修斗世界ライト級王者・川名TENCHO雄生インタビュー!「タイトルは“北の野生児の仕留め方教えます”。教則として使えるような試合をお見せします!」

◎9.20 プロ修斗・後楽園ホール大会
 川名TENCHO雄生 インタビュー
 戦うしゃぶしゃぶ店 川名店長
「タイトルは“北の野生児の仕留め方教えます”。教則として使えるような試合をお見せします!」

ーー このコロナ禍においては、川名選手が店長を務めるしゃぶしゃぶ店[北海しゃぶしゃぶ 湘南藤沢店]でも影響が出てるのではないですか?
川名 そうですね。今は夜のみで3時間しか営業ができない状態です。取り扱っているのがラムしゃぶなので、どうしても夜の時間帯の営業になってしいます。お酒の提供もできませんし、客足も結構減っている状態ですが、店は開けるようにしています。お客様に忘れられないように。コロナが明けた時に皆さんに戻ってきて欲しいですからね。
ーー 飲食関係の方は本当に大変ですね。
川名 平日はほとんど自分一人で営業しています。
ーー お客さんもびっくりするんじゃないですか。チャンピオン一人ですか?って。
川名 格闘技ファンの皆さんは「え?」って感じです(笑)。でも格闘技ファンの皆さんにお店に来ていただくことが多くなったので皆さんに助けて頂いてます。嬉しい限りです。コロナが明けたら沢山の方に来ていただきたいです。笑顔でお迎えしますよ。
ーー 修斗以外に出た影響もあったんじゃないですか?
川名 はい、RIZIN見て来ましたと言う方も増えました。
ーー そのRIZINでは大幅なキャラ変更もしました。
川名 ちゃんと考えて意図的にチェンジしてるんですよ(笑)。
ーー よく笑い、よく喋る。キャラが180度変わったような。
川名 以前は怖いイメージを作っていた所はあります。人間って知らない者に対して恐怖を覚えるんです。そこであえて喋らなかったり、トゲのあるコメントしたりしていた部分はあります。そのストッパーを外した感じですね。今の方が自分の素の部分が出せていると思います。この店長職についた事が影響していると思います。名前にも「TENCHO(店長)」を入れましたし。
ーー ここ3〜4年の間、店長になったあたりから、かなり環境の変化が激しかったですよね。
川名 お店をオープンした2017年辺りからは本当に激動でした。開業、結婚から妻の出産。そしてアメリカPFL挑戦、コロナ禍のチャンピオンシップ、RIZIN参戦。目まぐるしかったですね。
ーー ご家族の皆さん、特に奥さんは大変でしたね。
川名 はい、頑張ってもらいました。このアメリカでの挑戦の時に「俺に投資してくれ!」と説得して。結果的には負けてしまって文句は言われましたが(笑)、選手としては大きな経験になりましたし、自信に繋がりました。自分の当時の立ち位置を確認する事ができた事は選手として大きな収穫でした。
ーー 海外では連敗という結果になりましたが、修斗では2017年から無敗、6連勝中です。
川名 そうですね。世界タイトルを奪った後に海外も視野に入れていたのですが、コロナの騒動が起きて、それもなかなか難しい状況になった時に良いタイミングでお話をいただきました。その自信を持ってRIZINに参戦したのですが、なかなか結果に繋げられてない状況です。
ーー RIZINではDEEP王者の武田光司選手、そして矢地祐介選手と対戦し、連敗という結果になりました。
川名 いい意味でも悪い意味でも更に細分化された自分の立ち位置が確認できた。ぼんやりとイメージできていたものが、ハッキリとくっきりと見えてきた、いい気づきになった感じです。試合の中でいろいろと試していた事もあって、それに確信が持てるようになりました。
ーー いろんな経験を経て約1年ぶりにホームである修斗帰還となります。そして初防衛戦です。
川名 早めにオファーを頂けていたのでしっかりとした準備ができたのは良かったです。
ーー 対戦相手は18歳、修斗では初参戦以来無敗の西川大和選手です。
川名 強い選手にしっかりと勝ってますし、挑戦者として資格は十分だと思います。確か中学卒業してから格闘技に専念しているとか・・?ご両親も、西川選手自身も振り切ってるなというイメージです。まだまだ彼は若い選手です。格闘技に対する覚悟は尊敬します。年齢の割にはいろんな経験も積んでいる選手です。ただその積んできたレベルに関して、自分のキャリアとは比べ物にならないと思っています。その部分の差が試合に影響してくると思います。
ーー 西川選手のファイトスタイルにはどういうイメージがありますか?
川名 “打倒極”満遍なくできるなというイメージですが、MMAファイターとしての完成度がまだ低いと感じています。
ーー どう戦っていこうとお考えでしょうか?
川名 彼のアクションを全て押さえ込みます。そして全局面で潰していきます。自分は5分5Rフルに使って徹底的に心を折りにいく構えです。修斗には特に目の肥えたファンが多いと思います。そのファンの皆さんを納得させるような試合になると思います。「今の川名に勝てる選手はいないな」と思っていただける試合になると思います。
ーー 若い芽は早めに摘んでおこうと。
川名 教則として使えるような試合をお見せしますよ。タイトルは「北の野生児の仕留め方教えます」でしょうか。なぜこのアクションをしたのか?なぜここで相手を動かすスペースを作ったのか・・。何度も見返せる戦術を楽しんで頂けるような試合になります。
ーー 噛めば噛むほど、見れば見るほど楽しめる試合。
川名 圧倒的な差を見せつけた上で、徹底的に心を折りにいきます。そしてこの映像を全国のジムで使って欲しいですね。この場合はこう動いてって。実戦で使えるいろんな技術をお見せします。幸いABEMAで何度も見れますからね。
ーー 楽しみにしています。全国の方に見ていただければお店の宣伝にもなりますしね。
川名 試合の翌日からお店に立ってますから、試合をご覧になった皆さんは是非いらしてください。
ーー 翌日からですか?!
川名 ボコボコの顔でも出てますよ。片目が開いてれば大丈夫でしょう。笑顔でベルト巻いてお迎えしますよ。

□選手プロフィール
川名TENCHO雄生   YUKI TENCHO KAWANA
世界ライト級チャンピオン/初防衛戦
かわな・ゆうき
[所属]Y&K MMA ACADEMY
[出身]神奈川県横須賀市
[生年月日]1991年2月5日(30歳)
[身長]170cm
[戦績]12戦10勝(1S・4KO)1敗1分
[最近5試合の戦績]
2018.03.25 ○(3R判定 3-0)ジン・テホ
2019.01.27 ○(3R判定 3-0)岡野裕城
2020.07.12 ○(1R3:48 KO)キャプテン☆アフリカ
2020.09.27 ×(3R判定 2-1)武田幸司 ※RIZIN
2021.06.27 ×(3R判定 3-0)矢地祐介 ※RIZIN
[Twitter]@yuki0205k


◎9.20 プロ修斗・後楽園ホール大会
 石井逸人インタビュー
 “憎しみ”を持たない初めてのチャンピオンシップ
 「俺はこの環境だからチャンピオンになれる」

ーー 昨年から今年にかけて行われたインフィニティリーグでは見事優勝なさいました。おめでとうございました。
石井 やはり自分には2ラウンドのリーグ戦は向いていないと改めて感じました。自分は尻上がりに調子を上げていくタイプ。そこを改めて知れたのが収穫かなという感じでした。
ーー 2勝2分という結果でした。戦ってみていかがでしたか。
石井 う〜ん・・・特に無いですね。ただ淡々と目的に向かって戦った感じです。相手云々も何もありません。ただ優勝という結果には満足しています。戦ってきた中で反省点が沢山見つかったので、それを一つづつ修正してきた所です。
ーー 最終戦、野尻(定由)戦後、優勝したのに一切笑わないのも印象的でした。
石井 嫌いだったってのもあるし、試合が終わってもノーサイドとかねぇからなって思っていました。判定も勝ったと思ってましたし、その思いが顔に出てたのかもしれません。目すらも合わせてないです。基本的に対戦相手のこと全員嫌いですから。
ーー 全員ですか?!
石井 そもそも試合を受けた時点で自分に勝てると思ってるわけじゃないですか。その時点でまずイラッとします。舐めてんなコイツって。ただ今回の相手が安藤さんなんですけど、仲がいい先輩なんです。嫌いじゃないし、むしろ好きな選手です。だから憎しみを持たない状態で試合するのが初めてなんです。
ーー 試合が決まった時点で入るスイッチが、今回はいつもとは勝手が違うという。
石井 そうなんですが、今回は自分からお願いしている立場です。憎しみのスイッチは入ってませんが、しっかりと試合へのスイッチは入れてます。その向こうにベルトがありますからね。
ーー 石井選手にとっても、安藤選手にしても複雑なオファーでしたね。
石井 ですが、使ってもらっている以上、お客さんに馴れ合いを見せるわけにはいきませんから。自分の人生が賭かってますし、そこはシビアに戦いますよ。
ーー 安藤選手とはどんなご関係なんですか?
石井 安藤さんは元TRIBE TOKYO MMA所属で、自分が移籍してきた時にはもういなかったんで重なってることはないんですが、出稽古先が一緒になることがあって。それで仲良くなって、結構練習してもらっていました。試合が決まってからは安藤さんの方が気を使ってもらって練習場所を変えてもらってるみたいで。
ーー 結構仲がいい間柄なんですね。普段の安藤選手はどんな感じなんですか?
石井 もうあのままですね。天才というのはこういう人なんだなと思います。修斗では田丸(匠)が天才と言われてますが、天才は安藤さんです。練習しなくたって強いんですから。なんでなんだろうって、練習してていつも感じてました。その安藤さんが今回、海外に行ったりいろんな所で練習してるみたいじゃないですか。そうまでしなきゃいけないって事は、それだけ自分を評価しもらってるって事だと感じています。その評価に対してしっかり応える為に、今しっかり作り込んでいます。
ーー 何もしなくても強いという言葉がしっくりきます。
石井 生物として強い感じです。まず骨が太い。根本的に骨格から違うんだと思います。それに勘もいい。田丸も一発で終わらされたじゃないですか。勝負に対する鋭い嗅覚・・野生の勘でしょうか。それも全て踏まえての天才だと思っています。
ーー いろんな意味で普段と違うオファーでした。知っている選手との対戦。そして今回は環太平洋タイトルへの挑戦となります。意外にも初めてのタイトル挑戦となります。
石井 確かにスイッチの入り方は違いましたが、タイトルへの挑戦という事で、また普段とは違う気持ちになりました。やっと来たなという感じで気合が入ります。
ーー 長かったですね。
石井 他所に出てフラフラしてみたり、階級変えたり。ようやくここまで来たなって。
ーー 環境を変えたり色々ありました。
石井 そうですね。いろんなことがありました。一度格闘技が嫌で離れた時期もありました。もう格闘技には戻って来ないという気持ちでした。そんな状態にあった自分を変えてくれたのが今の環境でもありました。この環境が自分に合っていたんだと思います。自分には不安だった時に拾ってくれた人や、応援してくれてる人の方が、俺を否定してる奴らより多いんです。その人たちと一緒に喜びたいし、その人たちにベルトを見せて恩返しがしたい。俺はその人達の為にも頑張らなきゃいけないんです。
ーー 今の環境が逸人選手にフィットしたんですね。
石井 苦しかった自分を救ってくれましたし、今は本当の石井逸人でいられる気がします。そして、ここにいると目標だったり、モチベーションが同じ連中が沢山います。この環境があったから格闘技をまた続けようと思ったし、続けられたお陰でタイトルへの挑戦というところまで来れました。この環境だからチャンピオンになれると自分は信じています。
ーー ベルトを巻いたら長南代表の涙が見れるんじゃないですか。
石井 泣かしたいですね。しっかり勝って長南さんにベルトをお見せしたいです。
ーー だいぶ大人しいインタビューになりました。
石井 出せと言われればなんぼでも出しますよ(笑)。でも今回は憎しみがないというのは大きいのかもしれません。ただケージで向き合ったら、感情は抜きにして殺す気で向かいます。俺も人生賭かってますから。


◎9.20 プロ修斗・後楽園ホール大会
初防衛戦を迎える“怪物”安藤達也インタビュー
「初防衛戦のプレッシャー?あるわけないでしょう(笑)!」

ーー 前戦は試合前から大きな話題となりました昨年11月の大塚隆史戦でした。注目の一戦でしたが安藤選手の膝の負傷によりTKOで敗戦。試合後は治療に専念する事になりました。
安藤 あの試合は自分にとっても気づきとなる試合でした。この時は万全の状態で試合に挑めたんですが、万全でもこういう事が起こるんだなって。試合後に病院に行く途中でいろいろと考えさせられたというか。自分を見つめ直す結果になりました。
ーー どんな状態だったんですか?
安藤 相手のローキックをカットしようとした瞬間にパーンと音がして。それからステップ踏んだ瞬間に足に違和感を感じて、膝関節がおかしい事に気づきました。その後、組まれたんですが足に力が入らないので、もう戦えないとレフェリーに伝えました。自分からギブアップするのはホントに嫌だったんですけどね。相手も狙ってますし、それをあのタイミングであの場所にもらってしまいました。もらってしまう運も実力ですから、自分の負けです。
ーー 怪我が最悪の状態にならなかった事が救いでしたね。
安藤 はい。1ヶ月は安静にしてたんですけど、手術はなんとか免れて思ったより早く帰ってくることができました。歩けるようになってからは、膝のリハビリも兼ねて山を登るようにしました。
ーー SNSでも拝見しましたが、最近いろんな山に登られてますよね。
安藤 今までも好きで登ってたんです。自然が好きだって事もあるんですが、格闘技のトレーニングももちろん必要ですけど、基本的な歩くという事も必要だと感じています。登山に関しては頂上へ向かうプロセスが好きなんです。下調べして、準備して。目的の頂上へ向けて進んで行く感じが。
ーー 修行先のアメリカでも山にも登られてましたね。
安藤 登りました。8時間くらいぶっ通しで歩きました。日本とは比べ物にならないくらいタフです。死ぬかと思いました。
ーー そんなに危ないんですか?!
安藤 スケールが違い過ぎました。掴むところも無い結構な岩場で、1分くらい動けなくなって。これはヤバイって(笑)。あれはいい経験でした。あの経験はいろんな事に繋がると思います。
ーー そのアメリカへはもちろん格闘技の修行にいかれてたんですよね。
安藤 はい。以前にも世話になってたサクラメントのアルファメールに行きました。一緒に練習してた川原波輝選手に声かけてもらって行くことにしました。
ーー ただこの時期の渡米って結構大変だったんじゃないですか?
安藤 もの凄い大変でした。結果的に移動だけで行きに二日、帰りに二日かかりました(苦笑)。
ーー そこに検査諸々が入るわけですから、とんでもないですね。
安藤 なのでしっかりプラン立てて行きましたよ。そういう状況も勉強になりましたし、いい経験になりました。
ーー 格闘技の面でもいい経験は得られましたか?
安藤 技術面ではもちろん、調整の仕方、試合への戦術、プランニング全てにおいて新しい事が学べました。
ーー 一番の収穫は?
安藤 フィットネスやコンディショニングの部分です。水泳のトレーニングを結構取り入れて。心肺の強化は特に勉強になりました。これを取り入れる事でかなり心肺機能の強化につながりましたし、いろんな事に気付くことができました。これは日本に帰ってもしっかり取り入れてやっています。もちろん格闘技の技術面でも勉強になりました。また一つステージが上がった感じです。
ーー 俄然、今回の初防衛戦が楽しみになりました。挑戦者は石井逸人選手です。以前からのお知り合いなんですよね?
安藤 一緒に練習をしていました。その時期から「いつか当たる時が来ると思います」とも話ていましたから。インフィニティリーグ優勝したのを見て、そろそろなんだなとは感じていました。
ーー 一緒に練習もされていたということですが、石井選手にはどんな印象をお持ちですか?
安藤 結構頑張っちゃう、素直な選手という感じです。
ーー 石井選手はいつも対戦相手への憎しみスイッチを入れて試合に挑むそうですが、今回はその気持ちが持てない初めての試合になるそうです。
安藤 その気持ちをスイッチにしてるって、めっちゃ素直でいいヤツじゃないですか!憎しみという感情を持って試合に挑める事自体が凄いと思います。僕にはできない。彼の試合を見てて思うのが、練習の時の方がもっと強いと思います。試合だと緊張しちゃうのかな。
ーー 技術面での石井選手の印象は?
安藤 “打倒極”全体のバランスがいいです。特に寝技が上手ですよね。
ーー どういう展開を予想していますか?
安藤 なんとなくなイメージはありますけど・・・特に考えていないです。判定になったら分が悪いでしょうから、決着つけに行きますよ。きっちりと差を見せて防衛します。もっと上を目指している途中ですし、ここで止まっていられません。
ーー 初防衛戦のプレッシャーなどはありますか?
安藤 あるわけないでしょう(笑)!最後まで諦めずに自分に勝って、勝負に勝って。気持ちのいい試合を見せます。格闘技は英語で「MatialArts(マーシャルアーツ)」。やっぱりアートなんですよね。自分の人生賭けたアートの部分を、見て頂く皆さんに感じてもらいたいです。しっかり決着つけます!

対戦カード・大会概要

9・20 秋のプロ修斗・後楽園ホール大会ではダブルチャンピオンシップの開催が決定!


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▼6・26プロ修斗 飯野タテオvs.新井丈 決定!
 ”格闘技界一のキチ〇イ”入江代表が語る「新井丈」と「修斗」

[ファイトクラブ]6・26プロ修斗 飯野タテオvs.新井丈 決定!”格闘技界一のキチ〇イ”入江代表が語る「新井丈」と「修斗」

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