[週刊ファイト7月29日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼大満足のプロ格幕ノ内弁当GAM-1CLIMAX2021尾原毅堂々初戴冠!
photo & text by猫山文楽拳
・KENZO善戦も完敗いまはこれが現実
・SMITH地獄を見る
・鉄生ゲレーロバチバチ再び
・圧巻見応えのメインイベント
7月18日、がむしゃらプロレスにおける最強男を決めるトーナメント戦が、会場の一角アントニオ猪木のブロンズ像の製作者である村田善則さんの手によるドン・タッカー矢野像が見守る中、開催された。
だからというわけではなかったと思うが・・今回のがむしゃらプロレス大会は、前回とはかなり様子が変わって、いつか見た猪木イズム華やかなりし新日本プロレスの格闘技の祭典を彷彿させる渋めのストロングスタイルのプロレスを見せるベテラン尾原毅が勝ちあがり、最後はハードコアファイターの鉄生をGAMアームロックでねじ伏せ堂々初戴冠に輝いた。
がむしゃらプロレスは現存する社会人プロレス団体のなかで最古参に属する団体で、3年後には20周年を迎えようとしている。それだけ歴史ある団体だからこそというのはあるのだろうが、緩急織り交ぜとりどりのプロレス、思わず息を呑む空中技あり美技あり一瞬の隙が命取りの緊張感みなぎるグラウンドレスリングあり、ヘビー級のずしんと応えるぶつかりあいありそこに適度に緩さもあって、大満足のプロレス格闘技幕ノ内弁当、お腹いっぱい胸いっぱい堪能させていただいた。
KENZO善戦も完敗いまはこれが現実
トーナメント戦初出場のKENZOは、体も大きくかつまた、SNSでも自己アピールに余念がない。ハングリー精神とプロレスラーらしいビッグマウスが好感持てる期待の新人。
今回のトーナメント戦前も、SNSで誰よりも怪気炎をあげていたのだが結果はあえなく初回敗退。
もっとも、初回からテクニシャンの尾原と当たってしまったのが運のつきとしか言いようがない。
ウエートと勢い力技だけではプロレスは勝てない。むしろそのことを実践で学べる機会が持てたことこそ得難い経験だったのではないか。
リング上では負けて勝者の握手を拒否したが、内心はきっと感謝していたに違いない。
いつの日か有言実行実力を身に付け腰にベルトを巻くその日まで、プロレスラーを続けて欲しい。
<第2試合 GAM1 CLIMAX’2021 1回戦 時間無制限1本勝負>
●KENZO
8分38秒 裏腕十字固め
◯尾原毅
SMITH地獄を見る
トーナメント準決勝、がむしゃらプロレスの代表SMITHが登場。
尾原の関節技を警戒して、ゴングと同時に付かず離れずほどよく距離を取っていたがあっというまに捕まって、一瞬で腕をがっちり極められる。