の元プロボクサー、池原シーサー久美子（元WBO女子世界ミニフライ級チャンピオン）がついていた。プロの格闘技界で女王様までのぼりつめた実績があるので、愛妻というだけでなく、二重の意味で心強かったと思う。
キャプテン☆アフリカは、第18試合で長田拓也と対戦し、5分3Rのフルタイム戦い、3対0の判定勝ちを収めた。プロの試合・全20試合のうちベストバウトであった。
イケメンの筋肉バキバキ同士の対決は、攻守が盛んに入れ替わる一進一退の攻防で、観客席を沸かせた。途中、年齢で10歳若い長田の関節技でピンチにおいこまれるシーンもあったが、タップせずしのぎきり、見事に勝ちを得た。レフェリーとジャッジ3人それぞれの判定は、各自僅差であったが、3対0で文句なく勝ち名乗りを受けた。
試合後に、キャプテン☆アフリカに長田選手の印象を独占インタビューして聴いてみたが
「強いですね。僕より10歳も若いし、どんどん強くなっていくと思います。彼と試合できて良かったです」
とコメントしてくれた。
確かに長田選手もいい選手である。キャプテン☆アフリカ共々、イケメンで筋肉バキバキのサイボーグか、GIジョーみたいな体をしている。観客席で女性客が、熱い視線を集めていた。
観客といえば、キャプテン☆アフリカの応援団は数十名の多人数を誇り、みんなお揃いのオリジナルＴシャツを着用していた。そのＴシャツは、大会ごとに異なるカラーとオリジナルデザインのスグレモノで、会場売店でも人気商品になりそうだが、残念ながら非売品である。
入手方法は、キャプテン☆アフリカ選手&池下シーサー久美子夫妻から直接、試合の観戦チケットを購入し応援してくれる方に無償で提供しているらしい。お得な特典だ。次回、キャプテン☆アフリカが参戦する予定の大会は、このＴシャツを入手して観客席に座るのも、一興と思う。
大阪の大正に大衆居酒屋「正起屋」という店があるので、そこにいけば、詳しい応援団加入方法がわかると思う。こんな豪華な特典なら、キャプテン☆アフリカ&シーサー夫妻から直接チケットを購入するほうが得でしょう。まあ、関西在住なら「正起屋」には行きやすいが、遠方からでもお店には行く価値はあると思う。値段は安いし、味もおいしい。看板メニューの手羽先は、絶品だ。
池原久美子さんの叔父は、元ブロボクサーでABCジムの会長である。従兄に大相撲力士の壁天大市というまさに格闘技ファミリー。キャプテン☆アフリカと池原久美子のDNAをひきついだ、愛娘の愛來（あいら）ちゃんは、若干４歳ながら空手を習わせてるらしい。
名前のとおり本当に愛らしい、可愛いお嬢ちゃんだ。会場ロビーで元気に動きまくり遊んでいる時の運動神経、反射神経、スタミナはとても幼児とは思えない。数年後には、ジュニアキッズ（アマチュア）のオクタゴンに入って両親の声援をうけながら、戦ってるかもしれない。これは筆者の妄想ではなく、試合後のキャプテン☆アフリカへのインタビューで、
筆者「お嬢ちゃんは、空手を習っているみたいですが、成人してプロの格闘技選手になりたいと
言ったらどうしますか？」
キャプテン「それは、もちろん賛成です、どの種目でもOKです。そのほうが、僕も嬉しいし、勉強は教えられないし(笑)」
池原シーサー久美子
「私も大賛成です」
筆者「まさにね、凄いDNAを引き継いでますし、将来が楽しみですね。」
池原シーサー久美子さんの母親も綺麗な方だし、久美子さんも現役時代から美形ファイターで男性ファンが多かった。お母さんである久美子さんにそっくりな愛來ちゃんも、美形ファイターできっと人気を博すだろうし、強くなると思う。
リング上で試合後にアフリカ選手は、「いずれは、RIZINへの参戦希望」を表明し、「同クラスのウェイトの色んな強い選手と軒並み戦いたい」とも雄叫びをあげた。
キャプテンはプロレスが大好きらしく、お客さんを涌かせるすべは凄いですと感嘆していた。彼自身も修斗とかの格闘技の現役を退いたらプロレス転向も考えているらしい。格闘技とプロレスの二刀流ではなく、１つだけに集中してやりたいそうだ。
興行の長さは約5時間の長丁場ながら、ダレることなく観客の目をひきつけていた。
■ プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.4 in OSAKA
日時：7月3日（日）
会場：メルパルクホール大阪
＜第20試合バンタム級5分3R＞
●ダイキ・ライトイヤー（修斗GYM神戸）
1R 3分35秒 左フックKO
○加藤ケンジ（K.O.SHOOTO GYM）
＜第19試合CKC2022-57.5kgトーナメント決勝 3分3R延長1R＞
○澤谷大樹（HAWK GYM／RISEフェザー級（57.5kg）4位）
2R 2分33秒 TKO
●松山和弘（ReBORN経堂）
※澤谷が優勝
＜第18試合ライト級5分3R＞
○キャプテン☆アフリカ（同級環太平洋王者／総合格闘技道場コブラ会）
判定3-0
●長田拓也（同級世界5位／BLOWS）
＜第17試合バンタム級5分2R＞
○前川大輔（総合格闘技道場コブラ会）
1R 0分37秒 グラウンドパンチTKO
●當房 桂（修斗GYMS直心会）
＜第16試合フライ級5分2R＞
△井口翔太（修斗GYM神戸）
判定0-1
△綿谷 誠（BLOWS）
＜第15試合ライト級5分2R＞
○石田拓穂（リライアブル）
2R 5分00秒 裸絞め
●後藤陽駆（シューティングジム大阪）
＜第14試合バンタム級5分2R＞
●キシシ（MIBURO）
判定0-3
○小川隼人（修斗GYM神戸）※プロデビュー戦
ーー休憩ーー
＜第13試合CKC2022-57.5kgトーナメント準決勝・第2試合 3分3R＞
●関口祐冬（修斗ジム東京／修斗フライ級（56.7kg）世界1位）
判定1-2
○松山和弘（ReBORN経堂）
＜第12試合CKC2022-57.5kgトーナメント準決勝・第1試合 3分3R＞
○澤谷大樹（HAWK GYM／RISEフェザー級（57.5kg）4位）
判定3-0
●翔（revolt）
＜第11試合バンタム級5分3R＞
○野尻定由（赤崎道場A-SPIRIT）
3R 0分27秒 グラウンドパンチTKO
●青柳洸志（修斗GYM神戸）
＜第10試合フェザー級5分2R＞
●山本健斗デリカット（同級世界1位／総合格闘技道場コブラ会）
1R 2分49秒 裸絞め
○飯田建夫（フリー）
＜第9試合バンタム級5分2R＞
△奇天烈（修斗GYMS直心会）
判定0-0
△和田教良（ガイオジム）
＜第8試合2022年度新人王決定トーナメント一回戦 女子ストロー級5分2R＞
●宝珠山桃花（赤崎道場A-SPIRIT）
判定0-2
○渡邊富紀恵（大道塾・修斗GYM神戸）
＜第7試合2022年度新人王決定トーナメント準決勝 フェザー級5分2R＞
○CHAN-龍（MMAZジム）
2R 5分00秒 腕ひしぎ十字固め
●神武羅☆ヒカル（NEW GROUND）
＜第6試合2022年度新人王決定トーナメント一回戦 バンタム級5分2R＞
藤谷敦史（マスタージャパン福岡）
中止 (木村が前日公式計量前に脱水症状を起こし欠場)
木村総一郎（パラエストラ加古川）
＜第5試合フェザー級5分2R＞
○宇藤彰貴（ゴンズジム）
1R 1分11秒 KO
●麻植裕太（MMAZジム）
＜第4試合CKC2022-57.5kgトーナメント一回戦・第4試合 3分3R＞
○松山和弘（ReBORN経堂）
1R 2分55秒 TKO
●都筑海杜（TEAM3K）
＜第3試合CKC2022-57.5kgトーナメント一回戦・第3試合 3分3R＞
○関口祐冬（修斗ジム東京）
不戦勝 (龍翔が前日公式計量前に熱中症を起こし欠場)
●龍翔（BLACK☆Jr）
＜第2試合CKC2022-57.5kgトーナメント一回戦・第2試合 3分3R＞
室屋宏幸（究道会館）
判定0-3
○翔（revolt）
＜第1試合CKC2022-57.5kgトーナメント一回戦・第1試合 3分3R＞
●松井大樹（MEIBUKAI）
判定0-2
○澤谷大樹（HAWK GYM）
＜OPファイト 第8試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生5・6年生部トーナメント決勝戦＞
●横井鉄生（正道会館KCIEL）
判定0-2
○太田晴之空（正援塾）
※太田が優勝
＜OPファイト 第7試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生3・4年生部トーナメント決勝戦＞
●中川義仁（真正会 秀勇館）
本戦 判定1-1 延長 判定0-3
○井関琥太郎（宮野道場）
※井関が優勝
＜OPファイト 第6試合キッズ修斗 キッズ6 32kg契約3分1R＞
○福万煌虎（総合格闘技道場BURST）
判定3-0
●坪田璃一（総合格闘技ゴンズジム）
＜OPファイト 第5試合キッズ修斗 キッズ2 24.5kg契約3分1R＞
○松村祐紀（総合格闘技道場BURST）
判定3-0
●松根浩人（Theパラエストラ沖縄）
＜OPファイト 第4試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生5・6年生部トーナメント1回戦＞
○太田晴之空（正援塾）
判定2-0
●望月陽和太（悟心塾）
＜OPファイト 第3試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生5・6年生部トーナメント1回戦＞
○横井鉄生（正道会館KCIEL）
判定3-0
●伊澤啓吾（真正会秀勇館）
＜OPファイト 第2試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生3・4年生部トーナメント1回戦＞
○井関琥太郎（宮野道場）
合わせ一本
●森凛太朗（誠空会）
＜OPファイト 第1試合CKC2022ジュニア新空手トーナメント・小学生3・4年生部トーナメント一回戦＞
●佐藤朝陽（悟心塾）
判定0-2
○中川義仁（真正会 秀勇館）
観戦に来ていたどこかのカップルが、ロビーで筆者の近くで雑談していた。
女性「うち（私達）の子も、私達のDNAを引き継いで、強くなるかな！」
男性
「強なるよ！ 俺に似て、男前になるしトム・クルーズと同じ誕生日で、今日（7月3日）やで、試合終わったらプレゼント買いに行こか！」
女性
「トム・クルーズ」の映画で『7月3日に生まれて』という映画あったやん！」
※実際は米国独立記念日の『7月4日に生まれて』、思わず筆者は、赤の他人にツッコミそうになったが、ぐっと我慢の子であった。
男性
「金網のペンタゴンでの試合に、うちらの子もいずれは試合させたいな！」
※いやいや、オクタゴンやしとまたまたツッコミそうになった。
女性
「そうやな、タイガーマスクがこの格闘技つくったらしいやん、金網でタイガーマスク飛びまわってたんや」
しかし、両方が関西漫才のボケ同士みたいな会話に笑いをかみこらえて、筆者の長時間観戦をやわらげてくれる一服の清涼剤となりました。
チャンチャン（笑）。
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