(C)UFC
日本時間3月21日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXを舞台にUFCファイトナイト・ラスベガス22が開催され、メインイベントでミドル級のタイトル戦線を占うデレク・ブランソン対ケビン・ホランドの試合が行われた。序盤にホランドの強打を浴びたブランソンが膝から崩れ落ちるシーンがあったものの、すぐさま立て直してテイクダウンを取るなど全体を通してみれば試合をコントロールしたのはブランソン。フルラウンドの末にジャッジは3名ともがブランソンの勝利を支持し、ユナニマス判定で勝ち星を手に入れた。セミメインイベントでソン・ケナンとマックス・グリフィンが対戦したウェルター級マッチはグリフィンが1ラウンドでKO勝利を遂げた。なお、当初、セミメインイベントとして予定されていたグレゴール・ガレスピー対ブラッド・リデルのライト級マッチは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)プロトコルに従い、今回のイベントでの試合は中止とし、後日に延期されることが決まっている。
■ UFCファイトナイト・ラスベガス22:ブランソン vs. ホランド
日時:現地時間2021年3月20日(土)、日本時間21日(日)
会場:アメリカ・ネバダ州ラスベガス/UFC APEX
【メインイベント】
<ミドル級マッチ 5分5ラウンド>
○デレク・ブランソン
判定3-0(49-46、49-46、49-46)
●ケビン・ホランド
デレク・ブランソン
「フィニッシュできずに少し残念。コーチから“おい、冷静になれよ。楽しむんだ。すべての試合をフィニッシュするなんてできない”と言われた。いい試合ができている。もう少しタフな相手を用意してもらえる立場にいると思うんだけどね。少し上位のランカーとか。それを望んでいる。あいつはずっとしゃべっていたけど、言い返すつもりはなかった。こういうポジションになれているようだから、好きなだけしゃべらせてやればいい。俺はただ、コツコツやっていくだけ。テイクダウンも決めたし、動き回っていた。自分のポジションをキープして、あいつには話させてやったんだ。フィニッシュしたかった。あいつが早いのは分かっていたこと。勝ったのは俺だ。それには満足している。俺は37だけど、総合格闘家としてのゴールはもっとうまくなっていくこと。年齢は関係ない。ただの数字さ。もっともっとうまくなって勝ちたい。自分の目標を達成し、タイトルショットを手に入れるにはここで勝たないといけなかった。きつい戦いだったけど、勝利を手に入れた。2021年はどでかい1年にしたい。でかい試合がやりたい。自分を高めていきたいんだ。こういうトレーニングキャンプは簡単じゃないけど、俺は楽しんでいるし、もっとうまくなっている。俺はあの星を目指している」
【セミメインイベント】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○マックス・グリフィン
1ラウンド(2分20秒)KO
●ソン・ケナン
マックス・グリフィン
「彼の試合を見てプレッシャーが好きじゃないと分かった。アレックス・モロノがプレッシャーをかけて押し込んでいた。彼は相手を追い詰めているときしかうまくできていない。だから、こっちがプレッシャーをかけていったんだ。右の強打はヤバいけど、俺の方が右手は強い。もし向こうが当てたくても、俺には5インチ長いリーチがある。見せつけてやらないとな。相手に右を当てて、向こうが(ふらつくのを)見て、それからパウンドを浴びせた。彼はいいヤツだけど、誰とも戦っていなかった。彼が打ち負かしてきたヤツらは大したことない。俺はいろんなヤツと戦ってきた。コルビー・コビントン、エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス、マイク・ペリー、アレックス・オリベイラ、ゼリム・イマダエフ。そういうヤバいやつらとやってきたんだ。彼はそうじゃない。それを俺が証明した。セミメインイベントに変わったと連絡を受けたときは泣いてしまった。今年の正月に、チームと話してセミメインイベントに出て、圧倒しようって話していたんだ。神様がかなえてくれた。ESPNに出演したあと、セミメインイベントに抜擢されて、あんなにすごいノックアウトを決められるなんて。これ以上いいことなんてないよ。今年にメインイベントをやりたい。今年はランキングにも入りたい。自分が幸せで笑っているとき、俺は誰かを痛めつける。嫌なやつだろ。本当の俺は楽しんで、ふざけて、でも集中している。流れに身を任せるんだ。今日はそれができた」
【メインカード】
<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○モンツェラート・ルイス
判定3-0(28-29、27-29、28-29)
●シャイアン・ベイズ
モンツェラート・ルイス
「キャリアを通してアンダードッグになるのには慣れているわ。私が勝つことを気に食わない人たちがいるのも分かっているけど、別にいいわ。そのおかげでもっとエネルギーが湧いてくるし、自分はやれるんだって思える。何がやって来ようとも、両手を広げて受けて立つ。いろいろ条件をつけるようなタイプじゃない。起きることを受けて立つ方なの。次に何があるかは待ってみるつもり」
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○エイドリアン・ヤネス
3ラウンド(0分27秒)KO
●グスタボ・ロペス
エイドリアン・ヤネス
「とてもいい気分だ。ドリルもスパーリングもグラップリングもローリングもずっと続けてきた。その成果が出たことは本当に良かったと思う。今回の試合はすべてが想定通りに進んだ。思い通りに攻めていけた。相手がスペースを開けてくれたから、そこを狙ったのさ。コーチに、打てるようなら狙うと言ってあった。オクタゴンに入るたびに、みんなに俺の名前を覚えてもらいたいと思っている。注目してもらいたい。みんなを楽しませることが俺にとっては名誉なこと。俺たちは戦うことで金をもらっている。これが俺の夢だし、同時にみんなを楽しませたい。あまり自分を露出させるのは好きじゃなかった。試合の最初からガンガン攻めていったわけじゃない。冷静に、落ち着いて、しっかり対応した。それが功を奏したんだと思う。とどめを刺すことはあまり考えていなかったけれど、そうなるだろうとは思っていた。今週はずっとそう思っていたんだ。ただ、ショットを選んで一貫性を保つ必要があった。今回のトレーニングキャンプではそれが一番のポイントだったからね。その成果が今日のオクタゴンで発揮できた。自分がこの階級のトップにいるような気持ちでいるけど、このブロックでは新参者だ。グスタボ・ロペスはタフなファイター。彼のパワーは尊敬していた。だからこそ1分もかかった。メラブは彼をフィニッシュできていないのに、トップ15にいる。俺はフィニッシュした。それが何を表しているかってことさ。俺にとってはとても大きな意味を持つ。まだまだやらなきゃいけないことがある。自分自身に証明することもたくさんある。仕事はまだ終わりじゃない。ここからが長い。この階級のトップに立ちたい。戦い続けたいし、アクティブで居続けたい。5月のカードに入りたいんだ。今年はあと3回か4回は試合したい。フィニッシュしたいね。自分にとって一番興味があるのはファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれることじゃなく、パフォーマンスボーナスをもらうこと」
<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○タイ・トゥイバサ
1ラウンド(0分49秒)TKO
●ハリー・ハンサッカー
タイ・トゥイバサ
「最高の気分だ。勝利を手にするのはいつだって最高。負けるのは決して良いもんじゃない、それだけは確かだ。試合に臨み、やり遂げた。目の前にいるのはただの別の体。俺は一生懸命トレーニングして自分のことを気にしている。対戦相手や彼らが何をするかは気にしない。自分が健康で準備ができていれば誰にでも勝てると思う。みんなは俺をUFCのベテランと呼ぶけど、正直言うと、MMAを学んでいるところだと思う。まだまだ時間が必要で、もっと学ぶべきことがあると思う。まだ始まりに過ぎない。興奮しているよ。俺は息子を養うためにここに来ている。だからこれをしているんだ。相手は負けちゃったけど、それがファイターってもんだ。ファイターは直前のオファーで試合に参加する人のこと。そんな彼にエールを送るよ」