[週刊ファイト8月26日号]収録
▼『HERO29』新宿FACE大会参戦&ケン・片谷リアルバースデー
・生誕54度目にしてBirthday初試合
・同郷の保坂秀樹選手への想い
・保坂秀樹追悼・藤波辰爾参戦『HERO29』
・Birthdayマッチを勝利で飾る
・大切な仲間と“プチ”バースデーパーティー
8月13日、お陰様で54回目の誕生日を迎えました。
同時にこの日は、“バリアフリープロレス”『HERO29』新宿FACE大会に参戦しました!
生誕54度目にしてBirthday初試合
20年以上プロレスをやっていて、誕生日当日に試合というのは記憶にありません。おそらく今年が初めてだと思います。
この際、試合観戦がてら多くのファンに誕生日を祝ってもらおうと目論んだのですが、現実はなかなかそうもいきませんでした。
ご承知の通り、東京は四度目の緊急事態宣言下。さらに、東京都の一日の感染者数が5千人を超えるなど、相変わらず緊迫した生活が続いています。
本来なら、お盆休みの真っ只中ですので、行楽やプロレス観戦にもってこいの時期なんですが、こんなご時世ですのでチケットの営業も難儀を極めました。どうしても外出を控える傾向にありますので仕方ありません。
『中止か? 強行か?』HEROのスタッフも頭を抱えたことと思います。
それでも、HERO29は開催に踏み切りました。
感染防止対策は念には念を入れ、出来得ることを最大限行いました。座席数は、最大定員の4分の1にまで抑え、正に儲け度外視での開催です。
HEROが、今大会をどうしても開催したかった理由…。それは、8月2日に癌のためこの世を去った天国の保坂秀樹選手に、どうしても今大会を観てもらいたいとの願いがあったからでした。
同郷の保坂秀樹選手への想い
保坂さんは、素顔の保坂秀樹としてはもちろん、ワイルド軍団のワイルドシューターとしてHEROに連続参戦していました。
HERO正規軍とワイルド軍団との抗争の中で、オイラも保坂さんとは何度も対戦しています。
保坂さんは、新潟県糸魚川市の出身です。
オイラが早稲田大学のボランティアサークルで糸魚川市を訪れるようになり、地元の方々と交流を深めていく中で、保坂さんのことをご存知の方とも知り合うようになりました。ゆくゆくはボランティアの一貫で、糸魚川でプロレスを行うことも考えていました。もし実現したら、その時は絶対に保坂さんにも協力して欲しい。そのためにも必ずや癌に打ち勝ってリング復帰して欲しいと願っていました。
そんなやり取りも虚しく、保坂さんは逝ってしまいました。またもや大切な仲間を憎き癌に奪われてしまったのです。
昨年、オイラが網膜剥離で入院した際、手術前の診断で『肺に影がある』と再検査を強いられました。
結果的に何でもなかったことがわかると、すぐに保坂さんから『肺癌じゃなくて本当に良かった』とメッセージをいただきました。
ご自分が癌との試合の真っ最中だというのに、オイラの体を心配してくれた優しい保坂さん。
どうして癌というやつは良い人の命ばかり奪っていくのでしょうか?
保坂秀樹追悼・藤波辰爾参戦『HERO29』
試合前には保坂さんの追悼セレモニーが行われました。
ワイルドシューターの遺影はワイルド軍団の同志ワイルドベアーが、そして保坂秀樹選手の遺影はFMW時代からの盟友リッキー・フジさんが抱えました。
誰からも愛された保坂さん。葬送のテンカウントゴングでは、会場のあちらこちらからすすり泣く声が聞かれました。
『HERO29』の大きな目玉として、藤波辰爾選手の参戦発表がありました。
プロレスラーとして、日々大きな成長を遂げている聾レスラーの友龍が、言わずと知れたレジェンドレスラーの藤波さんと、メインイベントで初タッグを結成するということで大きな関心が集まりました。
藤波さんに憧れているのは、なにも友龍選手だけではありません。かくいうオイラだって中学高校時代、テレビや会場で“ドラゴンコール”を送ったファンの一人です。
メインでは、しっかりと藤波さんのいる赤コーナーのセコンドに付き、試合後はちゃっかりツーショット写真までお願いしてしまいました(笑)。
Birthdayマッチを勝利で飾る
さて、肝心のオイラの対戦カードですが、『ケン・片谷&後藤恵介&清水来人vs.ワイルドベアー&ワイルドZERO&大野“ワイルド”翔士』の6人タッグマッチです。
“ワイルド軍団”とは、実に5年ぶりの対戦となります。
実は、『HERO正規軍vs.ワイルド軍』の抗争には既に決着がついています。
一時は、ワイルド軍にHEROの興行権を奪われましたが、その後HERO正規軍が取り返し、抗争は収束を迎えました。
ところが、今回は保坂秀樹ことワイルドシューターの弔いの意味もあるのか、ワイルド軍が再びHERO正規軍に闘いを挑んできたのです。
HEROの豊島会長は、迎え撃つHERO正規軍のメンバーに、若い後藤恵介と清水来人を指名しました。しかし、若い二人だけでは心配要素も拭えないと考えたのか、助っ人にオイラの名前を挙げたのです。
オイラにとってもワイルド軍との対戦は望むところですので、二つ返事でこのお話を受けることにしました。
試合は、当然のごとく荒れ模様。開始のゴングが鳴る前からワイルド軍が仕掛けて来ました。
若手二人をリング下に蹴散らすと、3人でオイラを襲ってきました。どうやら、正規軍の司令塔であるオイラを先に潰してしまおうという作戦のようです。
不覚にもオイラは、3人掛かりのスーパーパワーボムを食らってしまいました!
これはさすがに効きました。食らった瞬間、首から腰にかけて電気が走ったかのような激痛に襲われたのです。
たまらずオイラは場外にエスケイプ。しばらく動けなくなってしまいました。
こうして、試合は実質2対3でスタートしました。当然、正規軍は劣勢に立たされ、若い二人は完全にワイルド軍にいたぶられる展開となってしまいました。
中盤過ぎ、ようやくオイラは自軍のコーナーに戻ることができました。
ちょうどその頃、後藤が試合を逆転していました。“チャンス!”とばかりに後藤からタッチをもらいます。
標的を大野に絞り、いいところで来人に繋ぎました。ここで、来人のパワー殺法が炸裂!
最後はタイミング良くオイラのパイルドライバーがベアーに決まり、きれいに3カウントを奪うことができました。
◯ケン・片谷&後藤恵介&清水来人
6分15秒 パイルドライバー⇒体固め
●ワイルドベアー&ワイルドZERO&大野“ワイルド”翔士
今後の展開を考えたら、ここはオイラが決めるのではなく、若い選手に取らせるべきでした。しかし、実際のところそこまで余裕はありませんでした。それだけ、ワイルド軍に鬼気迫るものがあったのだと思います。
後藤と来人、若い二人もその辺のところはよくわかってくれていたようで、試合後のインタビューでは『次回は自分たちが決める!』とリベンジを誓ってくれました。
ワイルド軍団との抗争第2ラウンドはまだまだ始まったばかりです。
かくして『HERO29』は無事終了しました。
緊急事態宣言下、緊迫したムードの中で興行は行われましたが、満席のお客さんに囲まれ事故無く終わって本当に良かったと思います。
大切な仲間と“プチ”バースデーパーティー
試合後、観戦に訪れた友だちが、オイラのために“プチ”バースデーパーティーを開いてくれました。
雨の中、横浜から駆け付けてくれた同級生たちです。今はなかなか会うことができませんが、気のおけない仲間との談笑は、日頃のストレスを忘れ何よりの癒しとなります。
この年齢になると、しがらみや利害関係無く、本音で語り合える友だち付き合いというのはほとんど皆無となります。そういった意味でもいつまでも大切にしたい大事な仲間です。
誕生日に際し、今年もたくさんのプレゼントや祝福のメッセージをいただきました。
この場をお借りして御礼申し上げます。
中には、ジャ◯ーズファンを彷彿とさせる大うちわを掲げて応援してくださった方がいました。まるで、アイドル歌手にでもなった気分です(笑)。
皆様の温かい応援を受け、また一年頑張ってプロレスを続けていくことができます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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