UFCファイトナイト・ラスベガス15:スミスが1ラウンド決着、クラークに一本勝ち

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 日本時間11月29日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのUFC APEXを舞台にUFCファイトナイト・ラスベガス15が開催され、メインイベントでアンソニー・スミスとデビン・クラークが激突したライトヘビー級マッチは、1ラウンドでスミスが一本勝ちを収めて早期決着を果たした。セミメインイベントで実現したミゲル・バエザと佐藤天のウェルター級マッチは第2ラウンドに肩固めを決めたバエザの攻撃に、佐藤が思わずタップアウトして万事休す。バエザが無敗のまま10勝目をマークした。

■ UFCファイトナイト・ラスベガス15:スミス vs. クラーク
日時:現地時間2020年11月28日(土)、日本時間29日(日)
会場:アメリカ・ネバダ州ラスベガス/UFC APEX

【メインイベント】
<ライトヘビー級マッチ 5分5ラウンド>
○アンソニー・スミス
 1ラウンド(2分34秒)サブミッション(トライアングルチョーク)
●デビン・クラーク

アンソニー・スミス
「いい気分だ。負けたことは一生忘れないものさ。2007年に何を感じたのか今でも覚えている。勝ったときの気分は忘れてしまうんだけどね。俺の最後の勝利はグスタフソン戦。1年間、ケガで戦えず、その後、グローバーに負けて、ラキッチにも負けた。だから1年半ぶり。こういう気持ちなんだと思い出せて良かったよ。特に何も心配はしていなかった。過去にも、どう感じるべきかを考えないといけないことはあったしね。とにかく、気持ちのままに、思いと友達になるような感じかな。昔、緊張したり、ナーバスになったりして、自分を納得させようとしたことがある。今日は起きて、調子も良かったけど、少しだけ不安だった。自分自身に、大丈夫だと言い聞かせたんだ。太陽が昇って、沈み、それから試合だ。自分がどう感じようとも、試合に臨む。心配したって時間の無駄。とにかく今、自分が何を感じているのか受け入れるしかない。俺以上に、デビンは悪い気分を味わっていたんだろうね。自分にとってはでかい。誰しも、とにかくこの2020年を抜け出したがっている。俺も違わない。ただ、俺は勝利で1年を終えたかった。もっとうまくなって、走り続けたい。焦るつもりはない。誰かを指名するつもりもない。1試合ずつ受けていく。2021年を迎えて、いろいろとうまく回せられればと思っている。結果を残さないといけなかった。メディアが言うようなバカはできない。ファンが何と言おうと気にしない。誰が何を言っても気にしない。自分のために結果を残すことがすべてだ。もう何年も言い続けているけど、俺は世界王者になるつもりだ」

【セミメインイベント】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ミゲル・バエザ
 2ラウンド(4分28秒)サブミッション(アームトライアングルチョーク)
●佐藤天

ミゲル・バエザ
「彼はサウスポーだ。それを一番の武器にこれまで相手をフィニッシュしてきている。だから、とにかく腕、頭、ボディを攻めていった。左を打てないように封じ込めたかったんだ。自分は正しいことをしたと思っている。勝ち続けて、もっともっと成長している。正しい方向に進んでいるという実感もある。この階級が俺をどう思っているか? どうだろうね、俺は彼らじゃないから。自分の試合全体でダイバーシティを見せられたはずだ。他のファイターにしてみればいろいろと思うところがあるんじゃないかな。自分には素晴らしいコーチがついていてくれるし、チームも俺を信じてくれている。俺はただチームを信じる。彼らは耐えれば俺のものになるって言い続けてくれた」

【メインカード】
<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
●ジョシュ・パリジアン
 判定3-0(2-30、27-30、28-29)
○パーカー・ポーター

パーカー・ポーター
「信じられないよ。15年くらいずっとこれを追い求めてきたんだ。やっと、ここにきて、たどり着いた実感が沸いた。唯一、比べられるとしたら妻と結婚したことと、子どもたちが生まれたことかな。そういうことと並ぶくらいの出来事だ。第1ラウンドのノックアウトか、素早いフィニッシュだったら最高だったんだけど、ペースをプッシュできることを証明できたし、3回のフルラウンドを戦い切れること、攻め続けて自分の持っている多様性を示せたことは活躍する上でより良い形と言えるはずだ。打撃も、カーディオを生かしたペースも、多才さも発揮できたと思っている。ヘビー級の中でも最もオールラウンダーな1人だ。かなりうまくいった。ジョシュが第1ラウンドから積極的に攻めてくると思っていたし、その通りになった。前に出て、かなりヘビーにスイングし始めた。彼のカーディオが自分ほどしっかり準備できているとは思わなかった。俺は自分のゲームプランを実行できたと思っている」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ビル・アルジオ
 判定3-0(27-30、27-30、27-30)
●スパイク・カーライル

ビル・アルジオ
「向こうが衰えていっていたのは分かっていたけど、悪いポジションに立たないようにしていた。自分が思う場所にバックアップを取っておきたかったし、顔面にパンチやケリを食らわせられるようにしておきたかった。勝ちたかったんだ。常に、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトやノックアウト・オブ・ザ・ナイト(訳注:現在このファイトボーナスはない)を狙っているからね。でも、タンゴを踊るには2人が必要。1人がただ待っているだけで、レベルを変えたり、タックルしたり、そうなるともう1人はどうしようもない。だから、安全にいくことにして、相手がバカなことをやらかすのを待った。取り立てて話すことはないけど、いつだって勝負はありがたくいただくよ。自分もコーチも、カリフォルニアで休暇を過ごしていて、キングスMMAに行った。ハファエル・コルデイロのスクールさ。ハファエル・コルデイロはこれ以上ないくらいに歓迎してくれて、本当に素晴らしい人だよ。ギガ(ギガ・チカゼ)という生徒がいて、小さなグローブをつけて俺にかかってこようとするんだ。こっちは“おいおい、バケーション中だぞ”ってね。もちろん向こうは勝てずに負けていたんだけど、血も出ているのに、とにかく、こっちが少しでも行こうとすると頭を狙ってくる。その後、彼がUFCとサインしたのを知って、“完璧だな、俺の相手がきたぞ”と思ったよ」

<女子バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ノルマ・ドゥモン・ビアナ
 判定3-0(26-30、26-30、26-30)
●アシュリー・エバンス・スミス

ノルマ・ドゥモン・ビアナ
「本当にいい気分。家にいるような感じだったし、すでにまたあそこに戻りたくてしょうがないわ。彼女のことはかなり研究した。何を予測していればいいか分かっていたの。いろんなことに取り組んできた。彼女のテイクダウンが素晴らしいことは分かっていたけど、私はサンダからきているし、そういうことに対しては私もうまいと思っている。唯一、のがしたのはノックアウト。できるだけ早く戻りたい。アメリカにとどまるから、どうなるかしら。もしかしたら12月にあるかも。対戦相手についてはUFCに任せるわ」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ジョナサン・ピアース
 2ラウンド(4分28秒)TKO
●カイ・カマカ

ジョナサン・ピアース
「テイクダウンを狙っていたんだ。プランしていた動きではなかったから、なんというか、“よし、レスリングでいってみよう”という感じだった。テイクダウンを仕掛けていって、今日は俺が主役の日だったってこと。レフェリーが相手に向かって動けと行っていたから、俺はとにかくあげていった。観客がいなくて、冷静でいられたんだ。落ち着いた試合だった。いい感じのショットをたくさん当てられたし、エネルギーももっと温存できた。試合が進むにつれて、傾向が見えるようになって、それを拾いにいったんだ。そこから攻撃開始。1回か2回のパンチで向こうがビビると思っていたから、アッパーカットを狙い、1回に一発打ち込むだけにしたんだけど、レスリングがかなり効いていたと思う。自分が唯一、ヤバかったのはギロチンを仕掛けられたときだけど、それ以外は俺の試合だったと思っている」