フィル・デフリーズがヘビー級王座防衛!KSW 60

(C)KSW/Polsat

 4月24日(現地時間)にポーランド共和国ウッチで『KSW 60: Narkun vs. De Fries 2』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会のメインはヘビー級王座戦にして、王者対王者対決となった。現ヘビー級王者のフィル・デフリーズに、現ライトヘビー級王者のトマス・ナルクンが挑戦するという階級を超えた王者対決となった。この両者は過去にも対戦しており、その時は階級上であるデフリーズが判定勝ち。その後、ナルクンはライトヘビー級王者として防衛を重ね、同階級では敵無しという強さなので、再度、階級上のヘビー級に挑戦する事となった。試合は積極的に攻めるナルクンがまずテイクダウンに成功するも、すぐにスイープして立ちあがったデフリーズが逆にテイクダウン。その後も体格を生かしてグランドで上から殴るデフリーズ。2Rも同じようにグランドで上を奪ったデフリーズがナルクンを固定して殴り続け、遂にレフェリーがストップ。デフリーズが王者対決を制して防衛を果たした。
 またライト級王座戦も行われ王者マリアン・ジュコフスキが挑戦者マチェイ・カジェスコと対戦した。下馬評ではジュコフスキが圧倒的有利となっていたが、試合も下馬評のまま、ジュコフスキが強烈な右ストレートでダウンを奪うと、グランドでバックを奪ってチョークで一本勝ち。見事にジュコフスキが王座防衛を果たした。
 そして元ボクサーでポーランドでも知名度の高いアフリカ系黒人移民のイズガベ・ウゴノウがMMA二戦目に挑戦。マレク・サモチェクと対戦した。ボクシング王者を相手にスタンドで殴り合いは避けたいサモチェクは組みついてテイクダウンを狙うもウゴノウが必死で耐え逆に得意のパンチを叩き込む。結果、グランドで上になったウゴノウがパウンド連打で攻めるも、サモチェクも下から三角締めを狙うという展開になった。しかし2R、ウゴノウが急に失速。スタミナ切れなのか棒立ちになり、そこをサモチェクが連打からテイクダウン、マウントポジションを奪いマウントパンチ連打にウゴノウは動けずレフェリーがストップ。サモチェクが逆転TKO勝ちでボクシング王者を下した。

■ KSW 60: Narkun vs. De Fries 2
日時:2021年4月24日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○フィル・デフリーズ(英国/王者)
 2R 3分37秒 TKO
●トマス・ナルクン(ポーランド/挑戦者)

<ライト級王座決定戦>
○マリアン・ジュコフスキ(ポーランド/王者)
 2R 4分24秒 リアネイキドチョーク
●マチェイ・カジェスコ(ポーランド/挑戦者)

<ヘビー級>
○マレク・サモチェク(ポーランド)
 2R 0分27秒 TKO
●イズガベ・ウゴノウ(ポーランド)

<フェザー級>
○パトリック・カツマルチク(ポーランド)
 判定
●ミハウ・ソビエフ(ポーランド)

<ミドル級>
○アレクサンダー・イリッチ(クロアチア)
 1R 3分44秒 TKO
●アドリアン・ドゥデック(ポーランド)

<フェザー級>
○ヴォイト・バルボリク(クロアチア)
 2R リアネイキドチョーク
●クシュフトフ・クラチェク(ポーランド)

<女子ストロー級>
○カロリーナ・ボイチ(ポーランド)
 判定
●アレクサンドラ・ローラ(ポーランド)

<80キロ契約>
○イオン・ソルドゥ(モルドバ)
 1R 2分19秒 TKO
●カスペル・コジョゼブスキ(ポーランド)

<バンタム級>
○パトリック・スルディン(ポーランド)
 判定
●ヤコブ・ヴィクワッチ(ポーランド)