［週刊ファイト10月14日号］収録 ［ファイトクラブ］公開中
▼波乱か順当か？ドラゲー外国勢早くも消えた九州プロレスグローカルタッグトーナメント開幕戦
photo & text by 猫山文楽拳
・猛獣覚醒！初戦からメインイベント級の盛り上がり！
・琉球vs.大阪ぶっ飛びルチャ対決スパイダー試合に負けて己に勝つ
・真霜まさかのハイテンション温野菜投入もみちのくチャンプコンビの勢いに勝てず
・激戦突破！九州男児意地見せ剛腕ストームを玄界灘に沈める
・魂の咆哮「俺たちは命懸けでプロレスをやっている」
コロナ自粛で底冷えのイベント業界にあって、不景気どこ吹く風、平日月曜日の夜、仕事帰りのビジネスマンや家族連れでにぎわう毎回満員盛況のプロレス会場がに福岡にあると聞いて、記者は噂の「九州プロレス・マンデーナイトバイ」会場に潜入取材を試みた。
会場は、JR博多から市営地下鉄に乗り替え二駅の天神駅から徒歩1分という好立地にあり、会社帰りのビジネスマン、OLも立ち寄りやすいからか、この日も平日の月曜日というのに試合開始時刻の10分前ごろには、リングの四方感染予防対策でひと席ずつ開けての客席が満席となった。
地方のローカル団体と思って侮るなかれ。
ここは大会の模様を、プロのアナウンサーによる実況解説付きでユーチューブでライブ配信している。
そのためプロフェッショナルの映像班が機材を担いで待機。公式カメラマンも、メインとサブの2名体制。特筆すべきこととしてその映像のチーフカメラマン2名全員女性、そこにもう一名女性記者が参加して、リング下ほぼ女性のみ。プロレス会場でこんなケースはまず稀と言える。
だがこれまで体験して来たエプロンのなかで最もクールで、良い意味でピリッとした張りが感じられた。
言うまでもないことだがリングの周りは最前線。遊び場ではない。戦場だ。
リング周りを取り巻く人々の質の高さから、九州プロレスという団体が、いかにしっかりとした組織の基盤に支えられているかがわかる。
それ故に誇り高い最高クオリティのエンターテイメントプロレスの提供が成されているのだ。
■ 九州プロレス「MONDAY NIGHT VAI!＃7」グローカル・タッグトーナメント2021〈開幕戦〉
日時：2021年10月4日（月）
会場：福岡・西鉄ホール 観衆185名（満員）
猛獣覚醒！初戦からメインイベント級の盛り上がり！
全国から集結した代表タッグチームが地域の誇りを賭けて優勝を争う、グローカルタッグトーナメント開幕戦。
＜第1試合 タッグトーナメント一回戦＞
◯めんたい☆キッド ＆ 野崎広大
12分49秒 めんたい☆スプラッシュ⇒片エビ固め
●斎藤了＆神田裕之
オープニングから豪華なカードに驚愕。神戸代表はドラゴンゲートから百戦錬磨の斎了と神田。
対する九州はドラゲーとゆかり深いご当地名物めんたいキッドと緑の猛獣野崎広大。
めんたいが初回からドラゲーとあたるは半ば必然。
「絶対優勝するぞ！」
ゴングと同時に気焔あげためんたいに斎了が毒づく。
常日頃からノータッチルール、ハイスピードなプロレスを得意とする両雄に触発されたか覚醒したか、ベテランコンビを前にしても一歩も退かず臆さず試合をリードしていったのはめんたい＆野崎の九州勢。観客も拍手で後押し。
135キロの野崎が斎了をぶっ飛ばす。
だがさすがのドラゴンゲート、速いタッチワークであれよというまにめんたいを捕まえる。
めんたい負けじと斎了にダイビングフットスタンプを狙うがかわされ、神田、斎了のコンビプレーに苦戦を強いられる。
野崎がカットに入るも誤爆、斎了ロケットから、神田のダイビングエルボーと畳みかけられ窮地に陥るも二人相手に前足ラリアット、神田のジョンウー狙いを裏投げで切り返す。
斎了の往年の名技ダブルクロスで決めにかかるも辛くも逃れためんたいがハンドスプリングエルボーを狙うが、キャッチされ投げっぱなしジャーマンで吹っ飛ばされる。
斎了二度目のダブルクロスであわや3カウントかというところを驚異的な俊敏さでカットに入った佐賀が産んだ緑の猛獣が、二人をまとめて強烈なラリアットでなぎ倒したあと斎了をパワーボムで沈める。
この機を逃さずめんたいがスワンダイブミサイルキックから目も覚めるようなめんたい☆スプラッシュを鮮やかに決め、大先輩から金星奪って猛獣野崎と準決勝進出。
琉球vs.大阪ぶっ飛びルチャ対決スパイダー試合に負けて己に勝つ
＜第2試合 タッグトーナメント一回戦＞
グルクンマスク ＆ ◯首里ジョー
15分15秒 拳骨
ビリーケン・キッド ＆ ●アルティメット・スパイダーJr
最南端沖縄を背負って立つグルクン首里ジョーと衰えを知らぬ大阪エスペランサと帰って来たUSJの浪花ルチャドールコンビ対決。
大阪勢はセントーンの連携でグルクンの首を狙いに行くが、グルクン少しもひるまず得意の打撃で形勢逆転、首里ジョーにスイッチ。
