[ファイトクラブ]蘇れ昭和プロレス黄金期・団体の枠越え集結天才を偲ぶ~ジャンボ鶴田23回忌興行

[週刊ファイト6月9日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼蘇れ昭和プロレス黄金期・団体の枠越えて天才を偲ぶ~ジャンボ鶴田23回忌興行
 photo & text by 猫山文楽拳
・GLEAT田中稔拷問コブラで井上凌をKオー!
・祭りのあと・大仁田号泣
・「週刊ファイトこのやろう」
・義足凶器ケツアタック絢爛レジェンド対決
・鷹木信悟青柳兄弟を食らうもトロフィーに泣く
・復活のVM Evolutionに永田が加入?
・歴代三冠王者揃い踏みメインフルタイム時間切れ
・ジャンボはやはり最強だ
・賑わいを取り戻しつつあるバックステージ
・プロレスサウナ・森ノ宮生駒温泉&大井町カプセルホテル



 「全日本プロレスに就職します!」
 中央大学の学生時代に始めたアマレスでミュンヘン・オリンピックの日本代表選手に選出され、G馬場に見込まれて全日本プロレスに入団した鶴田友美は、1972年にテキサス州アマリロのファンク兄弟の元で修業しアメリカでプロデビュー戦を行ったのち凱旋帰国、73年10月G馬場とタッグを組んでインターナショナルタッグ選手権に挑戦する。
 最初からスター街道を歩くことが約束されていた。
 彼がその機会を生かし切れたのは、体格に恵まれた天才肌だったからということと、周囲の人々が自分にかけてくれた期待に応えるという、ショービジネスの成功に必須の才覚を備えていたからだ。
 「全日本プロレスのスポンサーはファンなんです。」
 G馬場の名言をもっとも近いところで、おそらくは耳にタコが出来るほど聞いてきたであろう人、和田京平レフリーが全日本プロレス専属リングアナ木原文人とともに手塩にかけて編成した全6試合がいかにプロレスファンが見てみたかったカードばかりだったのは後楽園ホールが久しぶりに超満員のお客さんであふれ返ったことからも明らか。
 ファンのため、ファン待望のカードを提供することでG馬場の教えを忠実に実践して見せてくれた。
 この日後楽園ホールに集まったプロレスファン、プロレス関係者は、すべてが昭和世代ではなかった。
 無事是名馬を絵に描いた如くの生きざまを貫いていたジャンボ鶴田、2000年5月13日に49歳の若さで亡くなった不世出の最強レスラーの偉業を讃えんと23回忌の追善に、老いも若きも、団体の枠を越えて、ベテランも若手も、年齢も立場も越えてひとつ屋根の下に集まった。

 それこそがプロレスの力であり、コロナで荒み切った人と社会の再生にいまこそプロレスを、テレビやユーチューブでなく、会場に足を運んで生の空気と臨場感、プロレスの灯で魂が燃える体験をひとりでも多くの人生に疲れた人が体感いただいて、プロレスラーがエキサイトする姿からエネルギーを貰って、力強く生きて欲しい。
 ジャンボの23回忌の追善に自らの引退試合を行ったタイガー戸口は、プロレスの未来に警鐘を鳴らすメッセージを残した。
 「お前ら、プロレスの灯を消すな。」
 ジャンボ鶴田、三沢光晴が去ったあとも、全日本プロレスの灯は消えることなく続いてきた。

 メインイベントの宮原健斗とジェイク・リーの渾身のバトルは、大観衆の拍手喝采を浴びながらエキサイト、勝負つかず決着は大田区のタイトルマッチに持ち越された。
 彼らのようなファイターがリングの上で命燃やして闘い続ける限り、プロレスの灯は消えないと信じられる明るく楽しく激しいプロレスだった。

■ ジャンボ鶴田23回忌追善興行
日時:2022年5月31日(火)18:30
会場:東京・後楽園ホール(観衆1588人超満員札止め・主催者発表)

GLEAT田中稔拷問コブラで井上凌をKオー!
<シングルマッチ 15分1本勝負>
◯田中稔 
 6分38秒 拷問コブラツイスト 
●井上凌

 オープニングはGLEATから田中稔が参戦、いや増すオーラで井上凌を圧倒。

ジャンボ鶴田トリビュートのジャンピングニー、決まり手ジャンボ憑依の拷問コブラツイストで完勝「オーッ」で締め。

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