アブダビUAE Warriors 22、ポーランドKSW63、ロシアEFC 40のMMA3大会

(C)UAE Warriors

 9月4日(現地時間)にアラブ首長国連邦アブダビで『UAE Warriors 22』が開催された。
 このアブダビ・ウォリアーズは豊富なアブダビのマネーで世界各国からファイターを集結させた万国博覧会の様な豪華なMMA大会として2012年に第一回大会が開催された。その後、音沙汰がなかったが、2015年になって突如、復活。その後はUAE Warriorsと大会名を変更し、コンスタントに大会を開催している。
 今大会のメインはバンタム級戦でショーン・バンチとラニー・サーデが対戦した。パンチは長年ベラトールで活躍した選手で、サーデはACB、ブレイブCFなど欧州系の大会で実績を積んできたムエタイベースの選手。メジャー団体上がり対地理的に中東に近い欧州勢が迎え討つというシチュエーションとなった。試合はテイクダウン狙いのパンチがテイクダウンを奪ってグランドで上を奪う。こうなるとサーデは劣勢となるが、2Rには逆にサーデがスタンド打撃で追い込む場面も見せた。パンチも打撃を繰り出すが基本は組みついてテイクダウン狙いでグランドで上を奪う。結果、判定は割れたが僅差でパンチが判定勝ちとなった。
 セミファイナルでは、ヘビー級戦が組まれ、日本のライジンに参戦経験のあるブラジルAsperaFCヘビー級王者のリカルド・プラセルとあのヴァレンタイン・オーフレイムに勝利した実績のあるロシアのミハイル・モクナトキンが対戦。試合はサンボ王者ながらMMA経験が長いモクナトキンが打撃で圧倒。プラセルはダウンを奪われグランドで殴られる。足関節を下から仕掛ける場面は見せたプラセルだが、モクナトキンにダウンを奪われ、スタンド打撃勝負を避ける為に引き込みを繰り返す。試合は判定にもつれ込んだが、モクナトキンが判定勝ちとなった。

■ UAE Warriors 22
日時:2021年9月4日(現地時間)
会場:アラブ首長国連邦アブダビ

<バンタム級>
○ショーン・バンチ(米国)
 判定 2-1
●ラニー・サーデ(ドイツ)

<ヘビー級>
○ミハイル・モクナトキン(ロシア)
 判定 3-0
●リカルド・プラセル(ブラジル)



(C)KSW/Polsat

 9月4日(現地時間)にポーランド共和国ワルシャワで『KSW 63: Crime of the Century』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会のメインではウェルター級王座戦が組まれ、ロボコップの異名を持つ王者ロベルト・ソルディッチがパトリック・キンスルの挑戦を受けた。キンスルも30戦以上の実績を持つ選手だが、下馬評は圧倒的にソルディッチが有利となっている。試合は1Rにダウンを奪ったソルディッチがキンスルのタックルを潰してグランドで上になって攻める。2Rは逆にキンスルが上を奪うもソルディッチもギロチンを極めかけるという展開。そして3Rにはテイクダウンに成功したソルディッチがグランドで圧倒。最後はマウントを奪い鉄鎚を叩き落とし続け、キンスルが動けなくなりレフェリーがストップ。ソルディッチがTKO勝利で王座防衛を果たした。

■ KSW 63: Crime of the Century
日時:2021年9月4日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ワルシャワ

<ウェルター級王座タイトルマッチ>
○ロベルト・ソルディッチ(ポーランド/王者)
 3R 2分55秒 TKO
●パトリック・キンスル(チェコ/挑戦者)

<ミドル級>
○パヴェウ・パブラック(ポーランド)
 判定
●ダミアン・ジャニコフスキー(ポーランド)

<ヘビー級>
○ダルコ・ストシッチ(セリビア)
 判定
●ミハウ・アンドレシャク(ポーランド)

<バンタム級>
○ヤコブ・ヴィクワッチ(ポーランド)
 1R 1分57秒 ギロチンチョーク
●アントゥン・ラシッチ(クロアチア)

<ウェルター級>
○トマシュ・ロマノフスキー(ポーランド)
 1R 1分59秒 TKO
●アレクサンダー・ラカス(クロアチア)



(C)EFC

 9月4日(現地時間)にロシア連邦アリメチエフスクで『EFC 40』が開催された。
 このEFC(Eagle Fighting Championship)はロシアのMMA団体Gorilla Fighting ChampionshipをMMA無敗で引退した元UFCライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフが買収して、大会名をヌルマゴメドフのニックネーム「ジ・イーグル」に変更し、メジャー団体となるべく精力的に活動している。2021年にはUAE Warriorsとの合同興行も成功させた。
 今大会のメインはヘビー級でウラジミール・デインコとアンソニー・ハミルトンが対戦した。イーグルFC、ヘビー級エースであるデインコと、元UFC戦士のハミルトンという、ロシアで勝利を重ねた地元選手と、メジャー団体から乗り込んでいた海外選手の対決という形となった。試合はスタンドでの打ち合いで前に出てくるハミルトンにカウンターでダウンを奪ったデインコ。その後は猛獣が襲い掛かるようにデインコがパンチ連打で圧倒。頭を抱えて防戦一方のハミルトンのバックを奪ってパンチ連打。ハミルトンが動けなくなるのを見てレフェリーがストップし、デインコがTKO勝利となった

■ EFC 40
日時:2021年9月4日(現地時間)
会場:ロシア連邦アリメチエフスク

<ヘビー級>
○ウラジミール・デインコ(ロシア)
 1R 2分56秒 TKO
●アンソニー・ハミルトン(米国)

<ヘビー級>
○アミン・エルガシェフ(ウズベキスタン)
 1R TKO
●アラン・マキトフ(ロシア)

<ウェルター級>
○ラスール・マンマエフ(ロシア)
 判定
●エドゥアルド・ラモン(ブラジル)