しゃちほこBOYvs.望月成晃
なぜ今回しゃちほこBOYはあえて望月選手とのシングルマッチを地元岡山大会で実現させたのか。
プロレスラー20周年の年の最後の地元での大会で、地元で支え続けてくれるファンの前で、いまの自分の持てるすべての技を出し尽くさなければ勝てそうにない相手との試合にあえて挑みたかったのかもしれないと思った。
見せたかったのだ、地元のファンにいまの自分の生きざまをプロレスで。
プロレス興行がほとんど来ないで通過する岡山県に、ドラゴンゲートだけが何度も興行を打ちに来てくれるのは、しゃちほこBOYと支援者の尽力にほかならない。客層も幅広く家族連れから結構年配の人まで。
きょうは、試合開始前に多忙の合間をぬって会場に訪れてくれた赤磐市長がリング上から挨拶を行った。
しゃちほこBOYは今年プロレスラー生活20周年を迎えるにあたり、生まれ育った岡山県小田郡矢掛町でのプロレス大会の開催を行う予定であったが、間際に中止となる。コロナに阻まれた。
矢掛町は岡山県でも山間部に位置する小さな町で、近年観光客も増えつつあり移住者も増加傾向にあるとはいえ、典型的な田舎町で、若者はおそらく高校を卒業したら大半が都会へと出ていくのかもしれないが、記者は昨年末家族とこの町に移り住んで今月の26日で一年目となる。
プロレスの撮影の帰りに立ち寄り宿泊をした矢掛町の宿の窓から見上げた星空に魅了されたのがきっかけだった。
星の数ほどいるプロレスラー。
だが岡山県小田郡矢掛町出身のプロレスラーは、ドラゴンゲートのしゃちほこBOYただひとり。
彼が何度も地元に帰ってきてはプロレスを見せる理由は良くわかる。
地元の少年たちにプロレスを通して伝え続けているのだ。
「夢は叶う」と。
なにを隠そう記者も今年、夢をひとつ叶えた。
矢掛町に住んで地元岡山県でプロレス大会の取材をする、地元の選手の試合を映すという夢を、59歳にしてドラゴンゲートとしゃちほこBOYが叶えてくれた。
年齢も性別も関係ない。あきらめなければ叶う夢がある。
■ ドラゴンゲート FANTASTC GATE 2021
12月18日(土)17:00試合開始
岡山・山陽ふれあい公園総合体育館(赤磐市)(観衆246人・主催者発表)
<第1試合>
シュン・スカイウォーカー、●ジェイソン・リー
12分7秒 首固め
◯Eita、ディアマンテ
<第2試合>
ウルティモ・ドラゴン、土井成樹、●パンチ富永
12分45秒 BIGBOSSプレス⇒エビ固め
ドン・フジイ、堀口元気、◯BIGBOSS清水
<第3試合>
Kzy、◯U-T、JACKY“FUNKY”KAMEI
13分15秒 UTシューター
神田裕之、箕浦康太、●藤原拓磨
<第4試合 しゃちほこBOYデビュー20周年記念スペシャルシングルマッチ>
●しゃちほこBOY
11分2秒 顔面へのローキック⇒片エビ固め
◯望月成晃
<第5試合>
◯YAMATO、ドラゴン・キッド、奥田啓介、Ben-K
15分1秒 ギャラリア⇒片エビ固め
KAI、B×Bハルク、石田凱士、●H・Y・O
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