[ファイトクラブ]鷹の爪的考察・ドラゴンゲート2021 5度目の岡山しゃちほこ凱旋

[ファイトクラブ]公開中 [週刊ファイト12月30日合併号]収録

▼ドラゴンゲート2021 5度目の岡山しゃちほこ凱旋
 photo & text by 猫山文楽拳
・観客まぢギレ?場外乱闘逃げ遅れ?地方の愉しみ
・岡山プロレス王国計画を練る男
・年内最終岡山でシュンのハイテンション
・岡山名物エビ飯?
・神田裕之子どもを泣かす
・新人藤原拓磨全力で散る
・最初で最後のドラゴンゲート
・しゃちほこBOY20周年記念試合
・鷹の爪大賞2021・西日本担当記者編 


 プロレス興行回数日本一を誇るドラゴンゲートプロレスとはいえ、それでなくてもほとんどのプロレス団体が立ち寄ることなく通過していく岡山県に5回も興行を打ちに来てくれ、なおかつすでに来年も2大会、凱旋大会が確定している。

 昨年末岡山県に移住してきた西日本担当記者としては嬉しい限りだが。
 記者がドラゴンゲートプロレスの取材に出向くようになったきかけは岡山県小田郡矢掛町出身のプロレスラー「しゃちほこBOY」がドラゲーに所属していたことによる。

 ドラゴンゲートに岡山県小田郡矢掛町出身者が在籍していることそれ自体知る由もなかった。
 そういうことを教えてくれる知り合いもこの土地にはなかったから。
 ある日、倉敷のホテルにドラゴンゲートがやってくることを商店街に張ってあるポスターを見て知った。地元に来るから取材に行こうと思った。
 そもそも都会の生活に疲れ人間模様に嫌気がさしての移住生活にほんの少しの張り合いを求めて出戻って復帰しただけのことで、野望など鼻からなかった。
 しいて目的をあげるとしたらボケ防止だ。
 記者に復帰して、約1年が経過した。
 特殊な仕事に思われてか、岡山県に来られることそれ自体を重荷と取られてか、引く人は引いたし反対に、新たな出会いもたくさんあったので、出会った人たちにフォーカスを切り替えることにした。
 プロレス会場で声を掛けられることは岡山県ではほとんどない代わりになぜか九州地方にたくさん知り合いが出来た。
 九州ではとある団体のスタッフの皆さんの女子会に呼ばれて参加した。
 立場上人とは距離を置いてきた。馴れあう、仲良くすることを極力避けてきたのでいまの自分の変化に自分が一番驚いている。
 このごろでは、こう思うことにしている。
 必要な縁は必然。不要な関係は淘汰される。あえて自分から何かする必要は一切ないんだと。離れていく人間を繋ぎとめておくる必要はないし、ましてやこびへつらうなど断固有り得ない。
 無理せずただ流れのままにたどり着いた地方の体育館や劇場で、両手を広げて迎えてくれた人たちの優しい笑顔だけが残った。

観客まぢギレ?場外乱闘逃げ遅れ?地方の愉しみ

 ドラゴンゲートの地方興行には、プロレス観戦馴れしていないお客さんを多数お見掛けする愉しみ(失礼)がある。
 記者の地元岡山県とて例外ではない。
 普段めったにプロレスが来ない処で興行を打つので、プロレスのプの字も良く知らない老若男女が、街中に張ってあったポスターとか、地元のプロモーターさんにそそのかされて物見遊山に足を運んでくれる。
 でも、わけもわからずなんだろう的な好奇心で素直にプロレスを観に来て下さるお客さんこそいまの時代貴重でありがたい存在なんじゃないかと最近思い始めている。
 とにかくリアクションが楽しい。
 某大会で本当に起こった出来事なのだが、試合中リング脇にたむろしているR.E.Dの皆さんに「見えない!邪魔だ!」と激おこしている初老のお客さんがらっしゃっていて、石田凱土選手が素で困っていた。
 あと場外乱闘のリアクション。
 都会だと、座席を立って逃げない人がいたり、近寄って写真撮りだすとか逃げない危ない人たちがいる始末だが、地方のお客さんたちは素直です。

 蜘蛛の子を散らすみたいにものすごい勢いで逃げます。乱れたパイプ椅子の周りに手荷物が散乱してます。
 そこで先ほどの大家さんの話に戻りますが、安全な席とたかをくくっていた大家さんが座っていた場所にです。
 こともあろうにディアマンテが突入し、大家さんの座っていた椅子でジェイソンをいたぶるというアクシデントが発生。

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