UFCファイトナイト・ラスベガス17:1年ぶりのオクタゴンでSトンプソンが圧勝


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 日本時間12月20日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXを舞台に開催されたUFCファイトナイト・ラスベガス17のメインイベントでウェルター級のスティーブン・トンプソンとジェフ・ニールが対戦し、5ラウンドを戦い抜いた末に、トンプソンがユナニマス判定で圧勝した。セミメインイベントのバンタム級マッチで対戦したジョゼ・アルドとマルロン・ヴェラの一戦はフルラウンドの末にアルドが勝利を手に入れた。

■ UFCファイトナイト・ラスベガス17:トンプソン vs. ニール
日時:現地時間2020年12月19日(土)、日本時間20日(日)
会場:アメリカ・ネバダ州ラスベガス/UFC APEX

【メインイベント】
<ウェルター級マッチ 5分5ラウンド>
○スティーブン・トンプソン
 判定3-0(50-45、50-45、50-45)
●ジェフ・ニール

スティーブン・トンプソン
「オクタゴンの中での逆境には慣れている。ビセンテ・ルーケ戦は両手を骨折して終わったし、今回は右膝を痛めてしまったけど、そんなことは頭の後ろに置いてやるべきことをやるしかない。最高の気分だよ。ジェフ・ニールはものすごくタフだ。打っていくたびに、岩かと思うくらいだった。ずっと前に出てくるしね。全力で大ぶりのケリを顔面に食らわせてやったのに、それでも前に出てくるんだ。ケガはしたけど、自分のパフォーマンスにはとても満足している。最高の気分だよ。彼は素晴らしいボクシングのベースがある。ポジションを保つのもうまい。ラウンドの序盤は彼がイラついていたと思うけど、ポジションから出ることはなかった。いつも、俺がイラつかせたら、相手は普段ならやらないことをやってくるんだけどね。彼は違った。ずっと良いポジションをキープしていたし、前に出続けてきた。あれはすごいと思ったよ。俺たちは尊敬し合って試合していた。最高だった。4ラウンド目が終わった後、膝蓋骨だと思った。右足に凝りがあるように感じたし、ああこれは膝蓋骨だなと。膝を曲げようとしたら、筋肉だった。あまりひどくないことを願っている。手術にならないといいけど。戦うのだから、アップダウンはあるし、ケガもつきものだ。でも、痛みは後で感じればいい。そのためにトレーニングしているんだから。俺は15歳の頃から戦っている。どのファイターだって、コンディショニングのプロセスを経て試合に臨んでいる。痛かろうがなんだろうが、試合中は無視だ。自分の思うような角度に動けなかったから、やりながら学んで調整しないといけなかった。でもそれだけのこと。彼はプレッシャーをかけてくるタイプ。俺にやるべきことは落ち着いて、歯を食いしばって打ち込んでいくことだった。ジェフ・ニールとビセンテ・ルーケに良い形で勝利できたから、トップ5の誰かとやらせてほしい。俺はまだランキング5位にいるんだ。ホルヘ・マスビダルなら最高の試合になりそうだ。前にもやったことがあるからね。どうなるか見てみよう」

【セミメインイベント】
<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ジョゼ・アルド
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●マルロン・ヴェラ

ジョゼ・アルド
「とてもいい気分だ。この勝利のために必死にがんばってきた。この勝利が必要だった。試合中も調子が良かったんだ。第1ラウンドがかなり良かったのは分かっている。第2ラウンドは向こうがさらにアグレッシブにきた。それで、第3ラウンドを取らないといけないと思ったんだ。そのためのトレーニングは積んでいる。とても強力だったと思う。だからこそラウンドを取れた。(バンタム級に)慣れてきている。最初の試合でマルロン・モラエスとやって、その後、タイトルに挑んだ。今回が3試合目で、かなり良くなっている。この階級に自信もついてきた。長い道のりなのは分かっているから、一歩ずつ進んでいこうと思っている。2人の元王者の対決をみんなも見たいはず。(T.J.ディラショーは)バンタム級の元チャンピオンだし、俺はフェザー級の元王者。みんながそれを見たがっていると思う」

【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ミシェル・ペレイラ・リマ
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●ケイオス・ウィリアムズ

ミシェル・ペレイラ・リマ
「今回の試合には戦略を立てて臨んだ。今日の相手がかなり危険だってことは分かっていたから、良い戦略を持って挑もうと思ったんだ。自分が勝っているのは分かっていたので、勝てるようにペースをキープした。相手がもっと前に出てくるだろうと思っていたから、安全にいこうとしたんだ。向こうは完璧なパンチを打とうとして待ちすぎたのさ。だから、こっちはもっとテクニカルに、戦略に沿って確実に勝てるようにしながら、自分のミスを利用されないように相手にスペースを与えないよう気をつけた。もし俺がミスをすれば向こうはそこに漬け込んでくる。アンソニー・ペティスを指名したのは、UFCがアンソニー・ペティス戦をオファーしてきたのに、アンソニー・ペティスがノーと言ったからさ。今はその試合をやりたい。アンソニー・ペティスとやりたい。もし彼が戦いたいなら、俺はいつでもいいぞ」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ロブ・フォント
 1ラウンド(3分47秒)TKO
●マルロン・モラエス

ロブ・フォント
「大金星だぜ。ランキング3位のファイターに勝ったんだぞ。ケガから復帰して、1年の休みがあって、文句はないよ。驚くことはなかったけどね。向こうがギロチンを狙ってくるのは分かっていたし、テイクダウンを狙っているのも気づいた。俺は第1ラウンドでグラウンドになろうと、スタンディングでの戦いになろうとどっちでも構わなかった。両方やったしね。とにかく打ち込んでいって、それがこの結果さ。ジャブを当てて、ダウンさせたのはアッパーカットだったと思う。そこからはドンキーコングのように攻めていった。これはでかい。前にもこういうチャンスはあったけど、そのときは生かせなかった。今回はすごい形でやり遂げた。ラウンドを間違ったかな。第2ラウンドで決めるつもりだったんだけどね。でも、第1ラウンドで決められたんだから文句はないよ」

<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○マルチン・ティブラ
 2ラウンド(4分31秒)TKO
●グレッグ・ハーディ

マルチン・ティブラ
「ゲームプランは当然、相手をテイクダウンすることだった。向こうがヘビーパンチャーなのは分かっていたし、そのことは第1ラウンドで示された。出始めにあいつをテイクダウンするのはかなりしんどかった。クリンチになって、向こうがかなり手強いのは分かっていた。テクニカルということではなく、本当に力が強い。ただ、第2ラウンドになれば疲れてくると思っていたし、それでテイクダウンを仕掛けにいったんだ。アジャストしたことではあるけど、試合前にプランしていたことでもある。向こうがガス欠しているのは分かった。立ち上がってもう一度攻めてくると予想していたけど、そうはならなかった。マウントを取ってパンチを打ち始めたとき、遅かれ早かれ終わるなと思ったよ。俺は自分のスキルにかなり自信があるし、オクタゴンに入れば勝てると思っているから、誰とだって戦える。どっちにしても、ランキングを駆け上がって金を作るよ。いずれはトップに立ってみせる」