[週刊ファイト3月24日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼新日本尼崎/バレットクラブ遂に分裂! 高橋ヒロムと鈴木みのるは壮絶な男の意地の張り合い!
photo & text by 西尾智幸
・2022年ニュージャパンカップ、過去最高の48名だが果たして必要だったのか?
・第5試合でハプニング?! 選手が霧の中で見えない!!
・ジェイ・ホワイトがG.o.Dを追放宣言
・バレットクラブ、お家騒動の分裂、お家芸の乱入の詳細
・外道が邪道に鉄拳制裁
・G.o.D(タマ・トンガ&タンガ・ロア)と邪道はバレット追放の悲劇
・高橋ヒロムと鈴木みのるが大技なし!張り合いだけで成立させた試合
・ジュニアとヘビーの壁ってなんだ?!
新日NJCセミでバレットクラブついに分裂!波乱の尼崎大会
■ 新日本プロレス NEW JAPAN CUP 2022
日時:3月13日(日)16:00
会場:兵庫・ベイコム総合体育館 観衆2016人(主催者発表)
新日本の春の祭典、ニュージャパンカップの季節がやってきた!
今年は、50周年イヤーという事もあり、総勢48名の選手がエントリー! 過去最大の人数となったが、正直ヤングライオンをはじめ、残念ながらどう考えても決勝に辿り着くには無理がある選手も多く、質より量になっているだけでは、48人を売りにするのは、余り意味もないと思うが、とにかく年に一度の大きなイベントである事は間違いないし、尼崎に新日本は年一度しかやってこない希少な大会。公式戦は2回戦が4試合組まれていたが、まあ正直個人的にはわくわくするようなカードはなかったが、前振りでバレットクラブのお家騒動勃発かと思わせる伏線もあったし、メインのヒロムとみのるも前哨戦をバチバチと行っていたので、そのへんの内容は期待できるかなと想像しつつ、いざアマへ! 果たして、その結果はいかに?
<第5試合>
『NEW JAPAN CUP 2022』2回戦
○チェーズ・オーエンズ
10分33秒 パッケージドライバー⇒体固め
●タイガーマスク
まず、先にひとこと言わせて頂くと、照明を演出する為のスモーク、とにかく焚き過ぎ!! 光の効果さえなくなっている。ひとつ前の試合も少し多かったが、この時は酷い! 特に遠目に見ると光のカーテンになり、ゴングがなっても霧の中で選手がはっきり見えない!!
この2枚はPhotoshopで調整をしてもこれである。数分間は、こんな状態の中で試合が行われた。
肝心の試合の方だが、一時より脚光を浴びる事が増えたタイガー。先日までは、ジュニアタッグのベルトも保持していたし、試合前半もタイガーのほうが有利に進めて、何かやってくれるのではと期待したが、オーエンズはタイガーのダイビングヘッドバットを自爆させペースを乱すと、最後は十八番パッケージドライバーで3カウントを奪った。
<第6試合>
『NEW JAPAN CUP 2022』2回戦
○鷹木信悟
12分31秒⇒パンピングボンバー固め
●タンガ・ロア
ロックアップから、タックル合戦とのっけから熱くぶつかり合う両者。鷹木がセントーン、バックドロップ、雪崩式のブレーンバスター、ロアが、アンバランシュホールド、ダイビングヘッドバット、シットダウン式パワーボムなど大技を交互に繰り出す。
しかし、最後は鷹木がパンピングボンバーからそのまま固めてフォール! 順当勝ちというところか。この結果で、鷹木は先程タイガーに勝ったオーエンズと準々決勝で闘う事となった。
なにが起こった?! タマトンガ&タンガロア&邪道がバレット追放!
<第7試合>
『NEW JAPAN CUP 2022』2回戦
●タマ・トンガ
16分21秒 EVIL⇒片エビ固め
○“キング・オブ・ダークネス”EVIL
バレットクラブ同門対決となった一戦。タマには邪道、EVILにはディック東郷がべったりとセコンドにつく。ゴングが鳴る前から、タマがEVILを花道で襲撃!
試合が始まっても、暫くは場外が主戦場に…。
そもそも、バレット内が不穏な空気になったのは、リーダーのジェイ・ホワイトがアメリカでタマ兄弟を襲撃し、バレットには不要と宣言をした事を発端に、日本でもジェイの右腕的な存在の外道が、他のメンバーにジェイ側につくように半強制的に促す。戸惑う選手もいた中で、その答えがこの日に起こった出来事だ。
試合は、場外から戻ったあと、一進一退の攻防。終盤、タマが追い込む。シュープリーム・フローは、飛行機の様なフォームと高さで、決まったかと思ったが、カウント2.5。
トドメのガンスタンでは、カウント3を奪えたと思ったギリギリで東郷がレフェリーの足を引っ張り阻止。レフェリーが場外に落ちた隙に、東郷がタマの首にスポイラーズチョーカーを巻きつけると邪道が助けに入るが、突然SHOと裕二郎が乱入しタマにストンピング。今度はそこに石森&ファンタズモが駆けつけるとSHOと裕二郎は場外へ逃げる。しかし石森はタマを救出すると見せかけ羽交い絞めにすると、ファンタズモがサドンデス。その後レフェリーを戻し、EVILが必殺のEVILを決め、タマを仕留めた。
経緯の分からない観客はポカーンである。丁度この日の夜、日テレで最終回を迎えたドラマ『真犯人フラグ』の最後の畳み掛けのように、展開が早すぎて頭で整理がつかない(笑)。
大トリに、外道がゆっくりと登場し、相方の邪道にメリケン制裁を加え、タマ兄弟と合わせ3名を追放し第一幕終了。ただ翌日14日以降のカードがずっと発表されておらず、当日にやっと上がったと思ったら、14日以降はタマ兄弟&邪道vs.バレットメンバーの6人タッグがずっと続く。
トーナメントの結果待ちなら解るが、14日も15日も表の左ブロック対決で、この日の結果待ちは関係ないので、これでは「この日の分裂劇が起こらないと、この抗争カードは発表できなかったので。ハイ、ここから抗争第二幕です」と言っているようなものだ(笑)。
ところで、この分裂騒動、あなたは面白い? 面白くない? どっち?!
鈴木みのると高橋ヒロムの男の意地対決、痛みの伝わるプロレス
<第8試合>
『NEW JAPAN CUP 2022』2回戦
○高橋ヒロム
19分27秒 名も無きヒロムロール
●鈴木みのる