ドラゴンゲートしゃちほこBOY凱旋天恵闘龍プロレス砂漠岡山を潤す


 岡山県は、プロレス砂漠地帯だ。
 晴れの国と言う呼び名通りに、日中の降水量は全国有数の少なさで、梅雨の時期ですら昼間に雨が降ることはほぼなく、梅を干すにはもってこいだが、真夏の日差しは沖縄かマイアミ並みに強烈だ。
 だからというわけではないと思うが、岡山県には、プロレス団体がなかなか来てくれない。
 日照率が高い温暖な気候ゆえ、桃やマスカットの出来は素晴らしい反面、プロレス砂漠地帯の岡山県のしかも山あいにある矢掛町に生まれたにも関わらずプロレスラーになったしゃちほこBOYの存在は、岡山県のプロレスファンにとって、プロレスという大海からもたらされた一滴の希望の雫であり、しゃちほこBOYと共にやってきてくれるドラゴンゲートはまさに天空から飛来してきて砂漠を潤す恵の雨を降らせてくれる龍雲の如し。

 今宵ホテルセントイン倉敷に集ったプロレスファンは、そのほとんどが岡山県民であり、ドラゴンゲートとしゃちほこBOYの凱旋を心の底から待ちわび、すべての試合大きな拍手をもって選手を迎えた。


 小規模な地方の大会ならではのアットホームな雰囲気のなか、観客選手一体となってプロレスを楽しんだ。
 こじんまりとしたホテルの宴会場でのプロレス大会は、当然のことながら花道もなければスモークも焚かれないし、後楽園ホールやエディオンアリーナのような豪勢な照明設備ももちろんのことない。
 だが選手と観客の距離感がとても近く(コロナ対策により適切な距離は保たれていた)それがために、選手も普段とは少し違ってグッとくだけていて、プレイ中にもおよそ大きな規模の大会では決して出さない一面を垣間見せてくれる。
 ご当地選手と地元のファンとの固い絆に感動させられ、普段は遠くで光り輝いているスターたちの人間味に触れたような感覚を味わえる、それが地方大会の醍醐味なのだ。

■ ドラゴンゲート しゃちほこBOY凱旋倉敷大会
日時:8月7日(土)18:00
会場:倉敷市・ホテルセントイン倉敷(観衆210人・主催者発表)

<第5試合 4ユニットエキサイティングバトル 1/60 HIGH-END vs NATURAL VIBES>



◯YAMATO
ドラゴン・キッド
Ben-K
 16分16秒 ギャラリア⇒エビ固め
Kzy
横須賀ススム
●FUNKY“JACKY”KAMEI

<第4試合 1/45>




箕浦康太
●ジェイソン・リー
 10分53秒 切り返しの応酬から押さえ込む⇒エビ固め
◯Kagetora
奥田啓介

<第3試合 1/30>



●しゃちほこBOY
ウルティモ・ドラゴン
神田裕之
 10分44秒 SBシューター
B×Bハルク
KAI
◯SB KENTo

<第2試合 1/20>


堀口元気
KING清水
◯ホーホー・ルン
 12分21秒 ホーロール
斎藤了
●パンチ富永 
ヨースケ♡サンタマリア

<第1試合 1/15>




◯シュン・スカイウォーカー
ドラゴン・ダイヤ
ラ・エストレージャ
 12分27秒 SSW→エビ固め
石田凱士
ディアマンテ
●H・Y・O

 神戸2DAYSビッグマッチのあとの疲れをまったく感じさせない激闘の連続、全試合メインイベントさながらの全力プレイに、観客は声援こそ送ること出来なかったが、代わりに熱い視線と惜しみない拍手を送った。
 
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