[ファイトクラブ]HIACサンダードーム金網Bブレア&Bラシュリー王座防衛!SゼインKO葬

©2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

[週刊ファイト7月1日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼HIACサンダードーム金網Bブレア&Bラシュリー王座防衛!SゼインKO葬
 (c) 2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
 タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・マンディ・ローズとナタリアCMなしで9分45秒だと違って良く見える?
・凶器公認:SD女子王座戦20分ベイリー身体張りビアンカ・ブレアover
・映画『TENET』からひも解く評論家の仕事と格闘マスコミのガイド役割考
・セス・ロリンズとセザーロだから濃い試合には違いないも丸め込み地獄
・アレクサ・ブリス呪術:シェイナ・ベイズラー高敗率-大掛かり仕掛けナシ
・インディー数え唄4年ぶりサミ・ゼイン勝利ケビン・オーエンズ休養観測
・攻防良くてもお客不満にさせる反則決着:リア・リプリー防衛シャーロット
・AEW王座戦と同じケツMVPマッキンタイアの足引っ張りラシュリー防衛
・サンダードーム仕様PPVとしては最後だったヘル・イン・ア・セル地獄檻


 ヘル・イン・ア・セルは天上のある金網なので、UFCオクタゴンと違ってアリーナ大会の場合、お客さんから「よく見えない」との苦情が頻繁にでていた次第であり、サンダードームでやるPPVとしては最後に選ばれた。4週間後のテキサス州フォトワース、ディキーズ・アリーナで開催される『マネー・イン・ザ・バンク』はフルに客入れするため、これがモニター画面での観客参加というパンデミック期間の象徴だったサンダードーム仕様ともPPV大会としてはこれが見納めに。ということで、秋とか初冬に開催されるイメージだった巨大金網を、テレビ番組としてここでやってしまおうとなった。だからからなのか、天上に両者が上がってでの殴り合い場面はナシにするとか、全体の構成をよく考えてあったのは誉めるしかない。

 本戦としては6試合だけのきっちり2時間50分内という、昔のPPV時間枠に納めたのは高評価だろう。もっともWWEネットワーク視聴なので記者は自身の都合に合わせて開始ボタンだったが、あとで知ったことによると生配信は遅れて始まったらしい。また、原則SmackDownのカードはSDの実況・解説2人、RAWのカードはRAWの放送陣3名が担当したのだが、同一空間で比べると後者のしょぼさが目立つとか課題も露呈している。


 本誌のベストマッチは、サミ・ゼインがケビン・オーエンズを下したカード。これは拡大版でたっぷりやる。

 あえてSmackDownのLIVE放送にレイ・ミステリオのローマン・レインズ挑戦を持っていったため、現在のWWEの顔であるローマン帝国様にポール・ヘイマン、それにミステリオ家を出すセグメントはなく、メインは25分45秒とたっぷり尺を貰ってドリュー・マッキンタイアとボビー・ラシュリーに闘わせたのは見ごたえあり。CMナシだとこれがやれる。
 檻にするのは外部介入ナシにするためと毎度言うんだが、毎回必ず邪魔が入るのはもう困ったお約束。完全にクレイモアが決まったのに、フォールの際にMVPがマッキンタイアの足を引っ張ってカウント3させないというのは、このルールでは反則にならないというお膳立てはロジックに反するのだが、試合中身は激しかったし、うまく練ってあったので良しとするしかない。

※参加して闘った選手たちは全員必死だったが、介入ありのフィニッシュにはいくつか異議がある。全試合、豊富に写真を使いオモテに出せない詳細と濃い分析に斬り込んだ徹底完全網羅版は近日ファイトクラブ公開、金曜発売の週刊ファイト7月1日号に収録します。

■ WWE PPV ヘル・イン・ア・セル
日時:6月20日(現地時間)
会場:米フロリダ州タンパ サンダードーム(イングリング・センター)

<KICKOFFマッチ 女子戦>
○ナタリア
 9分45秒 シャープシューター
●マンディ・ローズ

◆“EST”ビアンカがベイリーとのHIAC戦を制して王座防衛に成功
<SD女子王座戦 ヘル・イン・ア・セル>
[王者]○ビアンカ・ブレア
 19分45秒 ハシゴの上にKOD
[挑戦者]●ベイリー

 “EST”こと王者ビアンカ・ブレアがPPV「ヘル・イン・ア・セル」のSD女子王座HIAC戦で対戦した元王者ベイリーをKODでラダー上に叩きつけて王座防衛に成功した。金網に囲まれたHIAC戦でビアンカは長髪ムチ攻撃やドロップキックで攻め込めば、ベイリーはビアンカの左腕に噛みつくとサンセットフリップ・パワーボムで金網に叩きつけて「お前が望んだ試合だろ」と挑発した。ビアンカもスパインバスターやパイプ椅子攻撃、さらに自身の長髪をベイリーに縛り付けて竹刀攻撃で追い詰めると、ベイリーはラダー攻撃で反撃を狙ったが、最後はビアンカがベイリーをセントーンからのKOD(キス・オブ・デス)でラダー上に叩きつけて(痛ぁああ!)王座防衛に成功した。アルミ製ハシゴの曲がり具合がえぐい。身体張ったベイリーの名演は必見!

<第2試合 シングルマッチ>
○セス・ロリンズ
 16分15秒 丸め込み
●セザーロ

◆“小悪魔”アレクサ・ブリスが呪術で翻弄!敵対するシェイナ・ベイズラーを撃破
<第3試合 シングルマッチ>
○アレクサ・ブリス
 7分00秒 ツイステッドブリス
●シェイナ・ベイズラー

 “小悪魔”アレクサ・ブリスがPPV「ヘル・イン・ア・セル」で対戦したシェイナ・ベイズラー(with ナイア・ジャックス、レジナルド)を呪術で操りながら、ツイステッドブリスで仕留めて勝利を収めた。アレクサはパペットのリリーを侮辱したシェイナと対峙すると不敵に笑いながらダブル・ニーやセントーンを放ってシェイナに攻め込んだ。さらにアレクサは「私を見ろ」とシェイナに呪術を掛けて関節技を回避するとDDTやドロップキックで攻撃。終盤にはアレクサが呪術で操ったセコンドのナイアにレジナルドをビンタ攻撃させると・・・な、な、なんじゃこれは? キリフダ・クラッチを狙うシェイナにシスター・アビゲイルからのツイステッドブリスを叩き込んで勝利を収めた。アホか、これは。う~む、こういうカードもありました。

<第4試合 シングルマッチ>
●ケビン・オーエンズ
 12軍40秒 顔面的中ヘルヴァキック
○サミ・ゼイン

<第5試合 RAW女子王座戦>
[王者]●リア・リプリー
 14分10秒 反則
[挑戦者]○シャーロット・フレアー
※反則のため王座移動ナシ

◆MVP檻内介入!ラシュリーがマッキンタイア最後の挑戦退けて王座防衛成功
<第6試合 WWE王座ヘル・イン・ア・セル戦>
[王者]○ボビー・ラシュリー
 25分45秒 丸め込み
[挑戦者]●ドリュー・マッキンタイア

 王者ボビー・ラシュリー(with MVP)とドリュー・マッキンタイアがPPV「ヘル・イン・ア・セル」のWWE王座HIAC戦で激突すると、ラシュリーがマッキンタイアの最後の挑戦を退けて王座防衛に成功し、これによりマッキンタイアはラシュリーが王者である限りWWE王座に挑戦することができなくなった。

 負ければ2度とラシュリーには挑戦できないことを条件に対戦したマッキンタイアは金網やポストにラシュリーを叩きつけて先制すると鉄製ステップや竹刀で猛攻。ラシュリーも密かに受け取ったMVPの杖で反撃するも勢いが止まらないマッキンタイアはスパインバスターやパワーボムを放って試合を圧倒した。

 中盤にはサミングを食らったマッキンタイアがラシュリーに押されてレフェリーに誤爆すると代理レフェリーが入った隙にMVPも金網内に忍び込んで試合に介入。これに怒ったマッキンタイアがクレイモアでMVPを沈めると、ラシュリーにはプロテクトしない頭突きグラスゴー・キッスと激しい攻防を展開していく。最後はクレイモアを狙うマッキンタイアの足をMVPが掴んで妨害した隙に、ラシュリーがマッキンタイアを丸め込んで3カウント。

 ラシュリーが死闘を制して王座防衛に成功するとマッキンタイアはラシュリーが保持するWWE王座には挑戦することができなくなった。

記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン