ロシア開催ACA138三大王座戦、ポーランドFame MMA 13ラッパー対元UFC戦士!欧州二大会

(C)ACA

 3月26日(現地時間)にチェチェン共和国グロズヌイで『ACA 138: Vagaev vs Gadzhidaudov』が開催された。
 今大会では三階級の王座戦が組まれた豪華な大会で、その中でもヘビー級王座戦は本来は前大会のメインで行われる予定だったが、王者であるトニー・ジョンソンJr.が米国人である為、現在の社会情勢から入国出来ず中止となり今大会にスライドされた。今大会ではなんとかロシアへ入国し労働ビザが下りたので試合を行う事が可能となった。挑戦者のサリムギレイ・ラスロフは元王者であり、王座陥落したデニス・ゴルツォフ戦以降は六連勝なのだが、ジョンソンJr.が剛腕でKO連発してきた事もあり下馬評では王者が有利となっていた。しかし試合は激しいスタンドの殴り合いでラスロフの振り落とすような右フックがジョンソンJr.の顔を命中しジョンソンJr.が前のめりにダウン。レフェリーがすぐにストップし、まさかの王座陥落。ラスロフが王座返り咲きとなり、ヘビー級はパンチ一発で勝敗が決まるという事を証明した。メインではウェルター級王座戦が組まれ、王者アブバカル・ヴァガエフが接戦の末、僅差でウスタルマゴメド・ガジドウドフに判定勝ちして王座防衛。バンタム級王座戦は下馬評を覆し、挑戦者オレグ・ボリソフが王者マゴメド・ビブラトフに判定勝ちして新王者に輝いた。

■ ACA 138: Vagaev vs Gadzhidaudov
日時:2022年3月26日(現地時間)
会場:ロシア連邦チェチェン共和国グロズヌイ

<ウェルター級王座タイトルマッチ>
○アブバカル・ヴァガエフ(ロシア/王者)
 判定 2-1
●ウスタルマゴメド・ガジドウドフ(ロシア/挑戦者)

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○オレグ・ボリソフ(ロシア/挑戦者)
 判定 3-0
●マゴメド・ビブラトフ(ロシア/王者)

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○サリムギレイ・ラスロフ (ロシア/挑戦者)
 1R 1分40秒 TKO
●トニー・ジョンソンJr.(米国/王者)


(C)Fame MMA

 3月26日(現地時間)にポーランド共和国グリビツェで『Fame MMA 13』が開催された。 このFame MMAは2018年にポーランドで発足した格闘技イベントだが、テレビショー的な要素も強く、プロ格闘家だけではなくボクサー、ボディービルダーからラッパー、ユーチューバー、インフルエンサー、配信者など他分野の有名人に試合をさせる事により急成長を遂げ、現在はポーランド第二のメジャー団体となっている。
 今大会でもインフルエンサーであり地元ポーランドでは知名度が高いアンボクスオールことパウエル・スメカタリスキーとニトロことセルギウス・ゴルスキがキックボクシングルールで対戦。共にプロ格闘技は初めてだが現地での有名人同士という事で盛り上がり、判定でアンボクスオールが勝利した。
 そして共同メインイベントとして、眼球を緑色にする為に刺青をした事で有名なラッパー、ポペック・モンスターが、元UFC戦士であるノーマン・パークと対戦。ポペック・モンスターはラッパーだがMMAで何戦もしておりKSWで活躍、パークはUFCだけではなくKSW、ACB(ACAの前身)、Brave CF、BAMMAなど世界中のメジャー団体で試合をしているちゃんとした総合格闘家だが、近年はFame MMAでボクシングルールで試合したりしている。試合はモンスターがすぐに殴りかかっていくが、パークを殴った時に親指を骨折したらしくストップを要求。そのまま棄権となり、パークがTKO勝利となった。

■ Fame MMA 13
日時:2022年3月26日(現地時間)
会場:ポーランド共和国グリビツェ

<キックボクシングルール>
○パウエル・スメカタリスキー(ポーランド)
 判定
●セルギウス・ゴルスキ(ポーランド)

<ヘビー級>
○ノーマン・パーク(英国)
 1R 0分37秒 TKO
●ポペック・モンスター(ポーランド)