[ファイトクラブ]NJCはザック・セイバーJr.が進化系の必殺技で2度目の優勝を勝ち取る!

[週刊ファイト4月7日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼NJC2022/ザック・セイバーJr.が内藤哲也を撃破し4年振り2度目の優勝!
 photo & text by 西尾智幸
・大阪城公園の桜は5分咲きだったが、大阪城ホールの観客数は3分咲き
・準決勝、決勝と2日間でも5千人と大苦戦
・首攻めの内藤、膝攻めのザック
・ザックのフィニッシュは“セイバードライバー”
・アンダーカードは結局両国への振りばかり
・デスペラードは何もせぬまま37秒で試合終了、そしてマスクを剥がされる
・藤波辰爾は前回タッグを組んだオカダ・カズチカ&棚橋弘至と対峙
・大会総括! 正直、熱気がイマイチなかった今大会


大阪城初! NJCの決勝戦だがファン離れは深刻、残念な客入り

 新日本で行われたニュージャパンカップ2022。今年は、50周年イヤーということもあり、史上最多の総勢48名で行われ、準決勝、決勝を大会初の大阪城ホール2連戦という形で豪華に開催された。
 26日の準決勝では、ザック・セイバーJr.と鷹木信悟、内藤哲也とオカダ・カズチカがぶつかり、ザック、内藤がそれぞれ勝ち上がった。
 お互いに、過去一度優勝しており、今回優勝すればザックは4年振り、内藤は6年振りとなる

 決勝の27日は、前日の大雨が嘘のように、春らしい好天に恵まれ、大阪城公園には花見に(桜は5~7分咲き程度だが)訪れるひとも多かったが、あの大きな大阪城ホールの中は、5分咲きにもならず、2987人と残念な結果になった。アリーナ席は明らかに後ろ側に席が無く、2階も花道側は黒幕で覆われ、反対側の両角は客を入れず、10000円、7500円とそれぞれの席の後方は空席だらけであった。コロナ前のDOMINIONなどで、満員御礼でパンパンだった同じ会場の雰囲気とは悲しいかな全然違うが、試合の方では観客を満足させてくれるのだろうか? いざ、大阪城決戦のゴングが鳴る!

NJC2022はザックが4年振り2度目の優勝で閉幕!

■ 新日本プロレス NEW JAPAN CUP 2022
日時:3月27日(日)14:00
会場:大阪城ホール 観衆2,987人(主催者発表)

<第8試合>
『NEW JAPAN CUP 2022』決勝戦
〇ザック・セイバーJr.
 24分43秒 セイバードライバー(ユー・スピン・ミー・ラウンド・テクノ・リミックス)⇒片エビ固め
●内藤哲也

 ロックアップからスタート。そして腕の取り合いなど静かな立ち上がり。
 アームホイップの掛け合い、そして同時にお互いが投げようとして両者尻もち状態。ニヤリと笑い、お互いに手を離す。
 その後、内藤がチンロック、首筋にエルボーの連打と首に標的を定める。更にショルダーネックブリーカーを決めようとするが、ザックは回避し反撃のヒザ集中攻撃。場外に逃げる内藤。ザックは内藤をリングに戻し、エプロンでロープ越しの卍固め!

 ザックは、手を休めず攻撃を続けるが、内藤も反撃に移る。雪崩式フランケンシュタイナー、
スイング式DDT、エスペランサなどで攻めたてる。更に、コリエンド式デスティーノを狙うが、ザックはカサドーラで切り返してフォール。そして十字架固め。内藤は延髄斬り、ザックがヨーロピアンクラッチ、内藤はバレンティア、ザックはザックドライバーと、まさに一進一退の攻防。
 時折、自分が攻めながらも脇腹を苦悶の表情で押さえるザックが気になったが、前日の鷹木戦で痛めたようだ。
 最後はザックが、スイング式DDTからのセイバードライバーで3カウントを奪い、優勝を果たした。内藤は、昨年9月に続き、同じ大阪の地でザックに連敗する結果となった。
 マイクを持ったザックは、控え室に戻ろうとする内藤を呼び止め『グラシアス!』とお礼をいい、そして『次はIWGP世界ヘビー級チャンピオン』と4月の両国大会での挑戦をアピールした。

 ザックの少年のように喜ぶ姿に『良かった、良かった!』と親戚のおじさんのように、拍手を送りたいが、正直な試合の感想を書くと、近年の大阪のビッグマッチのメインを考えると、今回の試合の攻防は手に汗握るという程の面白さもなく、今ひとつ試合のリズムも良く思えなかった。大詰めも、もっとカウント2.9の攻防があってのフィニッシュが望ましかったが、もともと膝の悪い内藤はそんなに機敏に動けないし、ザックもアバラの痛みで次の一手にすぐ行けず、一気に畳み込めなかった事もあり、会場もボルテージも上がりきれないままのフィニッシュで、ちょっとあっけなく感じた。そして、何より大きな会場に観客が少ない事で熱気がない。特に、人が少ない2階はその熱量が低く思えた。勿論、満身創痍で頑張った両選手の健闘は称えたい。

アンダーカードは結局両国大会の話題作りの試合多し

■その他の試合結果
<第1試合>
〇BUSHI
 7分20秒 逆エビ固め
●藤田晃生

<第2試合>
〇外道
バッドラック・ファレ
チェーズ・オーエンズ
エル・ファンタズモ
石森太二
 9分53秒 チェーズのCトリガー⇒体固め
田口隆祐
マスター・ワト
タンガ・ロア
タマ・トンガ
●邪道

邪道がクロスフェース・オブ・JADOを外道に極めギブアップ寸前にファンタズモが邪道にCトリガー。外道を強引に邪道の体の上に乗せて3カウント。試合後、バックステージで田口&ワトが石森&ファンタズモとのタイトル戦をやってもいいと話し、後日両国での闘うことが決定。

<第3試合>
〇タイチ
鈴木みのる
金丸義信
 8分05秒 横綱式カチ上げエルボー⇒片エビ固め
矢野通
石井智宏
●YOH

 試合後、前日からの流れもあり、タイチはKOPWのトロフィーを手に、矢野への挑戦表明。後日、両国での試合が決定。また、みのると石井は試合後も大乱闘。お互いに、やりたがっていたが、こちらはまだ一騎打ちの発表は無し。

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