[ファイトクラブ]8・1神戸:吉野正人引退試合:秘蔵写真含む計77枚蔵出し総力大特集

[週刊ファイト8月12日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼吉野正人引退試合:どこよりも沢山の写真蔵出しの総力特集
 photo & text by 西尾智幸
・吉野正人【引退】の2文字が見えない位の華麗な動き!
・ムーンサルトアタックはもう芸術作品の域
・ありがとう“SPEED STAR” みんな涙!! 感動のラスト!
・「俺はスピードスターとして21年、走りきったぞ!」
・イタコネ時代-YOSSINO&ミラノA.T.等レア秘蔵写真一挙蔵出し!


■ DRAGONGATE “SPEED STAR FINAL”
日時:2021年8月1日(日) 15:00 試合開始 観衆:3,580 人(札止め)(=主催者発表)
会場:神戸ワールド記念ホール

 闘龍門に入門し、2000年9月2日にメキシコでデビューした吉野。その後『地球上で最も速いレスラー』と称えられ、“スピードスター”の異名で数々の名勝負を残し、ドラゲーの全てのタイトルも戴冠。順調かに思えたが、2017年1月、試合中に頸椎ヘルニアと中心性頸椎損傷という大きなケガをした。その時点で、いつもと痛みが違う。これはたとえ復帰できても、長くは続けられないなと思い、3年後の40歳で20周年というキリのいい年に引退しようと考えていた。
 2019年の末、来年引退すると宣言。しかし、2020年はコロナの流行で、無観客などで通常興行数も激減した為、このままでは、その雄姿を見届けられないファンも出てくるという配慮もあり、今年2021年の8月まで引退を延長。途中、欠場もあったが、東大阪の地元興行から復帰し、遂にこのラストマッチの日がやってきた。

 真夏の神戸、少し歩くだけで汗がにじみ出てくる中で、館内は通常の半数とはいえ、3580人の札止め。外とは違う熱気があふれていた。
 また、フロアーには多くのスタンド花が届けられており、佐野巧真、琉球ドラゴンプロ、仙女、石川梨華、福本豊などプロレス関係や著名人も多く、吉野の交流の深さを垣間見る事ができた。

吉野正人ラストマッチ全容!感動のフィナーレを貴重グラフで徹底検証

<第8試合=60分1本勝負 吉野正人引退試合>
B×Bハルク
○Eita
 32分19秒 Imperial Uno⇒片エビ固め
土井成樹
●吉野正人


 吉野、最後のパートナーはやはり、土井成樹。何度か土井の裏切りがあったものの、ドイヨシで締めるのは、ファンも嬉しい限りだろう。
 吉野にとっては泣いても笑っても最後の闘いだ。先発は、土井とハルク。腕の取り合いなど、クラシカルな攻防で静かにスタート。吉野とEitaもロックアップからスタートし、立ち上がりこそ静かだったが、徐々に展開が変わって、一発が厳しい技もお互い繰り出し始めた。

 本当に、引退なの? と疑ってしまうほど、吉野のスピードは衰える事無く、自在に動き回る。最後まで、“スピードスター”でなくてはならない、吉野のプライドであり、こだわりでもある。

 中盤、土井との合体攻撃も完璧。また、吉野が繰り出した場外へのムーンサルトアタックの弧の描き方も芸術であった。その後、Eitaは椅子を持ち出し、吉野の腹部を突き、更に攻撃しようとするが、土井がそれを奪い取り、Eitaを殴ろうとすると、吉野を指差し、あっちをやれと、また裏切りを唆し、一瞬躊躇したように魅せたが殴る相手はEita! フルスイングで、椅子が抜けるほどの一撃。
 写真を見て、改めて気づいたのだが、吉野はやはり首を押さえている場面が多かった。しかし、そこを攻められても最後まで折れずに、闘い続けた事もプロ意識の強さだろう。

 終盤、ソル・ナシエンテがガッチリと決まり、更に土井もハルクを場外で押さえつけ、完全にギブアップを聞くのみかと思いきや、これを極めきれず。最後は、Eitaの急所攻撃で流れが変わり、吉野はハルクにボコボコに蹴られ、そしてトドメはEitaのImperial Unoの2連発でマットに沈み、天を仰いだまま、21年間のプロレス人生に幕を閉じた。

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